MATTのひとりごと

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ライアテアのアルバム第3作登場

2007年06月28日 | DVD,CD

待望のライアテアの第3作がリリースされました。

今回のアルバムは前作と同じミュージシャン達が周囲を固めているので安心して彼女の歌声を楽しむことができました。じつはデビュー・アルバムではケネス・マクアカーネがプロデュースし、アレンジもバックもつとめていたのですが、ライアテア側としてはこのアレンジが大変不満で当時会ったときに「次回からバックを替えるつもり」とグチっていました。

たしかに第1作は「陽気なハワイアン音楽」のイメージから離れて「高級音楽」になっていたので、3作ともにスチールを弾いているケイシー・オルセンの演奏一つとってみても第1作だけは彼らしくない演奏に終始していました。

今回のリリースに先立ってコアロハを訪問したライアテアとわれらがmacさんとの2ショット写真をご紹介します。彼女のファンからの歯軋りが聞こえるようです・・・・

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ライアテア・ヘルム「ハワイアン・ブロッサム」解説
マット・コバヤシ  

    2002年に「ファー・ラウェイ・へブン」で衝撃的なデビューを果たし、ナー・ホークー賞の新人賞と女性歌手賞を獲得するとともに2004年の第2作「スィート・アンド・ラブリー」でも女性歌手賞を獲得したライアテア・ヘルムの第3作「ハワイアン・ブロッサム」が登場しました。
    18歳でデビューした彼女も23歳となり、その歌声とくにファルセットはさらに洗練され、私たちを楽しませてくれます。

    このアルバムをサポートしているミュージシャンは前作「スィート・アンド・ラブリー」とほぼ同じで、若手歌手でギタリストのホークー・ズッターマイスター、同じく若手歌手でピアニストのアアロン・サラ、ウクレレのブライアン・トレンティーノ、そして第1作からずうっとサポートしているスチール・ギターのケイシー・オルセンたちを中心に、ゲスト・ミュージシャンとしてロバート・カジメロ、ルイス・ムーン・カウアカヒ、スラック・キー・ギターのレッドワード・カアパナ等の錚々たる面々が参加しているという豪華アルバムになっています。

    前作同様最後の一曲には彼女の好きなポピュラーソングを収録しています。曲は半世紀以上前のヒット曲「テイキング・ア・チャンス・オン・ラブ」ですが、ハワイアン歌手としてのみならずポピュラー・シンガーとして全米のチャートに登場できるほどの歌唱力で歌っていますので、来年のナー・ホークー賞とグラミー賞ハワイアン音楽部門でもこのアルバムが候補になることはまちがいないでしょう。

曲目の紹介

1. アフリリ

    彼女のアイドルで前作での共演を果たしたアンティー・ジェノア・ケアヴェが得意とした曲で、マウイ島の山「アフリリ」と「嫉妬」を表す「リリ」を結びつけた歌詞になっています。

2. ポイ・アヴァアヴァ

    ケアリー・ライシェルと組んで多くの作品を発表しているプアケア・ノゲルマイヤーの作品。「ポイ」はタロ芋をすりつぶしたハワイ独特の食べ物、「アヴァアヴァア」は「酸っぱい」の意味。人生には「酸っぱいポイ」もある、という喩えで作られました。

3. ベイビー・オ・プウラニ/オル・オ・プウラニ

    「アカカ・フォールズ」の作者ヘレン・パーカーの作品2曲のメドレーです。「プウラニ」というのはおそらく彼女の子供の名前と思われます。「天から授かった私の子供プウラニよ!」と呼びかける歌とプウラニの住むワイコルの歌が続けて歌われます。

4. レイ・ククイ

    マカハ・サンズのリーダーであるルイス・ムーン・カウアカヒが彼女のために書き下ろし、ボーカルで参加した作品。英語交じりのハワイ語歌詞がつけられていますが、いつまでも枯れないククイナッツのレイで彼女の永遠の輝きを讃えています。

5. ナー・ビューティー・オ・カウアイ

    第2作のアルバムでもオリジナルを提供したアンソニー(トニー)コンジュゲイションの作品。仲間達の友情が花を束ねたレイのようにしっかりと続くようにと、カウアイ島の花々に喩えて歌っています。

6. ハーラヴァ

    アメリカン・サモア出身のクム・フラで歌手のオブライエン・エセルの作品。ハーラヴァ・ヴァレーへの愛を歌っています。2番の歌詞にでてくる「プウロア」はエヴァ・ビーチすなわち現在のパール・ハーバー付近の海岸を指します。

7. コーウラ(マノワイオプナ)

    作曲家でバンド・リーダーであったアルヴィン・カレオラニ・アイザックス・シニア(バーニー・アイザックスやアタ・アイザックスの父親)の作品でカウアイ島コーウラを歌っています。ここにはゲストのロバート・カジメロが参加しています。

8. プア・ツバローゼ

    ツバローゼ(tubarose)とは月下香(tuberose)のハワイ訛り。この曲は心ならずも分かれてしまった愛する彼女をツバローゼに喩えて、その花のかおり、マイレの葉による飾りが忘れられない、どうか戻って欲しいと歌います。

9. エイ・ネイ

    彼女のアイドルであるジェノアがお手本とした歌手レナ・マシャードの作品。「エイ・ネイ」というのは夫婦の間でお互いに愛情を込めて呼び合う「あなた」のこと。歌詞も「もし貴方を失ったら大きな打撃を受ける、私には貴方が必要」と歌います。

10.エ・クウ・トゥートゥー

    たくさんのヒット曲を手がけたメアリーKプークイとマディーKラムの作品。「トゥートゥー」(tūtū:正くはkūkūだがtūtūが一般的)とは祖父母を呼ぶときの愛称。ここでは「おばあちゃん」の意味。孫たちの視点でおばあちゃんへの愛を歌っています。

11.エ・クウ・スィート・レイ・ポイナ・オレ

    デュオ「オロマナ」のアルバムで大ヒットした名曲。去っていった女性を想って「貴女はいつまでも枯れることの無い私のレイ。私にとって貴女は人生のすべて。いつまでも待っている。」と歌う曲。レッドワードがスラック・キーで参加しています。

12.マイ・ディーディー

    「私のディーディー、ハワイの花よ!」と歌う作者不詳の曲。スコット・ヴィラガーのクラリネットを交えてしっとりと歌います。戦前のハワイアン音楽ではバンドがサックスなどの管楽器を加えた例は多いのですが、そのイメージで演奏しています。

13.テイキング・ア・チャンス・オン・ラブ

    1943年のミュージカル映画「Cabin In The Sky」の主題歌で、ベニー・グッドマン・オーケストラ、エセル・ウォーターズ(歌)、パティー・ページ(歌)で有名な曲。最近ではジェーン・モンハイト(歌)を有名にしたアルバムにも収録されていますが、彼女は誰の歌を参考にしたのでしょうか。

 

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歌詞の書いてあるインサートがブックレット形ではなく大きな紙を8分の1に折りたたんだものでしたので、裏返したところ、彼女のポスターになっていました。

この顔といい、ジャケットの顔といい、macさんとの2ショット写真とは大違いですね。

コメント (6)    この記事についてブログを書く
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6 コメント

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一生涯ライアテアさんを (モリパパ)
2007-06-28 22:40:31
Made In Hawaii Festivalで初めて聴いて以来、一生涯彼女のファンです。どんなに駄作を出しても命がある限り買います。当然今回も買うのですが、今回からJazzぽい方にいくのかと思っていました。今年の夏も逢えそうにないので非常に残念です。
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彼女はトラディショナル路線を驀進中です。 (MATT)
2007-06-29 07:54:36
ファルセットがさらに美しくなりましたよ。

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ライちゃんは、いい!! (manna)
2007-06-30 19:35:02
もうアマゾン、タワレコでも発売、フラショップにもならんでいるようですね。
ハワイアン興味ない人を引っ張ってこられる魅力をもってて、さらにリアルハワイアンな楽曲網羅で、聴く人を裏切らないってのがいいですね!!

CDシヨップで、マライアキャリー、サラブライトマンなどの周辺にライアテアヘルム、の名札つきコーナーができる事を期待しています(^^)
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歌唱力が (MATT)
2007-07-01 00:11:07
一段とレベルアップしたのには感心しました!

              
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ライアテア (paul okubo)
2007-07-03 14:28:08
写真羨ましいなぁ。
you tubeを見てファンになりました。
イイヴィさんの評価は厳しいようですが・・
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paul okuboさん、ようこそ! (MATT)
2007-07-03 14:54:49
こちらでは初めてですよね!

ジェノアのような完成した歌手と比べればまだまだでしょうが、何よりも若さがあります(当然か!)これから何10年も活躍して欲しい歌手ですね。

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