帰路に、ふらふらと岐阜の町を歩いていた。陶器屋の前に半端物市を開催していて、竹かごに無数の魚の陶器が山盛りにしてあった。
値段を書いたポップは無く、いくらなんだろ?・・・まぁでも一盛にしてあるので、同じような魚を集めて会計に持っていったら
「これ幾らなんですか?」と傍にいた社長に訊いた。
「50円でいいや!本当はもっと高いのだけど・・・」
「これ何で50円なの?社長が仕入れたんだからいいんですね?」と会計のオバチャンが社長に念を押していた。
「要らん事を聞かんでもいいの?50円なら50円なの」と思ったが、オイラがここで口を挟むと社長の気が変わる可能性もあるので黙っていた。
しかしオイラは箸置として買ってきたのだが・・・箸置としては少し大きいのだ。
本来は何をするために作られた魚なんだろう?
お金にばかりに気を取られて聞く事を忘れていたことを家に帰ってきてから思い出した。