土曜日、テレビをつけたらたまたまTBSの「報道特集」でインドネシアでの日本軍の戦時性暴力のことを取り上げていたので、途中からだけど見てみた。ちゃんと慰安婦問題に踏み込んでいて、ちょっと感動してしまった。政府におもねるような番組が多い中で、頑張っていると思う。
当時の日本兵の証言もあって、その一人が「慰安所は公衆便所と一緒」って表現してた。あんまりな言い方だけど、この人が特別じゃなくて、わりと一般的な感覚だったんだろう。
そして沖縄の人たちのことや、明日をもしれない自分を含む日本兵たちの命のことを話すときは涙ぐんでいたこの人が、慰安婦のことを話していたときは半笑いだった。同じ人間だと思ってないんだろうな。
中曽根が慰安所の設立におもいっきり関与していたこともわかった。当時の文書が残っていて、インドネシアの女性たちのことを「土人女」呼ばわりしていた。あんなことをした人間が、処罰されるどころかその後首相にまでなるなんてな。
慰安婦問題をただの売買春なんて言ってる人もいるけど、明らかに違うだろう。これだけ証拠があるんだから、強制があったことはもう否定できない。
この番組が国士様たちにボロクソ言われているであろうことは容易に想像できる。日本は東南アジアの人たちには感謝されている、日本軍はあちらでいいことしかしていない、って思い込みたい人たちにとっては非常に都合の悪い話だったから。
日本の悪いところばかりあげつらって、どこの国のメディアだって言ってる人も見たけどさ。むしろ、自国のことだからこそ、じゃないのかな。
私は負の歴史にもしっかりと向き合える国が好きだし、日本にもそういう国になってほしい。「我が国最高! 我が国すごい!」ばっかり言って、臭いものに蓋をしているだけの国なんて、なんの魅力もないよ。