覚え書きのようなもの・・・分室

私の好きな音楽のこと(主にクラシック)や日々の出来事、思ったことなどをつたない言葉で記してみます

ヨッフムとミュンヘン・フィルのブルックナー交響曲第9番

2005年10月17日 | 音楽
・今日もスッキリしないお天気でした・・・。いやあ、それにしてもパ・リーグのプレーオフは面白いことになってきましたね。プレーオフというシステム自体には「どうなんだろう?」と思うところがありますが、こういう展開になってくると細かい理屈抜きに面白いです。個人的には王さんもバレンタインさんも嫌いではないのでちょっと複雑ではありますが・・・。さて、どういう結末になることやら。

・今夜はブルックナーの交響曲第9番をヨッフム指揮のミュンヘン・フィルの演奏で聴きました。MEMORIESから出ているものです。ということは正規の録音ではないわけで、よく聴いてみるとエアチェックらしい微かなノイズがありますが良好な音質だと思います。

・何でも、これはヨッフムの最後のコンサートの録音だとか。最後のコンサートがブルックナーの9番なんて・・・偶然なのか、はたまた何か思うところがあったのか。この録音当時のミュンヘン・フィルはチェリビダッケが指揮者だった時代。チェリビダッケといえばブルックナーが有名だったわけで、様々な意味でこの録音は興味深いものがあります。

・「最後のコンサート」という先入観があるせいかもしれませんが、非常に澄み切った演奏というのか、所々にどことなく寂しげな雰囲気を感じます。ヨッフムは比較的テンポを動かすところがあると思うのですが、この演奏では第1楽章に少し感じるくらいで、あとは気になるようなところはありません。全曲を通して、ヨッフムのブルックナー解釈の集大成を聴くかのような説得力のある演奏だと思いました。第3楽章などは特に・・・。

・ミュンヘン・フィルの演奏も繊細です。金管も決してうるさくならず、木管もしっとりと、弦の滑らかな感触なども素晴らしいと思いました。もしかするとチェリビダッケの薫陶の結果がこういうところに表れているのかもしれません。正規の録音ではないのが残念ですが、大変聴き応えのある素晴らしい記録だと思います。
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テンシュテットのコダーイ「ハーリ・ヤーノシュ」など

2005年10月09日 | 音楽
・コダーイ:「ハーリ・ヤーノシュ」(テンシュテット、ロンドン・フィル)
→最近テンシュテットのEMIへの録音が国内盤でまとまって再発になっていますが、以前の追悼盤のときとカップリングが微妙に違うようです。「ハーリ・ヤーノシュ」も今回再発されましたがカップリングはプロコフィエフの「キージェ中尉」のみ。オリジナルはこの2曲だったのかもしれませんが、追悼盤のときに入っていたR・シュトラウスの「死と変容」がなくなっています。今回の再発では「死と変容」の入ったものはないようです。私はこのディスクを持っていなかったのでネットで捜してようやく追悼盤のほうを手に入れました。この曲は楽しいですね。「ウィーンの音楽時計」って、むかし某局の天気予報のコーナーで流れていたので、初めて聴いたとき「あっ、これか」と思ったものです。テンシュテットの明るく歯切れのいいダイナミックな演奏も魅力的ですが、この曲は初めて聴いた時のセルとクリーヴランド管の演奏をつい思い浮かべてしまいます。

・ショパン:夜想曲第1~13番(アスケナーゼ)
→これまで聴いてきたアスケナーゼの演奏は、どちらかというとゆったりとしたテンポで淡々と弾いているという感じだったのですが、この夜想曲は一転、全体に速めのテンポで表現もかなり劇的、初めて聴くタイプの演奏です。どの曲も新鮮で楽しめました。モノーラル録音ですがこの人の音色の美しさが良く伝わってきます。

・シューベルト:交響曲第2番(アーノンクール、コンセルトヘボウ管)
→若さあふれるシューベルトの音楽を生き生きとダイナミックに描いた名演だと思います。アーノンクールが指揮すると「これがほんとに同じ曲なのか」と思うことがしばしばありますが、この曲でもそれぞれの楽器の強弱やアクセントのつけ方にハッとさせられます。第3楽章の刺激的なリズムが耳に残ります。

・ベートーヴェン:「アテネの廃墟」序曲(C・デイヴィス、バイエルン放送響)
・ベートーヴェン:「エグモント」序曲(C・デイヴィス、バイエルン放送響)
→この一週間はC・デイヴィスの録音をずいぶん聴きました。これはドレスデンとの交響曲全集より前にバイエルン放送響と録音したベートーヴェンの序曲集から。バイエルン放送響も好きなオーケストラです。ドレスデンのような個性的な音色というわけではありませんが、暖かみのある音色と高い技術にはいつも感心させられます。C・デイヴィスのベートーヴェン、現代では中々聴かれなくなった重厚な表現が特徴のように感じました。ドレスデンやバイエルンのオーケストラとの演奏では、そこにオーケストラ自体の音色の魅力や表現力の高さが加わって、ただ重いだけではない聴き応えのある演奏になっているのではないかと思いました。ちなみに、この「アテネの廃墟」という曲の冒頭って、中々印象的なメロディーだと思うのですが、あまり取り上げられませんね。
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ジュリーニのラヴェル「マ・メール・ロワ」など

2005年10月08日 | 音楽

・ラヴェル:組曲「マ・メール・ロワ」(ジュリーニ、ロサンゼルス・フィル)
→ジュリーニの十八番と言ってもいいのではないでしょうか。どのオーケストラからも本当に繊細で優しい響きを引き出しています。この曲の名演はほかにもありますが、こと、優しさという点ではジュリーニが一番ではないかと思います。

・チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番(ホロヴィッツ、セル、ニューヨーク・フィル)
→先日聴いたときの衝撃をまた味わいたくて聴いてみました。やっぱり凄い! 痛快な演奏です。ピアノってこんなに凄い音が出るのかと驚かされます。

・ブラームス:交響曲第1番(スヴェトラーノフ、ソビエト国立響)
→金管などはやはりロシア風というのでしょうか。物凄く違和感を感じるということはありませんでしたが独特な響きです。堂々としたところはこの曲にふさわしいような気もするのですが、終楽章が少々居心地が悪い感じがしました。このコンビでは3番や4番の方が良かったように思います。この曲に関しては先日カイルベルトの演奏を聴いたばかりなので、そのせいかもしれません。

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C・デイヴィスのベートーヴェンとカラヤンのワーグナー

2005年10月07日 | 音楽
・ベートーヴェン:交響曲第7番(C・デイヴィス指揮、ドレスデン国立管)
→反復をすべて行っていてもちっとも飽きない、むしろこの音色を長く聴いていられるだけありがたい、というような演奏(なんだそりゃ)。オーケストラの音色の魅力を見事にとらえたフィリップスの録音の素晴らしさも特筆ものだと思います。

・ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲(カラヤン、ベルリン・フィル)
→70年代のEMIへの録音。ドレスデンとは違うけれど、絶頂期のこのコンビの輝かしい音色も素晴らしいです。「華麗」、まさにその一言に尽きます。最近カラヤンをいろいろ聴いているのですが、やっぱりこの人はスターなんだとつくづく思います。
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C・デイヴィスのベートーヴェン交響曲第2番など

2005年10月06日 | 音楽
・ベートーヴェン:交響曲第2番(C・デイヴィス指揮、ドレスデン国立管)
→第2楽章が期待通りの素晴らしさ! このオーケストラの響きをたっぷり味わうことができました。

・ショパン:即興曲第4番、第1番(アスケナーゼ)
→アスケナーゼのボックスは50年代前半のモノーラル録音が多いのですが、この演奏はステレオ録音。おなじみの幻想即興曲もこの人が弾くと一味違う感じです。現代ではまず聴かれないタイプの演奏だと思います。
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ザンデルリングのブラームス交響曲第3番など

2005年10月05日 | 音楽
・ブラームス:交響曲第3番(ザンデルリング、ドレスデン国立管)
→これはいつも拝見しているmozart1889さんのブログで紹介されていた演奏。私も大好きな演奏です。内容についてはmozart1889さんのおっしゃるとおり。それにしてもこのホルンの音色は見事です。

・メンデルスゾーン:フィンガルの洞窟(チェリビダッケ、ミュンヘン・フィル)
→これも大好きな曲。チェリビダッケ向きではないでしょうか。演奏も繊細で見事です。厳しい荒海を感じさせる演奏が多いと思うのですが、チェリビダッケの演奏からは青く澄み渡った空を思い浮かべました。この曲を聴くたびに私は「メンデルスゾーンは天才だ!」と感激してしまいます。聴いていて、目の前にその景色がこれほどくっきりと浮かび上がってくる曲を書ける、その描写力には恐れ入るばかりです。
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ポリーニとベームのモーツァルト ピアノ協奏曲第23番

2005年10月05日 | 音楽
・今日は朝から雨。肌寒いです。

・今回はモーツァルトのピアノ協奏曲第23番を聴きました。ポリーニのピアノとベーム指揮のウィーン・フィルの演奏です。もしかすると私がこの曲を初めて聴いたのはこの演奏だったかもしれません。

・ピアノはくっきりと粒立ちがよく、オーケストラは本当にやわらかく美しい音がしています。有名な第2楽章、私は時々無性に聴きたくなるのですが、ここも期待通りにうっとりとさせてくれます。第3楽章の、軽快でありながら走り過ぎないテンポはベームの指示でしょうか。それが何とも絶妙です。このテンポだからポリーニの切れ味の良さもオーケストラの美しさもより際立つような気がします。

・ポリーニのピアノも本当に素晴らしいと思いますが、それ以上にモーツァルトとウィーン・フィルを知り尽くしたベームの指揮の見事さを改めて感じました。カップリングの第19番も素晴らしい! ここでも第2楽章の儚い美しさが印象的です。今日のような天気に聴くと、なんだか心に沁みる一枚です。
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カイルベルトのブラームス交響曲第1番など

2005年10月03日 | 音楽
・ブラームス:交響曲第1番(カイルベルト、ベルリン・フィル)
→カイルベルトの演奏は好きです。派手ではないけど聴き終えてしっかりと手ごたえを感じるものが多いです。ブラームスの交響曲全集もその一つ。この第1番、録音がモノーラルである事と編集の跡があまりにはっきりわかるところが残念ですが名演だと思います。終楽章の後半のスピード感は爽快でした。

・モーツァルト:ピアノ・ソナタ第17番(アスケナーゼ)
・ショパン:夜想曲第20番(アスケナーゼ)
→先日から聴いているアスケナーゼのBOX。今までこのピアニストの演奏はシューリヒトと共演したモーツァルトの協奏曲しか聴いた事がありませんでしたが、こうしてまとめて聴いてみると実に格調高い演奏が多く、感銘を受けるものが多いです。この人も決して派手なタイプではなく、このモーツァルトも渋いです。「どこがどう」とうまく説明できないのですが、なんだか「いい演奏だった」という感じです。
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フランソワのグリーグ ピアノ協奏曲など

2005年10月02日 | 音楽
・グリーグ:ピアノ協奏曲(フランソワ、フレモー、フランス国立放送管)
→これは先日BSで放送されたのを録画しておいたもの。画面は白黒で音声はモノーラル。フランソワとしては珍しいレパートリーじゃないでしょうか? かなり個性的な演奏。特に第1楽章と第3楽章。びっくりするのは第1楽章の最後、カデンツァの後の物凄いスロー・テンポ。こんなにおどろおどろしくこの部分を演奏したのは聴いた事がありません。第2楽章がこの演奏の一番の聴き所のように思いました。 

・ヴェルディ:「運命の力」序曲(チェリビダッケ、ミュンヘン・フィル)
→この曲の演奏としてはやはり異色なのでしょう。オーケストラはいつもながら美しいです。
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ケンペの幻想交響曲など

2005年10月01日 | 音楽
・ベートーヴェン:「エグモント」序曲(C・デイヴィス指揮、ドレスデン国立管)
→C・デイヴィスとドレスデン国立管のベートーヴェン交響曲全集を最近入手して聴いています。アラウと共演したピアノ協奏曲全集でも素晴らしい演奏を行っていたコンビだけに、期待通りの素晴らしい演奏です。やはりこのオーケストラの木の暖かみを思わせる音色は魅力的です。

・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番(ルプー、メータ、イスラエル・フィル)
→先日、店頭に大量に並んでいたオーストラリア・ユニバーサル・ミュージックの“エロクエンス”シリーズ。その中にルプーの弾いたベートーヴェンのピアノ協奏曲全集が分売で出ていました。一枚790円。お得です。ルプーの瑞々しいピアノがこの曲によく合います。第1楽章のカデンツァはルプーの自作。これも面白かったです。

・ベルリオーズ:幻想交響曲(ケンペ、ベルリン・フィル)
→先日店頭で誰の演奏だったのかはわからないのですがこの曲の終楽章が流れていたので思い出して聴いてみました。ケンペらしい丁寧でどっしりとした演奏。ベルリン・フィルの弦のしっとりとした響きが印象的でした。
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