・最近、どのレーベルからもいわゆる「コンプリート・ボックス」みたいなセットが出て悩ましい限り・・・。例えば先日発売されたEMIのフランソワ・ボックスや去年のホロヴィッツ・ボックスなんか、半分は持っている録音なのだが、初出の音源が入っていたり、持っていない残りの録音をバラで揃えるよりも安い価格設定につられてついつい手が出てしまう・・・。しかし、一つのセットにすべてが入っていれば便利なことも確かだから重宝もしているわけで。
・で、今回取り上げた「ルービンシュタイン・プレイズ・ブラームス(9CD)」というセット。「ルービンシュタインがRCAにステレオで録音したブラームスを集めたボックス・セット」という触れ込みなのだが、但し書きにもある通り「ピアノ協奏曲については、第1番はラインスドルフと、第2番はオーマンディと再録音していますが、ここではルービンシュタインの演奏がより激しい古い方の録音が選ばれています。」との事。どうせならそれも収録してくれれば良かったのに・・・。なんかそのあたりが中途半端。
・9枚中8枚はすでに持っている録音・・・。どうして購入したかといえばピアノ四重奏曲第2番が聴きたかったから。以前、分売でも出ていたが「そのうちに・・・」なんて思っているうちに廃盤・・・。アマゾンのマーケット・プレイスなんかで見てもかなり高額な値段になってしまい諦めていた。その値段を考えれば8枚ダブりでもこのセットの方が安い。さて、肝心の演奏は私のそんな複雑な思い?にこたえてくれるだけの素敵なもの。第1番や第3番より長く、何となくとっつきにくい印象のあった曲だったが、ルービンシュタインとグァルネリ四重奏団の演奏はとても親しみやすく、ブラームスの室内楽を聴く楽しさを十分に感じさせてくれるものだった。やっぱりルービンシュタインのピアノっていいなあ。いやはや、買ってよかった。
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