覚え書きのようなもの・・・分室

私の好きな音楽のこと(主にクラシック)や日々の出来事、思ったことなどをつたない言葉で記してみます

メータとイスラエル・フィルのベートーヴェン 交響曲第5番

2011年03月27日 | 音楽
・この演奏、おそらく評論家とかには評判が良くないだろうな。この曲は深刻じゃなきゃダメ、という人にも・・・。こんなに明るく開放的に聴こえる「運命」も珍しい。私の耳がおかしいのかな? 深刻でもないし、熱い情熱が迸るような、という訳でもない。淡々としている。これがメータの解釈なんだろう。でも、こういう演奏もありなんじゃないかと思う。オーケストラはとても美しいし録音もいい。これまでにどのくらいこの曲の録音があるかわからないが、その中でもかなり異色な一枚だろう。ある意味、名盤だと思う・・・。そういえば現役の有名どころでベートーヴェンの交響曲全集を作ってないのはメータぐらいじゃないかなあ・・・。
Beethoven: Symphonies 5 & 6
クリエーター情報なし
Helicon
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クリップスとフランス国立放送管のモーツァルト レクイエム

2011年03月21日 | 音楽
・世の中にこんな事があるのだろうか、という程の大震災。自分も東京で揺れを感じた時、もう終わりかなと思ったくらい、今まで体感した地震の中で最も激しく長く揺れた。幸い、家族も親戚も無事。一週間近く連絡が取れず安否が気掛かりだった知人も無事の知らせを受けた。しかし、犠牲者の数、被災地の惨状を見るにつけ、なんとも複雑な気分になる・・・。被災地の一日も早い復興を祈るばかり。

・震災前にたまたま見つけたCDが届いた。クリップスがフランス国立放送管を指揮したモーツァルトのレクイエム。1965年12月2日のライヴで鮮明なステレオ録音(だと思うのだが最近HMVやタワーレコードに出たメーカーの告知文によると「分離の良いモノーラル」とのこと。微妙な表現だなあ・・・)。レクイエムの前に「アヴェ・ヴェルム・コルプス」が演奏されていて、曲が終わるとともにレクイエムに入っていく流れが、まるでもともと一つの曲だったかのように自然。クリップスには最晩年にウィーン・フィルを指揮した感動的なライヴ録音もあったが、今回の演奏もソリスト、オーケストラ、合唱ともども熱演で終演後の聴衆の熱狂的な拍手が演奏の素晴らしさを物語っているように思う。

・このCDのジャケットには「Josef KRIPS edition vol.3」と書かれている。ちなみにvol.1はベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲(ソロはスターン)、コリオラン序曲、交響曲第1番、vol.2にはウェーバーのオペロン序曲とシューベルトのグレイトが収録されていて、いずれもフランス国立放送管とのライヴ。ベートーヴェンの交響曲第1番以外はすべてモノーラルだが、いずれも正規音源からのCD化のようで音質は良好、演奏も充実している。続編が登場することを期待したい。
Mozart: Requiem/Ave Verum Corp
クリエーター情報なし
Cascavelle


アグネス・ギーベル
マルガ・ヘフゲン
ハンス-ウルリヒ・ミールシュ
ボリス・カルメリ
フランス国立放送合唱団
フランス国立放送管弦楽団

vol.2はこちら↓
Schubert/Weber: Symphony No 9/
クリエーター情報なし
Cascavelle


vol.1はこちら↓
Beethoven: Violin Concerto/Sym
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Cascavelle
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ハースのドビュッシー ベルガマスク組曲

2011年03月08日 | 音楽
・45歳の若さで亡くなったウェルナー・ハースの代表的録音として有名なドビュッシーのピアノ曲全集からベルガマスク組曲を聴く。素っ気ないくらいのテンポで進められて行くので物足りなさを感じる人もいるかもしれないが、確かなテクニックによって生まれる曖昧さのない明晰な表現は見事。聴いていて爽快な気分になるくらいクッキリとしたこの曲の演奏はなかなか無いのでは? まったりとした雰囲気を求める人には向かないかもしれないが、これはこれで一つのスタイルとして十分に説得力のある名演だと思う。
Debussy;Cpte.Piano Music 2
Claude Debussy,Werner Haas,No醇Rl Lee
Philips
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ユボーとヴィア・ノヴァ弦楽四重奏団のシューマン ピアノ四重奏曲

2011年03月07日 | 音楽
・ピアノ五重奏曲よりは演奏機会が少ないかもしれないがシューマンらしさいっぱいの名曲。特に第2楽章のスケルツォとか。第3楽章の心に沁み入るような美しい旋律も魅力的。曲の構成のためか、聴いていたらなんとなく交響曲第2番を思い出した。ユボーとヴィア・ノヴァ四重奏団によるこの演奏を聴いたら、きっとこの曲が好きになるだろう。演奏も録音も素敵だ。
Schumann: Chamber Music
Robert Schumann,Jean Hubeau,Via Nova Quartet
Warner Classics UK
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ハイフェッツ、トスカニーニ、NBC響のメンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲

2011年03月06日 | 音楽
・1944年9月4日のライヴ録音。いやあ・・・ハイフェッツもトスカニーニも、もう凄すぎて笑っちゃいますね・・・。まさに真剣勝負。今から70年近く前の録音とは思えない良好な音質のおかげでハイフェッツのたっぷりとした美しい音色と凄まじいまでのテクニックが堪能できる。終楽章の速い事速い事! なんという切れ味。主導権はトスカニーニじゃなくてハイフェッツかな、こりゃ。やりたい放題。しかし、そんなヴァイオリンにぴたりと付けるトスカニーニとオーケストラもさすが! 売られた喧嘩は買ってやろうじゃないの、みたいな感じ。ときどき聞えるうなり声?はトスカニーニのものか? 並みの指揮者とオーケストラだったら完全に置いて行かれて崩壊してるだろう。終演後の聴衆の熱狂も当然。こんなに速い演奏でも全く素っ気なさを感じさせずにお腹一杯にしてくれるんだからなあ・・・。あっ、速い速いと言いましたが第2楽章はたっぷり聴かせてくれますよ。
Mendelssohn: Synphonies 3
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Guild
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フリッチャイとスイス・ロマンド管のブラームス 交響曲第1番

2011年03月05日 | 音楽
・1956年2月8日のライヴ録音。もちろんモノーラル。フリッチャイのこの曲の音源は初めてだろうか? 少なくとも私はフリッチャイでは初めて聴くレパートリー。全曲を通して引き締まったテンポが心地良い。終楽章のコーダでは楽譜にティンパニーを大分付け加えて効果を挙げている。スイス・ロマンド管の明るめの音色はそれはそれでいいと思うが、やっぱりドイツのオーケストラで聴きたかったなあ、とちょっぴり贅沢な事を言ってみたりして・・・。フリッチャイのライヴという事で爆演のようなもの(チャイコフスキーの5番のような)を期待するといささか肩透かしを食らうかもしれないが、そうでなければ十分に満足な演奏! このレーベルの放送音源の復刻はシューリヒトのブラームスの時みたいに少々がっかりなマスタリングの時があるが、今回は比較的素直で聴きやすい音だと思う。フリッチャイのブラームス、交響曲第4番の録音があったらぜひ聴いてみたい・・・。
Liszt/Brahms: Piano Concerton
クリエーター情報なし
Cascavelle
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アラウ、ガリエラ、フィルハーモニア管のグリーグ ピアノ協奏曲

2011年03月04日 | 音楽
・アラウがEMIに残した録音をまとめたBOXが出た。コンプリートと書いてないところを見るとまだほかにもあるのかな? 大半はすでに持っているのだが初CD化の音源もあるし、シューベルトは入手し損なっていたものなので嬉しい復刻だ。今回のグリーグもTESTAMENTのCDを持っていて、このセットに収録されているのもその時と同じリマスター音源だとか。ジュリーニとのブラームスはカタログから消えた事がないと思うが、私は名盤だと思っているガリエラとのベートーヴェンは長らく廃盤だったはず。とにかくこのセットでは壮年期のアラウの輝かしいピアノも魅力的なのだが、協奏曲でのガリエラの指揮とフィルハーモニア管の演奏がとても素晴らしい。グリーグでホルンを吹いているのはデニス・ブレインだろうか、見事な音色だ。ガリエラの指揮はソロをうまく引き立たせるだけでなくオーケストラだけの部分ではしっかりと主張していて聴き応え十分! ガリエラさん、モノーラル時代にはフィルハーモニア管と協奏曲以外のシンフォニックなレパートリーもかなり録音していたようなので、それこそTESTAMENTあたりで復刻してくれないだろうか・・・。 
Various: Virtuoso Philosopher
クリエーター情報なし
EMI Classics
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アラウ、セル、ニューヨーク・フィルのショパン ピアノ協奏曲第2番

2011年03月03日 | 音楽
・1955年1月9日、カーネギー・ホールでのライヴ録音。こんな録音があるんですねえ。もちろんモノーラル。元はアセテート盤かな。でもまずまず良好な音だと思う。第1楽章なんかかなりスリリング。大見得を切るような所が結構あって嬉しくなってしまう。それがライヴ故なのかアラウの解釈なのか、インバルとのスタジオ録音はどうだったかなあ・・・。いずれにせよ、ライヴとはいえ現代ではなかなか聴かれないタイプの演奏だろう。楽しく聴かせて頂きました。
Various: Arrau With Szell
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West Hill Radio Archives
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ミュンシュとボストン響のフランク 交響曲ニ短調

2011年03月02日 | 音楽
・ずいぶんほったらかしにしてしまった・・・。

・届いたばかりのミュンシュとボストン響のDVDを見る。曲は十八番のフランクの交響曲。1961年3月14日のライヴ。モノクロだが画質も音質も良好。ミュンシュの指揮はよく「腕をブンブン振り回して」と言われるが、なるほどその通り。それも、動かすのは指揮棒を持っている右手がほとんどで左手はあまり動かさない。動きとしてはおよそ単純な印象だが、やはりオーラというのか、知らないうちに引き込まれてしまう何かがあって、オーケストラが次第に白熱してくる様子が映像があるだけにより一層伝わってくる。この曲のミュンシュのライヴ録音ではもっと荒れ狂っているものもあると思うが、映像でその指揮姿が見られるというだけでも嬉しい。十分おすすめ。それと、やっぱりいい男は男から見ても魅力があるなあ、と改めて思った次第・・・。
ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より第3幕の抜粋/フランク:交響曲 ニ短調 他 [DVD]
クリエーター情報なし
ナクソス・ジャパン
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