花鳥風月

生かされて行くもの達の美しさを見つめて,
ありのままの心で生きている日々の、
ふとした驚き、感動、希望、

読売新聞の 時代の証言者

2011-06-16 08:08:41 | Weblog
カタ、、、という
新聞の入る音で目が覚める。

朝ぼらけの薄明かりの中で

今日は「死別の痛み 時間が妙薬」、、、
妻を亡くされた悲しみの心が連載されている。

   カヌーは妻が座っていた位置に砂袋を置いて、、、

砂の感触、心のバランスとカヌーのバランス、、、

社会的には見上げられるはずの先生を
上から包み込んだ視点で絵に描くことの出来る唯一の方、、夫人の絵
夫の手が「孫の手のようにいとおしい筆に思えてくる。」

滝を見上げているときの、、、アサギマダラの優雅な蝶の舞

奥白根山の単独登山、、、メボソムシクイの小鳥の嘴

外では堂々としていても、
奥さんに、囀るように口負ける微笑の出るシーン

やっぱり私と一緒に居るのだ、、、

伝わってくる文章に朝のひと時を過ごしています。

母を亡くしたとき
振り返れば、この文と同じ体験をしました。


死に目にも会えなかった。

ベランダから
夜空に向かって
手を差し伸べていた臨終の日

「お母さん、、、私の手から、私の中に入りなさい!」
「今日からは、私の中で同居しましょう!」

あの日、、、背中が鞭でたたかれたような衝撃とともに
母は私の中に入りました。

月夜の夜
ウスバ白蝶が
手の甲に触れたとき

お母さんだと思いました。

「愛する人」は、、、いつも自然になって包んでくれるのですよね。

心のバランスが
時間とともに揺れながら保たれて
森羅万象に同化して「命」の不思議を思うのです。

被災地の家族を亡くされた皆さんも
きっと、涙で読んでいるかもしれませんね