平沼がどう言おうと、蓮舫は「もともと日本人じゃない」ことに誇りを持て!

2010-01-19 08:49:06 | Weblog

 

  ――民主党に衆・参両院過半数のチャンスを与えよう――

 《民主党に夏の参院選挙で勝利させて、衆・参両院とも過半数のチャンスを与え、民主党政治を存分に発揮できる活躍の場を提供してみてはどうだろうか――

 民主党は民主党政治を存分に発揮できる衆・参両院の過半数を求めて、国民に夏の参院選での勝利を訴えるべきではないだろうか――》


 自民党は1989年の参院選で社会党に大敗、プラス連合の会を向こうにまわして参議員過半数割れ、それ以後、自民党分裂を受けた1993年の第40回総選挙でも過半数割れ、9カ月足らず野党に転落の歴史を抱えているが、2007年7月の参院選で民主党に敗れるまで戦後ほぼ一貫して、衆・参とも過半数を維持、自民党政治を恣(ほしいまま)とするチャンスを独占してきた。

 次は民主党にも衆・参過半数のチャンスを与えて、衆・参過半数下の民主党政治がどう展開されるか、じっくりと眺めてみるのもアリではないだろうか。


 ハイチ政府が機能停止状態であることと損壊した刑務所からの囚人脱走や略奪による治安悪化、道路被害からの食料配布の停滞、あるいは配布中の食料の奪い合い等々と、「NHK」記事によると、地震の前から政治の混乱などによって100万人が食料支援が必要な状態だったが、12日の大地震で新たに少なくとも200万人が支援を必要とする状況となり、あわせて300万人、人口のおよそ3分の1が食料支援なしには生きられない状況となっていて、食料支援が追いつかない状況にあることから早急な治安の回復、滞りのない食料支援の実施、政府機能の回復等々の必要性からだろう、国連安保理はハイチの平和維持活動(PKO)に当たっていた国連ハイチ安定化派遣団(MINUSTAH)に昨年11月時点で配置していた兵士7千人余りと警官2千人余りに加えて国連事務総長による増派の勧告を支持、新たに兵士2千人と警官1500人を増派する決議を19日午前(日本時間20日未明)全会一致で採択したという(「47NEWS」記事から)。

 日本が昨年11月派遣の国連ハイチ安定化派遣団(MINUSTAH)に加わっているというニュースはどこにも見当たらない。外務省のHPで調べたところ、「国連ハイチ安定化派遣団(MINUSTAH)」は「国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)」の名称で紹介している。               

 〈「任務」

 (1)安全かつ安定的な環境の確保(武装解除・動員解除・社会復帰、警察・沿岸警備隊への支援等)
 (2)政治プロセス支援(地方選挙、議会選挙及び大統領選挙に関する支援等)
 (3)人権(女性や児童の人権擁護に関し暫定政府や人権団体との協力、帰還民・避難民の人権状況を監
    督するためUNHCRと協力等)

 「経緯・背景」

 1.紛争の経緯

 (1)2004年2月以降、反政府武装勢力は中北部の主要都市の警察署を占拠し、首都に進行する
    旨公言し、治安状況が急速に悪化。同月29日、アリスティド大統領は出国し、アレクサンドル暫定
    大統領が就任。

 (2)同日、安保理は暫定多国籍軍(MIF)の即時展開を行う権限を与える内容の決議1529を採択。同
    決議を受け、3千人強の暫定多国籍軍が展開。また、同決議は事務総長に対し、3ヶ月以内に展開
    する後続の国連安定化部隊の規模、構成及び任務等に関する勧告の提出を要請した。

 (3)3月12日、ラトルチュ元外相が暫定首相に就任し、同月17日に暫定内閣を組織した。

 (4)4月20日、事務総長報告が発表され、多目的のマンデートを有する国連ハイチ安定化ミッション(
    MINUSTAH)を当初24ヶ月間設立するよう提言した。

 派遣規模(2007年8月31日現在

 文民警察要員1771名部隊要員7054名

 要員派遣国(同上)

 アルゼンチン、ベナン、ボリビア、ブラジル、ブルキナファソ、カメルーン、カナダ、中央アフリカ、チャド、チリ、中国、コロンビア、クロアチア、DRコンゴ、コロンビア、エクアドル、エジプト、エルサルバドル、フランス、グレナダ、グアテマラ、ギニア、ヨルダン、マダガスカル、マリ、モーリシャス、ネパール、ニジェール、ナイジェリア、パキスタン、パラグアイ、ペルー、フィリピン、ルーマニア、ロシア、ルワンダ、セネガル、スペイン、スリランカ、トーゴ、トルコ、米国、ウルグアイ〉――

 日本の名前は載っていない。だが、カネは出していると胸を張って言える。同じく外務省HPから探してみた。

 〈ハイチ共和国 最近の援助について(外務省HP/平成20年11月

a.. ハイチ共和国におけるハリケーン災害に対する緊急無償資金協力について(平成20年9月19日)
b.. ハイチ共和国におけるハリケーン・ハンナ及びアイク被害に対する緊急援助について(平成20年9月10日)
c.. ハイチ共和国におけるハリケーン・グスタフ被害に対する緊急援助について(平成20年9月2日)
d.. 食糧援助(開発途上国における食料価格高騰への対応)の実施について(平成20年7月29日)
e.. ハイチ共和国に対するユニセフ(国際連合児童基金)を通じたコミュニティ開発支援無償資金協力
   (ポルトープランスにおけるコミュニティ参加を通じた子供のための環境整備計画)に関する書簡の
   交換について(平成20年3月13日)
f.. ハイチ共和国に対するユニセフ(国連児童基金)を通じた無償資金協力(「ハイチ共和国における予
   防接種強化計画」)に関する書簡の交換について(平成19年12月4日)
g.. ハイチ共和国に対する無償資金協力(食糧援助)に関する書簡の交換について(平成19年12月4日)
h.. ハイチ共和国に対する無償資金協力(食糧援助)に関する書簡の交換について(平成19年3月23日)
i.. ハイチ共和国南部被災農民向け食糧自給促進事業に対するFAO(国連食糧農業機関)を通じた貧困農
   民支援について(平成19年2月27日)
j.. 「ハイチ共和国における予防接種強化計画」に対する無償資金協力について(平成18年11月18日)
k.. ハイチに対する食糧援助について(平成18年4月13日)
l.. ハイチ共和国総選挙に対する選挙監視要員の派遣について(平成18年2月1日)
m.. 「ハイチ共和国における予防接種強化計画」に対する無償資金協力について(平成17年11月23日)
n.. ハイチにおけるハリケーン災害に対する緊急援助について(平成17年7月15日) 〉――

 ページ作成日が一昨年の「平成20年11月」、このページ以外は見当たらないから、これ以降の援助はないのだろう。但し地震発生を受けた「国際緊急援助隊の派遣」のページを見つけることができた。

 〈ハイチにおける大地震災害支援のための国際緊急援助隊の派遣(平成22年1月16日)

 我が国政府は、15日、ハイチにおける地震災害支援のために、国際緊急援助隊の派遣を決定しました。国際緊急援助隊・医療チーム(外務省職員、医師、看護師等24名)については、本16日午後9時頃、成田空港よりJICAチャーター機でマイアミに向け出発する予定です。

 医療チームの人員及び機材については、マイアミからハイチまで自衛隊の輸送機(C-130)で輸送する予定です。現地での治安状況、安全確保対策等を確認した上で、早ければ17日にマイアミを発って、ハイチに入る予定です。 〉――

 日本にとってハイチはやはり遠い国だったようだ。何しろ間に南北アメリカ大陸が遮っていて、ヨーロッパの国々の大西洋一足跳びのように太平洋を一足跳びとはいかない。だから、「医療チーム」の派遣も日本時間の13日午前7時前の地震発生から3日と14時間遅れの迅速な出発となったのだろう。

 だが、同じアジアの国、中国は南北アメリカ大陸の壁をものとはせずに日本とは比較にならない迅速な派遣を行っているし、PKOにしても、〈国連の要請を受けて2004年以降、約150人で構成される警察部隊をハイチに派遣。治安維持や国連高官の警備などの任務に就いていた。〉と「msn産経」記事が伝えている。

 但し、〈ハイチをはじめとするカリブ海や中央アメリカには、台湾と外交関係を持つ国が10余りあり、中国のハイチへの大規模な支援の背景には、この地域で中国の存在感を高めるとともに、台湾との外交関係の切り崩しを図るねらいもあるとの見方が出ています。〉(「NHK」)と、政治的思惑も加わった人道支援だと伝えている。

 だとしても、国益という利害を何ら挟まない人道支援など存在するだろうか。大国の国際的責任と言いつつ、大国としての名前と信用獲得、大国としての外交的地位の確保も国益としてある利害であって、どこの国も何らかの利害を人道支援に絡ませているはずだ。

 日本はカネも出さない、何も出さない経済大国だと思われたくない世界各国に向けた世間体を少なくとも抱えている。

 民主党は政権獲得前に小沢一郎は党代表の立場で国連決議に基づいてアフガニスタンで活動する国際治安支援部隊(ISAF)に政権を取った場合は自衛隊を参加させると勇ましいことを言っていた

 「米国はもはや一国で国際社会の警察官の役割を果たすことが不可能になっている。・・・・世界の平和は国際社会みんなで力を合わせて守っていく以外に論理的にも現実的にも他に方法がない」

 「平和維持への責任をシェアする覚悟が必要だ。・・・・国連の活動に積極的に参加することは、たとえ結果的に武力の行使を含むものであってもむしろ憲法の理念に合致する。・・・・私が政権を取って外交・安保政策を決定する立場になれば、ISAFへの参加を実現したい」(asahi.com

 但し、次の制約を付け加えて、決定を自由自在・融通無碍の場所に置くことを忘れなかった。

 「合憲なら何でもやるということではない。国連決議があっても実際に日本が参加するかしないか、どの分野にどれだけ参加するかはその時の政府が政治判断する」(同asahi.com

 自衛隊派遣に自ら決定の猶予を与えたが、国連決議が戦争放棄と武力行使の放棄を謳った日本国憲法第9条の判断要件とはならないとの自民党などからの批判を受けて、小沢代表の国連決議自衛隊派遣は鳴りを潜めることとなった。

 そして政権交代。戦争絶対反対、自衛隊海外派遣絶対反対の社民党を連立政権内に抱えたからなのか、昨年11月の北澤防衛大臣のアフガンへの自衛隊派遣検討発言に対して鳩山首相が「小人数であっても、自衛隊員をアフガニスタンに派遣するということは望ましくない」(民主党HP)と否定、結局2009年11月に5年間で50億ドル(約4500億円)規模のアフガン民生支援策を閣議決定。

 この50億ドル(約4500億円)は、2009年11月11日付の「asahi.com」記事――《総額優先、具体策固まらず アフガン支援に50億ドル》によると、「補給支援をやめることを理解してもらうには、この程度の額が必要」だとする外務省幹部の声を伝えて、アフガンに何が必要なのかを検討、計算した額ではなく、補給支援停止に見合う代償として弾いた額だとしている。

 記事はこのことを岡田外務大臣の同年同月10日の記者会見の発言で補強している。

 (支援額の根拠を問われて)「内訳を細かく積み上げたものではない」

 それでも新支援策の内容としては具体策なしのまま三つの柱を掲げている。
 
 (1)治安能力の向上――主たる眼目(警察支援)

 (2)反政府勢力との和解と社会復帰――主たる眼目(反政府勢力タリバーン元兵士に対する職業訓練)

 (3)持続的・自立的発展のための民生支援――主たる眼目(農村開発、インフラ整備)

  記事は、警察支援も農村開発もインフラ整備もこれまで行ってきたメニューが殆んどで、反政府勢力タリバーン元兵士に対する職業訓練は目新しい政策だが規模や方法などの制度設計ができていない、タリバーンが勢力を強めるなか投降する兵士を確保できるか不透明だとの指摘もあると断じている。

 言っていることは素晴らしいが、結果として世界平和構築に責任ある経済大国日本の軍隊派遣はアメリカ、その他の国に依存し、自衛隊派遣なしの、いわば片翼飛行の治安回復支援策となった。

 日本は地震で被害を受けたハイチに500万ドル(約4億5900万円)を上限とする無償資金を緊急支援することとテントや浄水器など3000万円相当の緊急援助物資を提供することを表明、そして医療チームを派遣した。

 国連安保理が国連事務総長の国連ハイチ安定化派遣団(MINUSTAH)増派の勧告を支持、新たに兵士2千人と警官1500人を増派する決議を全会一致で採択したのである。国連ハイチ安定化派遣団(MINUSTAH)は平和維持活動(PKO)だから、日本も自衛隊の派遣は可能となる。アメリカと協力してハイチの治安回復と平和構築に関わってはどうだろうか。世界の平和構築に向けた自衛隊派遣の実績を積むことによって、大国としての地位も存在感も確立可能となる。そういった発想はないのだろうか。

 今年1月15日でインド洋で海上自衛隊の給油活動が期限切れとなり、撤収命令が出された。日本の海上自衛隊の撤収後、中国海軍が引き継ぐ方向で検討していると、「YOMIURI ONLINE」記事――《インド洋での給油活動、中国が引き継ぎ検討》((2010年1月16日08時54分が伝えていた。

 記事は政府関係者の話として、中国政府の内部文書に中国海軍がインド洋での給油活動に備え、訓練を行っていると明記されていること、また、2007年11月に野党だった民主党などの反対で給油の根拠法が失効して海自の給油活動が中断した際に中国軍関係者が米軍に対して自衛隊の活動を引き継ぎたいと非公式に打診したが、この時は米側は応じなかったと書いている。

 〈実現すれば、中東から原油を運ぶ日本にとって重要な海上交通路で中国が影響力を強めることになり、撤収を決めた鳩山政権に批判が集まりそうだ。〉としているが、政治・経済・外交で存在感を増しつつある中国が国際貢献の面でも存在感を増すことになるだろう。逆に日本はカネを出すことでは存在感を維持しているが、自衛隊イラク派遣が憲法の制約を受けたものであっても、オランダ軍、後にオーストラリア軍に治安面を依存した構造の自律した派遣ではない実績であった分、存在感を欠いた国際貢献となっていたはずである。

 日本が自衛隊イラク派遣で多大の貢献を果たしたとするのは、日本からのみ見た一国主義的な独善に過ぎないのではないのではないだろうか。

 外交に於ける自律的な政策決定と自律的な行動があって初めて大国としての責任を果すことができ、大国としての存在感も増すはずである。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする