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「妻のトリセツ(黒川伊保子)」という本はとてもオススメ!

2019年12月13日 01時00分00秒 | 
妻のトリセツ (講談社+α新書)
黒川 伊保子
講談社


 「妻のトリセツ」という本は、人工知能研究者で人間の脳についてずっと研究している黒川伊保子さんが、その知見を生かして、男女の脳の違いだけでなく、妻との関係をより良くするポイントについてとても分かりやすく説明したものです♪
 
 最近その黒川伊保子さんの講演会に参加したのですが、その講演会は本書で書かれた内容を面白可笑しく、会場を爆笑させるほど素晴らしい内容で、彼女の講演会もとてもオススメですね♪

特に夫をウルトラマンに例える話はとても笑えました(^_^)
 
またそこで彼女のサイン付きの「妻のトリセツ」や「夫のトリセツ」を購入でき、握手もできたのは良い思い出です♪
 
 
↑黒川伊保子さんのサイン
 
本書では特に以下について書かれています♪
・女性脳は何十年分もの類似記憶を一気に展開する
・女の会話の目的は共感
・女性脳は他人の体験談を自分の知恵に変える
・息子、娘との対応方法
・妻が求めているのは夫のねぎらい
・女性との買い物の仕方
・妻を絶望させるセリフ
・記念日の対応方法
・デートは1ヶ月以上前に日程を決めること
・サプライズは逆効果が多い
・お土産の効果
・女性脳は言葉のアメ玉を欲しがる
・いい夫とは時に妻の雷に打たれてくれる人
 
「妻のトリセツ」という本は、より良い恋愛や夫婦生活のヒントとなりとてもオススメです!

次回は「夫のトリセツ」を紹介したいと思います(^_^;)
 
以下は本書のポイント等です♪
 
・妻の怒りの理由は「今、目の前で起きたこと」だけではない。過去の関連記憶の総決算として起こるものなのである。女性は感情に伴う記憶を長期にわたって保存し、しかも「みずみずしく取り出す」ことが得意な脳の持ち主だ。日常生活で起こる感情が、さまざまな色合いを帯びており、この感情の色合いごとに体験記憶が収納されているのである。心が動くと、その「感情の色合い」と同系色の引き出しに収納された過去の体験記憶が数珠つなぎになって一気に引き出される。「感情によって連鎖される記憶」なので、当然、感情が増幅されて溢れる。
 
・たとえば夜中に子どもが高熱を出したとき。「熱が高いのに、顔が青ざめている。これはいつもとは違う。救急車を呼ぶべきか・・・」と、女性はこれまでの発熱シーンを思い返して、現在の状況を確認する。そして、上の子の同じようなシーンのみならず、数年前に公園でママ友が話していた体験談、さらに、自分自身が幼かったときの記憶まで総動員して、今、目の前で起きていることにどう対処すべきかを、即座に判断する。すなわち、女性脳は目の前の問題解決のために、過去の関連記憶を瞬時に引き出してダイナミックな答えを出す究極の臨機応変脳なのである。特に、怖い、辛い、ひどいといった危険に伴う体験記憶は、子どもを守るために「とっさに発動すべき」第一級重要情報であるがゆえに、それを引き出すネガティブトリガーは、周産期(妊娠、出産)と授乳期に格段にパワーアップする。だから、この時期の夫の無神経な発言や行動は、一生残る辛い記憶、傷となって、繰り返し持ち出され、いつまでも消えることがない。
 
・女性脳の最も大きな特徴は、共感欲求が非常に高いことである。「わかる、わかる」と共感してもらえることで、過剰なストレス信号が沈静化するという機能があるからだ。それによって、怖かった、悲しかった、痛かった、寂しかった、惨めだった、辛かったという神経回路のストレスが軽減される。逆に共感が得られないと一気にテンションが下がり、免疫力も下がってしまうのだ。
 
・女の会話とは「日常のささやかな体験」を相手にプレゼントし、受けた方は共感で返して「しばしの癒やし」をプレゼントする、いわば共感のプレゼント大会なのだ。なのに、男は、どちらのプレゼントも出し惜しみする。・・・というか、子育てに疲れている妻に、会社のつまらない話なんてとうてい聞かせられない、という男心で、封印してしまう。さらに、男性脳にとっては、共感よりも問題解決こそがプレゼントなので、共感を端折って、「〇〇すればいいんじゃない?」「やらなくていいよ、そんなもん」と、いきなり問題解決してしまうのだ。かくして、女たちは、「思いやりがない」「私の話を聞いてくれない」「いきなり、私を否定してくる」となじってくるのである。
・妻とは、ことごとく意見が合わない・・・。いや、意見のみならず、こちらが暑がりなら向こうは寒がり、向こうが神経質ならこちらは大ざっぱといった具合に、感性が真逆という夫婦は多いはずだ。というのも、恋に落ちる男女は、生物多様性の論理に則って、感性が真逆の相手を選んでいるからにほかならない。地球上の生物のほとんどは、生殖をその存在の第一使命としている。生殖して遺伝子を残す。その最も効率的な方法は、「タイプの違う相手との掛け合わせ」と「生殖機会ごとに相手を替えること」。感性が違うほど、遺伝子は多様性を極め、子孫の生存可能性が高まることになるからだ。
 
・女性脳は、半径3m以内をなめつくつように感じて、無意識のうちに支配している。その空間を自分の思い通りに制御できないと、「見落としていることがある」感覚に陥り、不安と不快感が募り、ストレスがたまる。嫁姑が互いにイラつくのは、この「制御領域」がぶつかり合うケース。できる主婦は、台所やリビングをミリ単位で認知し、無意識のうちに完全制御している。このため、自分の置いたものを動かされたり、動線をさえぎられることに大きなストレスを感じるのである。ときには、夫でさえも入ることを嫌う。姑にしてみれば、できる嫁ほど、当然のことのように、自分(実家)のルールを持ち込んだりするのだから、たまらない。かといって、何も手伝わない嫁も腹が立つ。女と女の見えないバトルは男性から見たら、何かしらの強いストレスの結界を感じるだけで、手も足も出ないのである。賢い嫁は、姑の結界に、無邪気ながらに、ややおずおずと入り込み、やがて共通ルールを増やしていく。賢い姑は、かつて自分が感じた「姑の結界での疎外感」を思い出して、嫁をいたわる。要は、双方の察する能力と思いやり。これがどちらかに欠けていると、嫁姑問題だけでなく、実の母娘でもバトルを繰り返すことになる。
 
・共働きの妻は、盆暮れなどのまとまった休みは、家族水入らずゆっくり過ごしたいというのが本音だ。夫にとっては気の休まる実家であっても、妻にとっては職場よりも気が張る場所であると心得るべし。実家に妻を連れて行ったときは、「〇〇は、日頃は仕事と家事の両立で疲れているから、ここに来たときはゆっくりさせてやってほしい。娘みたいに思ってやって」と先手を打とう。嫁姑の結界問題は、言葉一つで解消できることもある。しかし、嫁からは言い出せない。母(姑)が言ってくれないのなら、息子(夫)が言わなければ。
 
・父親がやるべきことは、妻と娘がもめていたら、どちらの言い分が正しいかをジャッジすることではない。「どちらが正しいかは関係ない。お母さんを侮辱した時点で、おまえの負けだ」と娘に告げることだ。娘は、どんなに反発していても母親を大切にする父親を嫌うことはない。むしろ、父親の強さと頼もしさを知ることになる。
 
・また息子が妻に反抗した場合は「オレの大切な妻に、そんな暴言は許さん!」と毅然と言おう。息子の暴言を見て見ぬふりをする父親は、軽蔑されても尊敬されることはない。何よりも、子どもたちに対して「妻が一番大切だ」と宣言することは、妻の心に響く。このひとことがあれば、一生夫も寄り添っていけるという妻も少なくない。またこういう夫であれば、必然的に妻も夫を大切にし、何かにつけて夫を立てるようになるはず。これが息子にとって大きな意味を持つ。
 
・名もなき家事に太刀打ちできない男性脳が、名もなき家事と戦っている妻を助けることは不可能に近い。それでも毎日毎日チリのように積もり続けている妻の怒りがいつか大爆発するのを防ぎたければ、とにかくねぎらうことである。毎日じゃなくていいのである。毎日じゃ、かえってウソくさい。月に一度だって、かまわない。ぜひ心掛けてみよう。
 
・妻は「名もなき家事」に夫が気づいて、ねぎらってくれただけで、かなり気が晴れるし、その中のどれかを担おうという夫の気持ちが嬉しいものなのだ。ただし妻の反応に期待しすぎるのは厳禁。「今まで10個飛んで来た弾が、7個に減る」くらいに思っておこう。その代わり、定期的にくる大爆発はかなり防げるようになるはずだ。
 
・失敗してしまったときに妻を怒らせず、うまく切り抜ける方法がある。余計なことを言わずに真摯に謝る。これが一番被害が小さい。しかも、ちょっと大げさなくらいがちょうどいい。「あ~もう~どうして。がっくり・・・」などと声に出して、ガックンとうなだれてみせる演出も効果的。いい歳のオジサンが、失敗にうなだれている図はかわいげがあり、「バカじゃないの」と言いながらもクスッとさせたら夫の勝ちだ。何度もやると効果半減だが、時にはかわいげで切り抜ける方法も覚えておきたい。
 
・妻のミスを指摘したいときにも言い方がある。たとえば冷蔵庫の中に賞味期限切れの食品を見つけた場合、このときとばかり「これ賞味期限切れてるじゃないか。もったいないな!」などと水戸黄門の印籠よろしく出すべからず。「ねえ、これまだ食べられるのかな?食べていい?」と無邪気を装って聞くのが正解。処分するなら「これ君がうっかり食べておなか壊しちゃうと心配だから、捨てておこうか?」のように妻を優しく気遣う夫が演出できれば上出来だ。
 
・「~っぱなし」に妻がキレる理由がわからない男性には、ぜひ、こう考えてもらいたい。「妻が家庭でやってほしくないことは、すなわちセキュリティ問題なのだ」と。たとえば便座。夫にとっては「上がっていたら下げりゃいいだけ」だし、「スリッパを適当に脱いだら、多少見栄が悪い」くらいのことだ。しかし、もし、妻が便座が上がっているのに気づかず腰を下ろしたら、お尻を便器に打ちつけたり、便器にはまってしまったりする。これが年老いた親や小さな子どもであれば、大きなケガをする可能性もある。子どもに気を取られつつ洗濯物を抱えながら部屋に入ったら、夫が脱ぎ捨てた靴下やスリッパを踏んで足をすべらせる可能性もある。風呂のふたを閉め忘れたら、子どもやペットが落ちて溺れるかもしれない。女性脳は、無意識のうちに、このような先へ先へのリスクヘッジをしているのである。何度言っても改善しないと、「ちょっと不安」「なんか怖い」といった感覚がたまっていって、ある日、閾値を超えネガティブトリガーを引く。無意識の感覚なので、理路整然と説明はできないのだが、突き詰めてみれば、明らかに高リスクの事象に女性脳は反応している。
 
・家事をしても夫と妻は見ている世界が違う。だから片付いているという感覚も違うのだ。女性脳は立体がよくわからないので、3次元空間で片付いているものでも、片付いていないように感じる。また縦方向に分類されていても、パッと見て整理されていないように感じたりする。男性脳は扇状にしかも立体的にものを見るので、夫は自分の動線に合わせて道具を整理したつもりで、妻からは道具をあっちに置いたりこっちに置いたりしているように見えることもある。皿の裏の小さな汚れを妻は見逃さないが、夫にはそもそもそんな汚れが見えていないという可能性もある。そこはお互いに認識すべき点である。
 
・脳の性差で楽しいはずの買い物で互いがイライラし、せっかくの休日が台無しになるのであれば、そこには工夫が必要だ。そこですすめたいのが、買い物の時間差攻撃。妻は寄り道し放題、夫は先に目的の売場に行き、じっくり商品を比較検討する。吟味したら、スペック的に納得できる候補を数点選んでおこう。後から売場にやってきた妻が、磨きをかけた直感力で、ビビッときたイチオシの商品を選んだら、夫の出番。サイズやスペックをもとに「これは高さが5cm大きくてウチには入らない」とか、「これは君が欲しがっていた素材がカチカチに凍らない冷凍室がある」などの頼もしいアドバイスを。妻の直感に、夫の論理的なフォローがあれば確実でしかも双方が満足のいく買い物ができる。夫は妻の面倒くさい寄り道に付き合わないですみ、さらに買い物に対する意欲も感じさせられるという奥の手だ。
 
・女性脳は大切な対象に意識を集中し、ちょっとの変化も見逃さず、相手が何も言わなくても何を求めているか、どうすれば相手が嬉しいか、その意図を察して生きている。これは物言わぬ赤ん坊を育てるために女性脳に装備された能力だから「察すること」イコール「愛の証」だと信じているのだ。「察してなんぼ」の女性脳にとって、「言ってくれれば、やったのに」というセリフは察することを放棄した言葉であり、「僕はあなたになんの関心もない」「あなたを大切に思っていない」と同義語なのである。
 
・妻が絶望する夫のセリフをリストアップする。夫の意図とは関係なく、妻にどう聞こえるのかを解説しよう。もし心当たりがあるなら、妻の不機嫌はこのセリフのせいだと心得てほしい。
①「だったらやらなくていいよ」
家事が大変だと訴える妻に言うと「君がいつもやっているきことは、僕にとってはそれほど重要ではない。やらなくても気にならない」と聞こえる。
②「つまりこういうことだろ?」
愚痴に対しては「わかるよ。大変だね」と共感するだけで十分。頼んでもいない要約や解決策の提示は余計なストレスを増やすだけ。
③「おかず、これだけ?」
夫が自分が食べるご飯の量に対してのおかず量のあんばいを、あらかじめ計るために聞いたひとことでも、「たったこれしかないの?」と聞こえる。余計なことは言わずに様子をみよう。
④「今日何してたの?」
家事が思うようにできなかった妻には「一日家にいて、家事も満足にできないのか」と聞こえる。
⑤「いいな~君は。一日〇〇(子どもの名前)と一緒で」
それが何より辛いと感じている妻もいる。そういう自分を責めていたりもする。
以上のリストの中で、特に要注意は④と⑤だ。妻が専業主婦や育児休暇中である場合、このセリフは致命傷となる。出産目はコントロールできていた家事が、子どもの誕生をきっかけにコントロールできなくなっているからだ。特に優秀な専業主婦を持つ夫ほど、妻の家事労働の量や大変さに気づきにくい。
 
・女性脳では会話の感じ方が4パターンある。
①心は肯定-事実も肯定
②心は肯定ー事実は否定
③心は否定ー事実は肯定
④心は否定-事実も否定
女性脳同士の会話では、基本③と④は使わない。つまり、事実を肯定しようが否定しようが問題ないのだが、共感のために会話をする女性脳は、心=気持ちを否定したら会話が成り立たないだけでなく、人間関係が成り立たないのだ。
 
・記念日をより幸せな記憶にするための2つの方法がある。それが予告と反復だ。まずは予告から。「来月の結婚記念日には、二人の思い出のあのイタリアンに行こう」と、少なくとも1ヶ月前には伝えよう。肝心なのは、「時間」をあげること。言われた日から記念日までの4週間を記念日以上に楽しみ、味わい尽くすのが女性脳の特徴だからだ。情緒を時間軸に蓄積させる女性脳は、何かを楽しみに待つのが大好きだ。「二人の思い出のあのイタリアン」という夫の言葉を何度も思い返しながら、その日を思い描く。仕事の帰りにウィンドーショッピングを繰り返して、とびきり素敵なワンピースを選ぶ。ワンピースに似合うパンプスを取り出して磨く。予定の日から逆算して美容院を予約する。ふだんはしないパックをしたり、ネイルサロンにも行ってみたりする。近未来の記念日に言及したひとことだけで、こういった記念日へのプロセスを作り出す。それがプロセス指向の女性脳に絶大な効果をもたらす。
 
・とはいえ「予告をして、そこまで楽しみにされて、万が一約束が果たせなかったら」と怖がる男性も多いだろう。しかしそれがそうでもない。楽しみながら過ごすプロセスが、すでに女性脳を幸せにしているので、実際のデートが延期になっても、案外あっさりと「仕方ないね」と許してくれたりするのである。
・記念日を効果的にする方法2つ目は反復。当日、記念日の席では、ぜひこれまでの来し方を振り返ってほしい。「ああいうこともあったね、こういうこともあったね、ずっと一緒にいてくれてありがとう。これからもずっと一緒にいようね」と伝えよう。これまで、毎日毎日積み上げてきた努力をちゃんとわかってくれて、来し方をともに振り返ってくれる夫がいれば、妻は満ち足りる。記念日はふだんのマイナスを一気にプラスへとひっくり返すチャンス。これを利用しない手はないのである。
 
・どんなに夫が準備に手間暇掛けたとしても、サプライズを喜ぶ妻はほとんどいないということだ。誕生日にデートしようと誘われて出かけると、予告もなしに連れて行かれたのが高級フレンチレストラン。食事が終わり、キャンドルの炎が揺れるバースデーケーキが運ばれてくる。と、同時に楽団がバースデーソングを演奏し始め、あらかじめ預けておいたバラの花束を渡されて・・・と、こんなロマンチックな演出をされても、あまり嬉しくない。どころか、その場に合わない服装や、完璧ではないヘアやメイクの姿のまま注目を浴びることが恥ずかしいし、惨めに感じていたりする。何よりもその日を思い描きながらドレスを選んだり、美容院に行ったりする、そういう楽しみを全部奪われてしまったことが悲しいのだ。妻の気持ちを考えないサプライズは、時として、特大ネガティブトリガーを作り出す。
 
・男の子が自分そっちのけで、働く車に夢中になっている頃、女の子たちは、人形やぬいぐるみを抱きしめながら自分を感じている。自分が気持ちいい、自分が楽しい、自分がちやほやされるのが、女の子にとっては、何より大切だ。なぜかというと、哺乳類のメスは、自分が健康で快適な状態でないと子孫が残せないからだ。自分を大切にすることは、そのまま種の保存につながる。種の保存は、生物における最も基本的な本能である。したがって、自己保全に対する要求は、哺乳類のメスの最も大切な本能なのである。だから女性は自分の体調変化を男性の何十倍も敏感に把握している。ちょっと寒ければ寒いと騒ぐし、ちょっと暑ければ暑いと文句を言う。おなかがすけば不機嫌になるし、足が痛ければ歩けないとのたまう。男から見ると、ただのわがままに見えるが、これは常に自分を快適な状態においておかなければならないという責任感からくる言動だ。交尾さえ遂行すれば、その場で死んでも種が残せるオスとは、その責任の重さがまったく違っているのである。
 
・結果よりも、プロセスを重視する女性脳は、夫や家族のために、毎日繰り返し行う家事を大切にしている。「ありがとう」というのが難しい夫は、妻が継続してやってくれていることに対して「君がずっとしてきてくれたことをちゃんとわかっている」と伝えよう。伝えるタイミングとして、一番言いやすいのは、やはり結婚記念日。わざとらしくなく、10年なら10年分の、20年なら20年分の来し方を振り返ることができるからだ。記念日の朝、「君の味噌汁を飲むのも、もう20年になるんだね」としみじみ言ってみてほしい。妻の脳裏には、これまで何千回と繰り返してきた、味噌汁を作るシーンが思い浮かぶ。「君が僕のためにずっとやってきてくれたことを、僕はちゃんとわかっている」というメッセージは、どんな愛の言葉より、妻の心に響く。
 
・妻を思わずにっこりさせてしまうのはお土産作戦。お土産といっても、高価なものである必要は全然ない。ちょっと美味しいもので、普通のなんでもない日に渡すというのがポイント。妻にとって結婚記念日や誕生日のプレゼントは半ば決まりごと。だから「記念日でもないのに、私のことを気にかけてくれた」ことが胸を打つのだ。お土産は、会社帰りにデパ地下で購入したお饅頭でもいい。しかし、プロセス指向の女性脳は、「相手を思う時間」を感じたいので、「わざわざ足を伸ばして、あの人気商品を並んで買った」とか「限定商品を予約して買った」とか、時間と手間と心をかけて入手してくれたお土産を持って帰ってきたらかなりぐっとくる。
 
・お土産作戦はケンカをしてしまったときの仲直りにも使える。ちょっとした口ケンカだったのに、互いにヒートアップして、ヘビーなケンカに発展してしまうことがある。基本的には、逃げずに妻の言い分を(たとえそれが理不尽に感じるものであっても)聞くべきなのだが、妻が「もう顔も見たくない!」などと言い出したらいったん家を出よう。互いにクールダウンできるだけでなく、妻は「顔も見たくない」などと言っておきながら、実際に出て行かれると狼狽するので、その意味でも夫がその場からいなくなるのは効果的だ。1~2時間、どこかで時間をつぶしてから家に戻る際に、コンビニやスーパーでお土産を買う。お土産は、二人が好きな定番の幸せお菓子がベストだ。家に帰ったら、ケンカの原因がなんであれまずは「悲しい思いをさせてごめんね」と妻の「傷ついた心」に謝ってから、お土産を渡そう。夫に出て行かれた同様と不安が安心に変わり、さらに、二人の定番のお菓子を買ってきた夫の気持ちが妻の心を和らげ、たいていのケンカはおさまるはずだ。ケンカによるネガティブトリガーをポジティブトリガーに変えるちょっとした魔法である。
 
・女性脳が好きなのは、唯一無二。男は、自分が言われて嬉しいから、「君が一番きれいだ」などと言いがちだが、比べる対象がいるだけで、女はなんとなく不愉快な気持ちになる。だから、「一緒にいることに意味がある。そんな女は君だけだ」「自分にとって、君がオンリーワンの女だ」という言葉はハートに刺さる。
 
・女性脳のリスクヘッジトリガーは、一日中、あらゆる場面で発動される。「歯磨きした?」「お風呂に入って」「ソファじゃなくて、ちゃんとベッドで寝て」「一口目は野菜から」「ビール飲みすぎ」「タバコはやめて」といった生活習慣から始まって、「テーブルに直接熱い鍋を置かないで」だの「お風呂から出たら換気扇を回して」といった、家庭の決まりごとまで、こと細かに注意・命令を繰り出してくる。うるさいことこの上ないが、妻がガミガミ言うのは、夫と長く一緒に暮らしたいからなのだ。歯磨きをサボって歯周病になれば、歯を失うだけでなく、心疾患や糖尿病のリスクも高まる。テーブルだって同じ。1回熱い鍋を置いただけでは、なんの変化も起きないテーブルも、長い文脈で物事を見る女性脳は、2回、3回と同じことを繰り返しているのが見える。そして繰り返すウチに、テーブルの塗料が剥げて、ダメになっていく未来も見える。妻は男の守り人なのである。
 
・実は、脳科学的に「いい夫」とは、時に妻の雷に打たれてくれる夫のことだからだ。女性脳は、家事と育児を片づけるため、生活の中で、あらゆる気づきとタスクを多重させて走らせている。このため、日々をただ生きているだけでストレスがたまる脳なのだ。さらに周産期から子育て中の女性は、ホルモンバランスが激変していくので、生体ストレスが半端ない。女性たちは、ときどき、このたまったストレスを放電する先を探しているのである。そんなとき、まんまと夫が何か気に障ることをしてくれると、気持ちよーく放電できる。夫が完璧だと、その放電先が子どもになったり、自分に跳ね返ってうつに転じたりして、危なくてしょうがない。いい夫とは、「おおむね優しくて頼りがいがあるが、時に下手をして、妻を逆上させる男」にほかならない。逆上されたからといって、すべての原因が夫なのではないのである。女はただ怒るために怒っている。本人も気づいていないけれど。そう、女は、本当のところ、かなり理不尽なのである。
 

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