1.『沈黙の傭兵』(06/11/25公開のシリーズ第11弾)
このシリーズは今更私如きがああだこうだ言える筋合いではない。いつもながら安定した出来栄えで楽しめる映画である。
↓ 以下はgoo映画からの引用。
湾岸戦争の英雄ジョン・シーガーは、軍事政権から民衆を解放するというCIAの大義名分の下、傭兵としてガルモラル島での戦闘に参加していた。しかし戦いに突然フランス軍が介入し、シーガーたちは撤退を余儀なくされる。さらに追い討ちをかけるように親友のラジオが戦死。失意のシーガーはCIAのドレシャムに嵌められたことを悟りながら帰国する。一方ドレシャムは、真相に気づいたシーガーを始末すべく暗殺計画を発動し…。
無敵のアクションスター、スティーヴン・セガールの“沈黙シリーズ”第11弾。今回セガールが演じる役は“傭兵”。金を得て戦う、言わばプロの戦争屋だ。しかしこの作品では、原題の「Mercenary for Justice」が示すとおり、金ではなく正義や信念のために巨大な敵と戦う傭兵の姿を描いている。冒頭は銃撃音の鳴り止まない迫力の戦場シーンが続き、そのまま一大戦争絵巻に突入するかと思いきや、それ以降は知略と謀略が飛び交うスパイ映画のような展開に。次々と展開される頭脳戦は、セガールの新たな魅力を垣間見させてくれる。もちろんどっしりとした体格から繰り出される、安定感抜群のセガールアクションも健在だ。
沈黙の傭兵 - goo 映画
2.『デスプルーフ』(Death Proof=死の証明というよりも、死ぬかどうか試すという意味だろうか?)は不思議な映画である。冒頭というか前半、コインを入れて選曲するとレコード盤を選び出して鳴らし始める今は懐かしい「ジュークボックス」をかけながら、或る酒場に集まったショービジネス関係の女たちが延々と身内だけの屈託無い会話を弾ませる。酒場の中と豪雨に襲われている外の駐車場の二つしか場面がない。人物たちはこの二幕の中で飲んだりしゃべったり踊ったりするだけだ。"Boys in the band"という映画がそうだったが「芝居から来ている映画」という印象の濃い、いわゆる『グラインドハウスもの』という括り方をされる映画を意識して目指したということである。
で、酒場での顛末が一段落すると後半は時が流れた14年後の話でバニシングポイントという映画が再三女たちの話題に上る。彼女らは酒場にいた女たちとは違う、カー・スタントを職業とする女たちという設定である。本編の話の前にこの71年に公開された映画について少し触れる。
バニシング・ポイント(1971) - goo 映画
解説
デンバー=カリフォルニア間を車で、平均時速200 キロという狂ったスピードでつっ走ろうとする男と、これを捕えんとする警察車、そしてファナティックなディスク・ジョッカーに現代アメリカの深い苦悩を投影してスリリングな場面が展開する。製作は「素晴らしきヒコーキ野郎」のノーマン・スペンサー、監督は「野にかける白い馬のように」のリチャード・C・サラフィアン、マルコム・ハートの原作をギラーモ・ケインが脚色、撮影はジョン・A・アロンゾ、音楽はデラニー&ボニー&フレンズ、マウンテン、ジェリー・リード、ビグ・ママ・ソーントン、キム・アンド・デイブなどが演奏する。計16曲のニューロックやカントリーを、ジミー・ボーウェンが監修している。出演は新人バリー・ニューマン、ディーン・ジャガー、ブロードウェイのミュージカル「パーリー」でトニー賞を受賞したクリーヴォン・リトル。他に、ビクトリア・メドリン、ティモシー・スコット、ギルダ・テクスターなど。デラックスカラー、パナビジョン。1971年作品。
↓ ネタばれのあらすじもあるがあれは読まない方がいい。誰が書いたか知らないが、内容も低俗で不正確で非常に悪い。あんなあらすじとセットでは映画の価値自体が激減してしまうだろう。いちいち論証しないが、私はこの映画が好きだからあんなものは許し難い気がするのである。
ヴェトナムからの帰還兵(海兵隊)で元警察官、レースドライバーもしていた男で、今は車の運転配送をやっているコワルスキー(当時新人のバリー・ニューマン)というクールな男 が主人公である。彼がデンバーからサンフランシスコまで車の陸送を引受けそれ以降は全編カーチェイスというか、彼を阻止しようとする警察側と、それを突破し続ける彼との間で死闘が展開される。
冒頭は州境ののんびりした田舎町の埃っぽい1本道に警察の手でバリケードが準備される場面が日付時刻入りで映しだされる。このシーンはラストにもう一度繰返されるのだが、今度は活気ある音楽入りである。
彼に絡んで来るのがニュースを聞いた盲目のディスク・ジョッキー”スーパー・ソール(クリーヴォン・リトル)”で、これは見事に当たった好キャストだった。彼は警察の通信を盗聴して、情報をコワルスキーに流し続け、南部の荒っぽい連中にサテライトの小さな公開スタジオを襲撃されボコボコにされたりする。逃走の過程で、彼は生活に必要な日用品との物々交換のためガラガラ蛇を集めている老人(ディーン・ジャガー)と出会い、彼の案内でカルト的な小集落に行ったり、バイクに乗った男エンジェル(ティモシー・スコット)と出会ったりする。荒野の中の彼の家に行ったとき流れる曲がMountainの『ミシシッピ・クイン』である。そこにはヌードでバイクに乗った娘(ギルダ・テクスター)がいて、ラジオを聴いて彼を知っていた彼らは強壮剤や煙草をくれる。エンジェルのアイディアで車をパトカーに偽装してコワルスキーは非常線を突破するのだが・・。(20世紀フォックス配給:1時間39 分)
↑ ざっとそんなストーリーで、バニシングポイントと言えばマウンテンなわけである。はあ?!
↓ さて本編の"Death Proof"だが、以下はgoo映画からの引用です。
テキサスの田舎町。人気DJのジャングル・ジュリアは女友達と共にお気に入りのバーにくり出した。しかし、そこに不気味なシボレーを乗り回す男、スタントマン・マイクがやってくる。ジュリアたちはバーで会話をするうちに、彼への警戒心を緩めていくが…。その14ヶ月後、テネシーのとある町。映画撮影に携わっているキム、ゾーイたちは撮影の合間をぬって車の試乗をすることに。しかしそんな彼女たちにマイクが目をつけ…。
60~70年代に隆盛を極めたインディーズ系の低予算映画=グラインドハウス映画の体験を再現すべく、タランティーノとロバート・ロドリゲスがタッグを組んだ企画「グラインドハウス」。そのタランティーノバージョンにあたるのが本作である。殺人鬼VS女の子たちという構図で、グラインドハウス映画に思いっきりオマージュを捧げたスラッシャー映画を作り上げた。全編にちりばめられたガールズトークの数々は、リアルで、開放的で、魅力的。彼女たちに対する殺人鬼役のカート・ラッセルも怪演で物語を盛り上げる。他にも後半の怒涛かつ爆笑の展開など見どころが満載。タランティーノ流のエネルギッシュなガールズムービーに仕上がっている。
デス・プルーフ in グラインドハウス - goo 映画
3.『スパイダーマン3オフィシャルサイト』
私はアメリカの漫画(劇画?)より日本の漫画の方が遥かにレベルが高く面白いと思っているから、漫画を映画化したこのシリーズにはあまり興味がなかったわけであるが、この「3」は今年公開されたばかりのものが3本立500円の映画館で見られるということだから、「これはツタヤでDVD借りるより安上がり(!)」ってか、見ておかなくちゃねと思った。笑。つまり自分の心持ちとしてはこれがメインだったわけだが、収穫としては「デス・プルーフ」が一番だったような気がする。
このシリーズは今更私如きがああだこうだ言える筋合いではない。いつもながら安定した出来栄えで楽しめる映画である。
↓ 以下はgoo映画からの引用。
湾岸戦争の英雄ジョン・シーガーは、軍事政権から民衆を解放するというCIAの大義名分の下、傭兵としてガルモラル島での戦闘に参加していた。しかし戦いに突然フランス軍が介入し、シーガーたちは撤退を余儀なくされる。さらに追い討ちをかけるように親友のラジオが戦死。失意のシーガーはCIAのドレシャムに嵌められたことを悟りながら帰国する。一方ドレシャムは、真相に気づいたシーガーを始末すべく暗殺計画を発動し…。
無敵のアクションスター、スティーヴン・セガールの“沈黙シリーズ”第11弾。今回セガールが演じる役は“傭兵”。金を得て戦う、言わばプロの戦争屋だ。しかしこの作品では、原題の「Mercenary for Justice」が示すとおり、金ではなく正義や信念のために巨大な敵と戦う傭兵の姿を描いている。冒頭は銃撃音の鳴り止まない迫力の戦場シーンが続き、そのまま一大戦争絵巻に突入するかと思いきや、それ以降は知略と謀略が飛び交うスパイ映画のような展開に。次々と展開される頭脳戦は、セガールの新たな魅力を垣間見させてくれる。もちろんどっしりとした体格から繰り出される、安定感抜群のセガールアクションも健在だ。
沈黙の傭兵 - goo 映画
2.『デスプルーフ』(Death Proof=死の証明というよりも、死ぬかどうか試すという意味だろうか?)は不思議な映画である。冒頭というか前半、コインを入れて選曲するとレコード盤を選び出して鳴らし始める今は懐かしい「ジュークボックス」をかけながら、或る酒場に集まったショービジネス関係の女たちが延々と身内だけの屈託無い会話を弾ませる。酒場の中と豪雨に襲われている外の駐車場の二つしか場面がない。人物たちはこの二幕の中で飲んだりしゃべったり踊ったりするだけだ。"Boys in the band"という映画がそうだったが「芝居から来ている映画」という印象の濃い、いわゆる『グラインドハウスもの』という括り方をされる映画を意識して目指したということである。
で、酒場での顛末が一段落すると後半は時が流れた14年後の話でバニシングポイントという映画が再三女たちの話題に上る。彼女らは酒場にいた女たちとは違う、カー・スタントを職業とする女たちという設定である。本編の話の前にこの71年に公開された映画について少し触れる。
バニシング・ポイント(1971) - goo 映画
解説
デンバー=カリフォルニア間を車で、平均時速200 キロという狂ったスピードでつっ走ろうとする男と、これを捕えんとする警察車、そしてファナティックなディスク・ジョッカーに現代アメリカの深い苦悩を投影してスリリングな場面が展開する。製作は「素晴らしきヒコーキ野郎」のノーマン・スペンサー、監督は「野にかける白い馬のように」のリチャード・C・サラフィアン、マルコム・ハートの原作をギラーモ・ケインが脚色、撮影はジョン・A・アロンゾ、音楽はデラニー&ボニー&フレンズ、マウンテン、ジェリー・リード、ビグ・ママ・ソーントン、キム・アンド・デイブなどが演奏する。計16曲のニューロックやカントリーを、ジミー・ボーウェンが監修している。出演は新人バリー・ニューマン、ディーン・ジャガー、ブロードウェイのミュージカル「パーリー」でトニー賞を受賞したクリーヴォン・リトル。他に、ビクトリア・メドリン、ティモシー・スコット、ギルダ・テクスターなど。デラックスカラー、パナビジョン。1971年作品。
↓ ネタばれのあらすじもあるがあれは読まない方がいい。誰が書いたか知らないが、内容も低俗で不正確で非常に悪い。あんなあらすじとセットでは映画の価値自体が激減してしまうだろう。いちいち論証しないが、私はこの映画が好きだからあんなものは許し難い気がするのである。
ヴェトナムからの帰還兵(海兵隊)で元警察官、レースドライバーもしていた男で、今は車の運転配送をやっているコワルスキー(当時新人のバリー・ニューマン)というクールな男 が主人公である。彼がデンバーからサンフランシスコまで車の陸送を引受けそれ以降は全編カーチェイスというか、彼を阻止しようとする警察側と、それを突破し続ける彼との間で死闘が展開される。
冒頭は州境ののんびりした田舎町の埃っぽい1本道に警察の手でバリケードが準備される場面が日付時刻入りで映しだされる。このシーンはラストにもう一度繰返されるのだが、今度は活気ある音楽入りである。
彼に絡んで来るのがニュースを聞いた盲目のディスク・ジョッキー”スーパー・ソール(クリーヴォン・リトル)”で、これは見事に当たった好キャストだった。彼は警察の通信を盗聴して、情報をコワルスキーに流し続け、南部の荒っぽい連中にサテライトの小さな公開スタジオを襲撃されボコボコにされたりする。逃走の過程で、彼は生活に必要な日用品との物々交換のためガラガラ蛇を集めている老人(ディーン・ジャガー)と出会い、彼の案内でカルト的な小集落に行ったり、バイクに乗った男エンジェル(ティモシー・スコット)と出会ったりする。荒野の中の彼の家に行ったとき流れる曲がMountainの『ミシシッピ・クイン』である。そこにはヌードでバイクに乗った娘(ギルダ・テクスター)がいて、ラジオを聴いて彼を知っていた彼らは強壮剤や煙草をくれる。エンジェルのアイディアで車をパトカーに偽装してコワルスキーは非常線を突破するのだが・・。(20世紀フォックス配給:1時間39 分)
↑ ざっとそんなストーリーで、バニシングポイントと言えばマウンテンなわけである。はあ?!
↓ さて本編の"Death Proof"だが、以下はgoo映画からの引用です。
テキサスの田舎町。人気DJのジャングル・ジュリアは女友達と共にお気に入りのバーにくり出した。しかし、そこに不気味なシボレーを乗り回す男、スタントマン・マイクがやってくる。ジュリアたちはバーで会話をするうちに、彼への警戒心を緩めていくが…。その14ヶ月後、テネシーのとある町。映画撮影に携わっているキム、ゾーイたちは撮影の合間をぬって車の試乗をすることに。しかしそんな彼女たちにマイクが目をつけ…。
60~70年代に隆盛を極めたインディーズ系の低予算映画=グラインドハウス映画の体験を再現すべく、タランティーノとロバート・ロドリゲスがタッグを組んだ企画「グラインドハウス」。そのタランティーノバージョンにあたるのが本作である。殺人鬼VS女の子たちという構図で、グラインドハウス映画に思いっきりオマージュを捧げたスラッシャー映画を作り上げた。全編にちりばめられたガールズトークの数々は、リアルで、開放的で、魅力的。彼女たちに対する殺人鬼役のカート・ラッセルも怪演で物語を盛り上げる。他にも後半の怒涛かつ爆笑の展開など見どころが満載。タランティーノ流のエネルギッシュなガールズムービーに仕上がっている。
デス・プルーフ in グラインドハウス - goo 映画
3.『スパイダーマン3オフィシャルサイト』
私はアメリカの漫画(劇画?)より日本の漫画の方が遥かにレベルが高く面白いと思っているから、漫画を映画化したこのシリーズにはあまり興味がなかったわけであるが、この「3」は今年公開されたばかりのものが3本立500円の映画館で見られるということだから、「これはツタヤでDVD借りるより安上がり(!)」ってか、見ておかなくちゃねと思った。笑。つまり自分の心持ちとしてはこれがメインだったわけだが、収穫としては「デス・プルーフ」が一番だったような気がする。