覚え書きのようなもの・・・分室

私の好きな音楽のこと(主にクラシック)や日々の出来事、思ったことなどをつたない言葉で記してみます

マズアとニューヨーク・フィルのブラームス 交響曲第4番

2009年01月25日 | 音楽
・マズアってあまり人気がないようですが、ニューヨーク・フィルとのこのブラームスのセットはいい演奏が揃っていると思います。今回聴いた第4番も秋の夕映えを思わせるしっとりとした雰囲気が魅力的です。第1楽章のゆったりとしたテンポがいいんです。以前はそうでもなかったのですが、最近はこういうじっくり進んで行く感じが胸に沁みるようになりました。加齢のせいでしょうか・・・。

・録音のせいもあるかもしれませんが、ニューヨーク・フィルがヨーロッパのオーケストラのような落ち着いた渋い音色を聴かせてくれていて嬉しいです。これはマズアがそういう音を指向したのかもしれません。ライヴ録音ということで客席のノイズも結構聞こえますが、それがかえって臨場感があって好感が持てました。

・マズアとニューヨーク・フィルのブラームスではムターと共演したヴァイオリン協奏曲もいい演奏だったと思います。
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オイストラフ、ミトロプーロス、ニューヨーク・フィルのショスタコーヴィチ ヴァイオリン協奏曲第1番

2009年01月13日 | 音楽
・おとといの日曜日、久々にN響のコンサートに行って来ました。指揮はデイヴィッド・ジンマン。曲目はショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番とシューベルトの交響曲第9番「ザ・グレイト」。何故このコンサートに行ったかというと、先日思わず「ジャケ買い」をしてしまったソリストのリサ・バティアシヴィリを見たかったから、という・・・・・。彼女、何度も来日しているんですね。知りませんでした。

・3階のE席という、演奏の事は云々言えないような場所からでしたが、バティアシヴィリの演奏は素晴らしかったと思います。第1楽章や第3楽章のような静かな楽章での集中力の高さには惹き込まれましたし、第2、第4楽章での鮮やかな技巧とスピード感、ダイナミックな表現にも魅了されました。N響の演奏も、ジンマンのコントロールの上手さがあるのでしょうが、行き届いた好演だったと思います。個人的には後半の「グレイト」より良かったと思うのですが・・・。残念ながらまだバティアシヴィリにこの曲の録音は無いようなので、近々放送される今回の演奏(初日の演奏ですが)が楽しみです。

・凄い曲だとは思っていましたが、今回の演奏を聴いて改めて曲の魅力に気が付いたような気がしました。家へ帰ってから、もう一度この曲を聴いてみたいと思い捜してみたら、持っていたのはオイストラフのものだけ。ミトロプーロス指揮のニューヨーク・フィルとの共演。歴史的名盤です。さすがオイストラフ、この録音の頃は初演からまだ日が浅いと思われますが、曲がすっかり手の内に入っている安定感。色々な意味で重みを感じさせる演奏だと思います。聴きやすいモノーラル録音ですが、ショスタコーヴィチの曲となるとやはりステレオで聴きたいところ。それだけが残念でした。
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ベームとウィーン・フィルのベートーヴェン 交響曲第9番

2009年01月09日 | 音楽
・1980年の録音という事はベームの最後の録音の一つになるのでしょうか。ベームの第9としては全集の録音の方が一般的かもしれません。HMVのユーザーレビューなんかを見ても批判的なコメントがありますね。

・演奏時間79分、確かにテンポが遅いです。弛緩していると言われても仕方ないかなという気もしますが、逆にこのテンポだからこそ必死にベームを支えて演奏しているウィーン・フィルの姿が伝わってくるように思います。響きはいつものように美しいのですが、音に気迫がこもっているように聴こえます。もちろんそれはベームの気迫が伝わっているからなのでしょう。

・ノーマン、ファスベンダー、ドミンゴ、ベリーという顔ぶれも凄いですよね。賛否の別れる演奏かもしれませんが、私は色々楽しく聴かせて頂きました。
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ハイティンクとコンセルトヘボウ管のマーラー 交響曲第2番「復活」

2009年01月07日 | 音楽
・若き日のハイティンクの演奏です。この時代のハイティンクの録音って、日本での評判は芳しくないですよね。確かに現在のハイティンクが聴かせる充実した演奏には及ばないかもしれませんが、かといってそんなに魅力が無いとも思わないのですが・・・。

・普段あまり聴かない曲なのでよくわかりませんが、小細工を弄さずストレートに勝負した感じが私はとても好感が持てました。たぶん、私が感じた「ストレート」という所が評価の分かれ目なのかなという気もします。ハイティンクの指揮自体は後年の演奏に分があるとしても、独唱の二人やコンセルトヘボウ管の演奏、そしてフィリップスの録音の素晴らしさだけでも聴き応えがありました。

・このセット、「大地の歌」や「子供の不思議な角笛」など、ハイティンクがフィリップスに録音したマーラーを全部まとめてくれればよかったのに・・・。
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セルとクリーヴランド管のシューベルト 交響曲第9番「ザ・グレイト」

2009年01月04日 | 音楽
・このディスクも「いつでも手に入る・・・」と思っているうちに姿を消してしまったもの。ようやく入手できました。

・この録音の三ヵ月後に亡くなってしまう人の指揮とは思えません。引き締まったテンポとオーケストラの響きはいつもと変わらず。聴こえてくる音楽のスケールの大きさはまさに大指揮者のもの。どこをとっても迷いが無く自信に満ち溢れています。このディスクの解説でも触れられていますが、セルは第1楽章のコーダ、ホルンと木管で序奏のテーマが再現される部分にトランペットも重ねているのですが、これが効果満点! 下手をするとどぎつく聴こえてしまいそうですが、見事なバランスによってそうはならないところが見事だと思います。

・前にも書いたかもしれませんが、やはりこの曲は第9番、「未完成」は第8番のほうが私はしっくりきます・・・。
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バックハウス、ベーム、ウィーン・フィルのブラームス ピアノ協奏曲第2番

2009年01月03日 | 音楽
・先日のアシュケナージの所でも触れましたが、私にとってかけがえのない演奏がこのバックハウス、ベーム、ウィーン・フィル盤。今日久しぶりに聴いてみましたが、やっぱり素晴らしい!!! 私にこの曲の魅力を教えてくれた演奏なんです。

・以前、本だったか雑誌だったか忘れましたが、この演奏を貶している文章を読んだことがあります。書いたのは某評論家です。その方曰く「この演奏をありがたがって今でも名盤などと言っているのは日本だけ。海外ではもはやこの演奏の事は触れないのが当たり前である・・・」。大体こんな内容でした。それを読んだ時はとてもショックでした。と同時にとても腹立たしい思いもしました。時々思うのですが、評論家と称する人の中にはやたらと過激な、あるいは煽情的な言葉を使ってその演奏を誉めたり貶したりする人がいます。もちろん、評論家も商売ですから、書いた文章が売れなきゃ困るわけで、そのためにはオーバーな表現を使って人の耳目を引く事が必要なのかもしれませんが、いつもそんな文章ばかりの評論家というのは私は信頼できません。個人の感想は結構ですが、あまり無神経な言葉というのは使って欲しくないと思います。

・今日改めて聴いて感激したのは第3楽章。つぶやくようなバックハウスのピアノの音の美しさ。武骨だよなあ・・・と思うのですが、その音から滲み出る情感ってこの演奏ならではだと思うのです。そしてベームとウィーン・フィル。弦も管も夢のような音色です。何か特別な事をしているという感じではなくて、何度も共演してきたからこその親密感があります。

・シューリヒトと共演した演奏も素敵ですが、録音も含めて、やはり私にはこの演奏は特別な存在です。この曲を初めて聴く方にはポリーニやギレリスがいいかもしれませんが、その演奏を聴いてこの曲が好きになったら一度はこの演奏を聴いてみて欲しいと思います。
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ウィーン・フィルハーモニー管楽アンサンブルのモーツァルト セレナード第12番「ナハトムジーク」

2009年01月02日 | 音楽
・今日の箱根駅伝、見応えがありましたね。毎年様々なドラマが生まれますが、今年もまた新しい伝説が誕生した、という感じです。こういう光景を見ると、若いって素晴らしいんだよなあ、とつくづく思います。スポーツに限った事ではありません。私の職場にも新入社員が配属される事がありますが、右も左もわからなかった子が色々な事を覚えてステップアップして行くのを見るのは嬉しいものです。

・今日はモーツァルトのセレナードを聴きました。第12番「ナハトムジーク」。この曲はあの傑作、弦楽五重奏曲第4番の元になっているんですね。なるほど、雰囲気がよく似ていると思いました。度々このブログでも触れていますが、モーツァルトの短調の曲というのは聴き手に強烈なインパクトを与えますよね。第1楽章の冒頭だけ聴いても、そのただならぬ雰囲気に惹き付けられます。

・モーツァルトの天才を感じさせるのは第4楽章もそうです。それまでの雰囲気から一転、悲しみを湛えながらも明るく曲が結ばれるところなんてため息が出るような見事さだと思います。

・今日聴いたのはウィーン・フィルハーモニー管楽アンサンブルの演奏。メンバーは往年のウィーン・フィルの名奏者ばかり。ウィーン・フィルがまだローカルな音色を残していた頃の素晴らしく美しい記録だと思います。

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A・フィッシャーとハイドン管のハイドン 交響曲第104番「ロンドン」

2009年01月01日 | 音楽
・あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。

・今年はハイドン没後200年だそうなので、聴き初めは「ロンドン」交響曲にしました。演奏はアダム・フィッシャー指揮のハイドン管。最近は激安のボックス物が数多く出るようになりましたが、この全集はその「はしり」だったんじゃないでしょうか。演奏・録音・価格、三拍子揃った全集としてとても話題になったセットですよね。今日聴いた「ロンドン」もキビキビとしたテンポで気持ちのよい演奏でした。今年はこの曲のような明るく晴れやかな年になるといいですね。
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