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山本周五郎人情時代劇 第十話「泥棒と若殿」感想

2016年02月11日 | BSジャパン時代劇

山本周五郎人情時代劇、いつも誰も実況してないのに今回に限って某巨大掲示板に実況スレが立っていて、しかも地上波並みに伸びていたので、何事かと思って驚いた。実況が盛り上がりそうな話だとは思ったけどまさかここまでとは。
ちょっと調べてみたら「優情」というタイトルで漫画化されていて、それがネット上で有名なんだと分かった。私は全然知らなかったけど。

今回のストーリーを一言で表すなら、おっさんとおっさんがイチャついてる話。導入部からちょっとギャグ要素が入っていて、すぐ引き込まれた。
突然現れた同居人が甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる、というところまでは第八話の「あだこ」と一緒。それが「あだこ」では可愛い女の子だったけど、こっちは小汚いおっさんだというのが大きな違い。

女性は一切登場せず、画面に映るのはひたすらおっさん、おっさん、おっさん。おまけに赤井英和があのビジュアルなので、絵面は相当暑苦しい。だがそこがいい。これ、伝九ポジションが女だったらすげえつまらん話になっていたと思うんだ。

伝九と信さんの二人が本当に仲良くて、もうこいつらデキてんじゃねえのかと思わせるようなやり取りがあってニヤニヤしてしまった。特にすごかったのが↓。

信さん「二人でどこかへ行くか」
伝九「お前さえいてくれたら、俺はどこでどんな苦労でもするぜ」

すごい……。その台詞は決定的だよ伝九。そんなに信さんのことが好きだったのか。

最後は、やっぱり二人は別れることになる。信さんはやっぱり運命には逆らえなかった。二人の仲の良さが微笑ましかったので、ずっとこのままでいて欲しかったとは思う。でも、原作も漫画も全く知らない私でもこうなるのは分かってたし、これは仕方ない。
切ないけど前向きで、いいエンディングだったと思う。ああいう経験をした信さんなら、きっと庶民のことを考えてくれるいい殿様になれる、はず。


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