シャロン・ストーン「四川地震はチベット人抑圧の報い」発言

2008-05-29 18:00:10 | Weblog

 シャロン・ストーンは大のお気に入りの女優の一人である。そもそもはマイケル・ダグラスの大ファンで、マイケル・ダグラス主演のキャスティングに惹かれてテレビ放送の「氷の微笑」を観、録画にも撮ったのだが、殺人容疑者として出演した謎めい女流推理小説作家の見事な演技と、刑事役のマイケル・ダグラスとの激しい恋愛模様が気に入って何度となく繰返しビデオを鑑賞することとなっている。

 それがグーグルの新聞記事検索で彼女の発言が問題になっていることに気づいた。

 ≪大地震は「業の報い」 シャロン・ストーン発言に中国反発≫(CNN/2008.05.28 Web posted at: 15:56 JST Updated - AP)

 <ロサンゼルス(AP) 中国のチベット政策に批判的な女優のシャロン・ストーンさん(50)が、四川大地震は「業の報い」だと発言し、中国で出演作ボイコットの動きが出るなど反発が強まっている。

(四川大地震は「業の報い」だと発言して物議をかもしている女優のシャロン・ストーンさん)

 ストーンさんは22日、カンヌ映画祭の会場で香港のテレビ局のインタビューに応え「中国人のチベット人に対する処遇に不満を持っている。今回の地震はその報いではないかと思う。人に対して悪いことをすればそれは自分に跳ね返ってくる」とコメントした。

 さらに、国際NGOのチベット・ファウンデーションから被災者の救済支援を訴える手紙を受け取って涙を流したと言い、「自分たちにひどい仕打ちをした相手さえも助けようとする姿勢に心を打たれた」と発言。この映像は動画共有サイトのユーチューブにも流れた。

 米芸能紙ハリウッド・リポーターによると、中国の映画配給最大手UMEシネプレックスの創業者、ウン・シー・ユアン氏はこの発言について「不適切だ」と不快感を表明。系列の映画館では今後、ストーンさんが出演する映画は上映しないと宣言した。

 インターネットでも反発の声が高まっており、ストーンさんのコメントを批判する専用サイトまで開設された。>・・・・・・・

 今まで年齢を考えたことがなかったから、シャロン・ストーンが50歳だとは驚いた。「氷の微笑」出演から何年も経っているのだろう。しかし記事の写真を見ると、少々太り気味となっているが、生き生きした顔の表情にさして変化はない。

 「悪の報い」なる観念はキリスト教徒でなくても、仏教徒だろうとイスラム教徒だろうと殆どの人間に取り付いている、それゆえに誰もが囚われかねない想念に違いない。

 だが、四川省大地震とその甚大な被害が自国民・他国民に関係なく人権抑圧を行う胡錦涛及び温家宝以下の中国共産党のみを困らせ、見舞うこととなる困難なら、「悪の報い」だと言えるが、死者が6万人を超え、行方不明者は2万人弱、倒壊家屋は死者が4万人を超えたと発表された時点で約536万戸、損壊家屋は約2143万戸に上ると中国当局の情報として「asahi.com」が伝え、その後の余震で倒壊が続いているし、ダム化している河川の堰き止め湖が雨で増水して決壊した場合、さらに被害が増えかねない一般中国人の犠牲と困窮を巻き込んだ困難である。「悪の報い」と言ったなら、中国政府を超えて一般中国人まで悪者にすることになる。

 一番の悪者は人権抑圧を続ける代々の中国共産党政府と共産党政府に追従・追随して人権抑圧に加担している学者や知識人、文化人、ジャーナリストといった同じ穴のムジナたちである。災害復旧に躓いて胡錦涛や温家宝が失脚することはあっても、他のムジナたちはさして痛くも痒くもない四川被害ではないだろうか。

 いつの時代も最大・最悪の困難を蒙るのはその地域、その国の社会的弱者と相場は決まっている。ガソリンがほんの少し値上がっても、米の値段がわずかだけ値上がっても小麦粉が値上がっても、一番のシワ寄せは社会的弱者に向かう。割に合わな話だが、このような社会の現実を考えなければならない。


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