2月6日にNUAの仲間である山梨のコンちゃんこと紺野さんと久美子さんのご夫妻からメールが届きました。
いわく
この2月に、夫婦で再びハワイを訪れることになりました。そこで、勝手なお願いで恐縮ですが、もし、MATTさんのお時間の都合がよろしければ、ごあいさつがてら、小一時間程お会いしたいと思っているのですが…。
私たちの旅程では、今月12日に羽田空港を出発し、空路でロサンゼルスに入り、ロスからハワイ4島に向かって客船(ゴールデン・プリンセス号)でクルーズする、というもので、順調に航行していけば、ホノルル港に19日(火)午前7:00に到着予定です。その日、MATTさんに電話連絡を差し上げたいのですが、よろしいでしょうか?
当日は、一日フリーですので、午前9時から「Ko Aloha」のウクレレ工場を見学したいし、HOJFC(ハーブ・オオタjr.ファン・クラブ)の本部事務局にも表敬訪問したいし、と計画を立てていますが、何せホノルル滞在は、わずか15,6時間。果たしてスケジュールをこなせるかどうか?
というもの。
この(・・・というかこんの)ご夫妻は以前にも豪華客船による島巡りクルーズに参加されていて、それに味を占めて?またもやクルーズに申し込むという我々庶民(というか少なくとも我が家)には一生掛かっても実現しないような経験を何度も積むというリッチなご家族ですが、詳しく伺うとこの豪華客船でも一番安い船底の客室しか買えなかったと言い訳をされていました。(経済的な理由ではなく、わざわざ「ソコが良い」と指定したのではないかと私は見ています・・・)
偶然にもその「たった一日」である19日は仕事が休みでしたので早速OKのお返事を出したのですが、そのときには思いもよらぬ出来事が翌週に起こってしまったのです。この件には後ほど触れるとして、まずはコアロハ見学の件でスタートしましょう。
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本当ですとホノルル港まで出かけて豪華客船を羨望の眼差しで拝みがてらお迎えしようと思ったのですが、到着時刻が不定とのことでしたのでコアロハ工場での待ち合わせと致しました。
工場へ少し早めに到着したところ、パパがたったひとりで掃除をしていました。(あとから知ったのですがスタッフは全員出勤していて2階でミーティングをしていたのだそうです。)
パパに「予約の申し込みがあったと思うけど友人夫妻が有料の工場見学を申し込んでいてまもなく二人が到着する」と話しているとまもなく二人が到着しました。
パパが「貴方たちはほんとうにMATTの友達か?」と訊くので「Yes」と答えると「それじゃ見学をさせない」というのかと思ったら逆に「それじゃ見学料金は貰わない」とのことでした。
専任の説明員として若いブルース君が指名されてツアーがスタートしました。
基本的な説明はブルース君が担当していたのですが、
パパの大発明である「一瞬でフレット溝を切る装置」の説明になったらブルース君そっちのけで発明の動機から始まって
実演
どうだ!素晴らしいでしょ!
と独演会。ブルース君の出番なしでした。
見学が終わると記念品の工作に取り掛かりました。
これはその材料と紙ヤスリ、そして完成品です。
私の知っているだけでもこの「記念品」は4種類はありますので、おそらく現在までそれ以上の種類の記念品が提供されて来たのでしょう。
ブルースだけでなく副社長!(たぶん)のブライアンまで加わった工作の指導です。
そしてめでたく記念品が完成したので記念撮影です。(記念品の向きが悪いのでよく見えませんね)
そこへ次男で工場長のポールが降りて来ました。
パパが「この子は稀に見る天才で・・・」と自慢するとポールは「親バカ!」と軽くいなすやり取りも有りました。
続いてはパパのエンタテイメントに移りました。
まず新曲「NANDEMO DEKIRU」を彼が作曲したいきさつの紹介です。
ちょうど2年前の3月のこと、コアロハでは「ミソマウス」という極秘コード?のプロジェクトが進行中でした。(「ミソマウス」という名称自体は私の「ウクレレ快読本」で紹介してありますのでご覧ください。)
その日もパパはこのプロジェクトのために終業後「仕事人」たちを集めて歌の練習をしていました。(え、「仕事人」??皆で毒針でも作っているのか?・・・・と一瞬たじろぎましたが、パパは「worker」をそのまま翻訳しただけのようで・・・・)
そのときに点いていたテレビの画面には驚くべき光景が繰り広げられていました。あの東北地方を襲った大津波のまさに実況中継だったのです。
仕事人(笑)たちもその画面を食い入るように見つめて声も出なかったのですが、パパはいま練習している曲をこの被害者たちに贈ろうと思いついたのです。
この曲のタイトルは「You Can Do It, If You Try」すなわち「あなたが挑戦をすればそれは必ず実現できる」というもの。もともとはこのミソマウスに対する励ましの唄だったのですが、この津波の被害者を勇気付けるために転用することにしたのです。
さっそく仕事人たち(まだこだわっている・・・笑)と録音したものをJ-Waveで「Colors Of Hawaii」というハワイ発の情報番組を持っていた内田佐知子さんに渡したところ、早速放送に使ったとのこと。(この写真はこの番組のブログから借用しました。)
歌詞は「Don't give up! Don't give in, Yes, you win this is why I know you can do it, If you try!」という言葉が並んでいるものでした。
ハワイ時間の午後6時半ごろに放送されたこの音楽を聴いて、J-Waveの社長をはじめ、たくさんのリスナー達から感激の電話やメールが寄せられ、コーラスグループ「ゴスペラーズ」のリーダーからは是非この曲を歌わせて欲しいという連絡も来たそうです。
ただ、問題はこの曲の歌詞が英語のため、日本人の心には直接響かないということで、パパは考え込みました。
日本語の作詞家を頼むとどれだけの謝礼が必要かわからないし、そのお金があったら少しでも被害者の救済に充てたいと思い、ついにパパ自身が日本語の歌詞までもつくる決心をしたのです。
パパが苦しみぬいて出来上がった歌詞は多少は意味の通じない部分があったとしてもパパの思いが十分に通じるものでした。これをMP3にしてコアロハのサイトに掲載し、ダウンロードされることで津波の被害者に対する義捐金とすることに致しました。
話は飛びますが、私が以前ご紹介いたしましたコアロハの「Gambalele」ウクレレもこの曲と同様に被害者救援のためにわざわざ開発されたウクレレなのです。これらの活動のため本来進めていたミソマウスという極秘プロジェクトは中断してしまいましたが・・・・・。
あ、そういえばパパのエンタテイメントについて書き始めていたのでした。(汗)
すっかりお待たせしましたが、パパのお話はもっと長かったのです。
歌い終わったパパが今度は1枚のCDを渡してくれました。これはコアロハ・ウクレレの原点ともいえる「実際に演奏できるミニウクレレ」すなわちオータサンの提案で開発したパパのこだわりの作品
の「音」を実際のスタジオで録音したテープが出てきたのでCDにしたのだそうです。
実際に聴いて見るとなるほどこんな小さな楽器でも演奏ができることがわかりました。
さきほどの「NANDEMO DEKIRU」の楽譜とCDそしてこのミニウクレレのCDと、たくさんのお土産を頂いてしまいました。ありがとうございました。
さて、コアロハ工場を辞して次に向かったのはハーブ・オオタ・ジュニア・ファン・クラブの事務局が置かれているメディア・エトセトラ社のあるガラリア・ビルでした。
最初に書いた「思いもよらぬ出来事」というのはこの事務局をひとりで切り盛りしていたヒロヨ・クリンクさんがその数日前に急逝し、なんとこの日にその葬儀が行われる、という出来事だったのです。
そういえばコアロハ工場に行ったときにママが素晴らしいレイを見せてくれて「今日、これを使うのよ」と言っていましたが、その葬儀に向けてのものでした。
ヒロヨさんのことは日本にいるときからの親友であり、ハーブ・オオタ・ジュニアのマネージャーでジュニア夫人、さらにはメディア・エトセトラの責任者でもあるチヒロ・キタガワさんのブログ「ジュニマネ回想記」にも詳しく書かれていますのでご覧ください。
ヒロヨさんの幅広い活動それぞれで彼女の死を悼む催しが行われていますが、その一つがこれです。
文中にもありますようにこの追悼行事もチヒロさんが全面的に動いています。
そして遺されたご子息のリオ君が大学に進学できるようにという「リオ・クリンク基金」の募集も開始されました。
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お取り込み中のチヒロさんのオフィスを辞してロイヤルハワイアンホテルで「ワイキキに来た証拠写真」を撮り
我が家にも立ち寄られました。この(こんの)ご夫妻がこの部屋を訪れる最後のゲストとなってしまいましたが・・・・・
豪華客船で豪遊されているこの(こんの)ご夫妻もだんだんと門限に近づいてきました。万一遅刻すると埠頭で不当な扱いを受けるかもしれないので必死になって船に戻ったようです。
東大島で顔を合わせた懐かしい方が続々登場してますね。
5月は例会~浦和でお会いできそうで楽しみにしております。
やはり昼間のほうがいいでしょ!
PC不調のため何度も中断してしまいました。お許しくださいね!
トロリーのルートは3年前に無くなり気軽に行けなくなり残念です。
ところで、ホテルでのカニカピラご出演予定は5月27日,それとも6月3日からですか?
皆さん気さくで陽気な方々ばかり。コアロハ・ウクレレの音色がカラッと明るくハワイ的なのは、まさにつくる人たちの人柄そのものだ、と感じました。本当に有り難うございました!
ただし留守中に別のSG奏者が定着してしまうようですと出番はないでしょう。
遥かに高いと思いますよ。