石川 博雄(記憶の作り方)Hiroo Ishikawa (How to make the memory)

オイラと妻とチクワ(11歳めす猫)ムギ(9歳おす猫)マメカン(7歳おす猫)二人と三匹のその日暮らしアレコレ

セバスティアン・コション著(山口俊洋・訳)  マリリンモンロー最後の年

2024-06-27 | 

本書は、マリリン・モンロー(1926~1962年)の死の真相を探求している内容ではない。マリリンと雇用関係にあった家政婦・秘書・ヘア・ドレッサー・写真家・精神分析医等12人のインタビュー記事になっているが、固有名詞が突然出てきたりして、何の関連があるのか?無いのか?文章と内容が分かりにくい。12人の話を小説にしたような再現した記述内容になっているので伝言ゲームと同じで捻じ曲げられているんじゃないか?と考えてしまう。

そして興味深いのは、葬儀を取り仕切ったのは2番目の夫であるジョー・ディマジオであり葬儀に参加したのはたったの34人。そのうちの24人はマリリンから雇用関係にあった。(25人だったというドキュメント風映画もある)マリリンは3度結婚しているが、何故2番目の夫が葬儀を取り仕切ったのか?何故雇用関係の人を葬儀に呼んだのか?他の10人は誰なのか?どうして有名なマリリンの葬儀に映画やマスコミ関係者を呼ばなかったのか?これも本書では全く触れられていない。そして12人にインタビューした時期が不明で釈然としない。マリリンの葬儀後だと推測するけど、マリリン・モンロー生誕90周年の記念として出版されているから何十年後のインタビューかも分からない。訳者のあとがきには直接に会って取材したのは写真家と元広報担当の二人なので貴重な資料と記しているが・・・あとの10人は、直接じゃないの?電話かメール?手紙?どうも不可解な本です。


上野正彦著  死体は知っている  角川書店1994年刊

2024-06-26 | 

本書は1962年8月5日に36歳で亡くなったマリリン・モンローの怪死事件についての記載の記事があるので購入。ただしマリリンの死に関する文章は5ページだけです。何故マリリンの死は、怪死なのか?血液の検査からは、睡眠薬成分の致死量が検出されている事。そして解剖の結果は胃の中には睡眠薬の白い痕跡が無かった。では何者かに注射をされたのか?全身を調べたが注射痕は無かった。ではなぜ血液中に致死量の睡眠薬があって、何処から入ったのか?解剖記録には、マリリンの死体の結腸(尻の穴)には充血した紫色の変色があると記載されているので、座薬が考えられるが、そんな殺人は過去に聞いた事も無いのだ。それに途中で排出される等、失敗があれば、ベット、シーツなど痕跡が残る。こんなリスクを冒すだろうか?結腸幕の変化は死後の腐敗に生じる事が多いらしい。服用していた睡眠薬はBarbiturate、バルビツレートで現在では用いられてことは無いそうです。

 

 

デズモンド・モリス(日高敏隆訳)著  年齢の本  平凡社1985年刊 - 石川 博雄(記憶の作り方)Hiroo Ishikawa (How to make the memory)

0歳~100+α歳までの人間の成長と歳をとってゆく過程が1歳ごとに書いてある。そして各年齢で亡くなった知名人の記載がある。山田風太郎著「人間臨終図鑑」と違う事は...

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PS マリリンモンローの死に関するドキメント風映画が多く存在する。現場に駆け付けた警官の話では、違和感があった証言が多い。ベット脇のテーブルには大量に睡眠薬が並べてあったがすべての瓶にはキチッと蓋がしあった。薬を飲む為のコップが見当たらなかった。睡眠薬自殺の遺体は身体がよじれているが、マリリンモンローは直立不動の姿勢で仰向けだった。そしてAM5時だというのに家政婦は洗濯機を回していた。主人が亡くなったのに、どうして洗濯などしていたのか?不思議に思ったのなら何を洗濯していたのか?調べれば良かったが!調べていないようだ。そして救急車を呼ばなかったのか?隣人は救急車が着たと証言しているが、救急車は出動した記録は無いのだ。


長尾剛著  漱石ゴシップ  朝日文庫2017年刊

2024-06-24 | 

夏目漱石という人物イメージは、堅物で「知の巨人」というイメージが確立されているが、いやいや実は俗物・俗物で、という126篇のエピソードが詰まっています。そして「エ~!」本当なの?という話は、岩波文庫の創始者 岩波茂雄は漱石の臨終時にトイレに落ちて抜け出せなくなくなって野上豊一郎に救出された。「あとできっと奢るから、この事は黙っていてくれ!」と約束したが・・・100年以上経過したオイラが知っているということは・・・。そうなんです!


坪内捻典著   子規のココア・漱石のカステラ  NHK出版1998年刊

2024-06-24 | 

正岡子規・夏目漱石のエピソードが語られています。漱石は留学の地であるロンドンから妻にラブレターを何通も出している。その内容は妻に関しては、歯並びの悪さ・禿げ・朝寝に必ずふれている。愛情表現の裏返しと思うけど、漱石は屈折した性格の持ち主だったようだ。正岡子規は、奨学金がはいると肉をたべて精をつけ、大きな梨を6~7つ、柿は7~8つ、ミカンは15~20個を一度に食べている。漱石は子規の柿好きを知っていて16個食べても平気のようだと小説「三四郎」で紹介している。全編が本当かなぁ?と思うような本当の話のようです


武田泰淳著  目まいのする散歩  中公文庫2018年刊(改訂版)

2024-06-17 | 

突然「目まい」がする病魔にとり憑かれて、己の死を意識しながら「するするやるか」と奥さんに催促されて泰淳さんが文を考える。奥さんである武田百合子さんに口実筆記をさせた随筆集です。死を漂わせる現在と過去の楽しい思い出(奥さんとの出会いと夫婦同伴の旅)を、語り尽くしています。

PS「するする」とは口実筆記のことで夫婦の隠語。


早坂暁著  公園通りの猫たち  講談社文庫1992年刊

2024-06-14 | 

早坂暁(アキラ)(1929~2017年)と訊けば夢千代日記を連想する。ほとんど眠らない街の渋谷の公園通りにあるホテルを事務所としていたが、いつの間にか住居人となって10年が経過。公園通りに近い5つ星レストランの裏に30坪ばかりの雑草が生い茂っている空地がある。そこに集う猫達(60数匹)の生涯を時々動物病院へ連れて行きながら、猫好きな人たちと猫王国を優しく見つめている。こんな猫好きな人だとは知らなかった。平易な名文で分かりやすく、ぐいぐい引き込まれてしまう。


ビートたけし著  フランス座  文藝春秋2018年刊

2024-06-12 | 

ビートたけしが大学をドロップアウトして、新宿のジャズ喫茶ボーイから浅草へ流れフランス座(ストリップ劇場)のエレベーターボーイのアルバイト就く。周りの人には、アルバイトではなくコメディアン志願の青年とみられる。そして座長の深見千三郎からは一方的に弟子にさせられてしまった。深見師匠の芸の魅力と芸人の世界に魅せられ、漫才ブームが来る前の無名時代のビートたけしのドキュメント風の小説。平易な文章で分かりやすく一気に読める。


Q.B.B(久住昌之・作 久住卓也・画)  古本屋台   集英社2024年刊

2024-06-11 | 

タイトルのとおりに、古本をほんのすこしだけチラリと紹介してあるマンガです。あとがきの登場文献一覧をみると「え~!何処に紹介してあるの?」と再読をしなきゃいけないほど、「チョットダケヨ」です。この本書で萩原魚雷著「借家と古本」コクテイル書房2006年刊が「え~何処に紹介?」というほどの意味で紹介してあった。オイラは萩原魚雷好きなので、オイラは存在を全く知らなかったので、即!買う買う!買うぞ!とネット検索したらBOOK・OFF(ご指定いただいた検索条件に該当する商品が見つかりませんでした)メルカリ(借家法の法律本ばかりがズラリ―)日本の古書探索(該当件数0軒)コクテイル書房(完売)ヤフオク(条件に一致する商品は見つかりませんでした)え~!どうして?渋すぎる。


つげ義春が語る 旅と隠遁  筑摩書房2024年4月

2024-06-09 | 

タイトルのとおりで過去50年にわたるつげ義春さんの対談集です。6月下旬にも続巻で「マンガと貧乏」が発売されます。つげ義春さんの漫画は、50年、いや100年経過しても時代とともに残ってゆくマンガだと思います。


デズモンド・モリス(日高敏隆訳)著  年齢の本  平凡社1985年刊

2024-06-07 | 

0歳~100+α歳までの人間の成長と歳をとってゆく過程が1歳ごとに書いてある。そして各年齢で亡くなった知名人の記載がある。山田風太郎著「人間臨終図鑑」と違う事は、各年齢での功績も書いてある事です。例えば、3歳をみてみるとアメリカの俳優ピーターフォ-ク(TVドラマ・刑事コロンボ)が右眼に腫瘍ができて失明とある。36歳では、アドルファ・ヒットラーが獄中生活のなかで「我が闘争」執筆している。そして36歳でマリリ・モンローが睡眠薬バービチュレートの過剰服用で自殺と報道されたが、今も暗殺ではないかと取りざたされている等・取り上げられている人物は政治・芸術・スポーツ・歴史と多様な人々が記載されている。日本人も足利義政~黒澤明~泉重千代等登場する。訳者もあとがきで三島由紀夫が55歳で割腹自殺と記載があるが、誤りであるが原著者の記載どうりとなっている。本当は45歳の誤りである。自分の年齢と照らし合わせて読んでいける面白い本でエピソードも満載です。

 

 

山田風太郎著  人間臨終図巻(上・下) 徳間書店1987年刊 - 石川 博雄(記憶の作り方)Hiroo Ishikawa (How to make the memory)

山田風太郎といえば忍法帖の奇妙奇天烈な世界だが、人間臨終図鑑は淡々と人が死んだことを伝えている。読んでいくうちに我が身と照らし合わせて読んでいる自分がいる。作者...

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