覚え書きのようなもの・・・分室

私の好きな音楽のこと(主にクラシック)や日々の出来事、思ったことなどをつたない言葉で記してみます

メータとウィーン・フィルのブルックナー 交響曲第9番

2007年02月27日 | 音楽
・メータとウィーン・フィルの録音、先日のシューマンが気に入ったので今日はブルックナーの9番を聴いてみました。恐らくメータとウィーン・フィルの初録音だと思います。

・以前読んだ雑誌にこの演奏の事をけちょんけちょんに貶した批評が載っていたので、今まで何となく手に取らなかったのですが・・・。まあ、評論家の人が聴けば全くお話にならない演奏という事になってしまうのでしょう。

・確かに「えっ」とか「おや」と思うようなところはあります。それだって、ただ私がそう感じただけのこと。言い換えれば、若き日のメータによる表現意欲に満ち溢れた演奏、と言えるのではないか・・・聴いているうちにそんな気持ちになってきました。

・この演奏に聴くウィーン・フィルは本当に素晴らしいです。メータのゴージャスな音作りもあって美しい音の洪水になっています。相変わらずデッカの録音も見事です。演奏はともかく(そんな事を言ってはいけませんが)、この音を聴いているだけで幸せです。

・私が「おや」とか「えっ」と思ったのは、例えば思い入れたっぷりの間とか、急激なテンポアップの部分。ちょっとやりすぎかなという気がしたのですが、そうやりたかった気持ちもわかるんです。若い指揮者が天下のウィーン・フィル相手にブルックナーの、しかも9番を指揮するとなったら、これくらいの事はやりたいでしょう。

・この録音、メータの、この曲とウィーン・フィルに対する思いのたけを存分にぶつけた演奏なんだなと思いました。
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カイルベルトとバンベルク交響楽団の来日公演

2007年02月15日 | 音楽
・1968年にカイルベルトとバンベルク交響楽団が来日した際の公演をNHKがライヴ録音したCD。数年前に発売されて以来ずっと気になっていたのですが、「こういった録音は一度廃盤になったら中々手に入らないかもしれない」と、先日ふと思い立ってネットで注文していたものが届きました。

・一枚はブラームスの交響曲第4番がメインのもの。そのほかにはR・シュトラウスの「ティル」とワーグナーの「マイスタージンガー」前奏曲が収録されています。もう一枚はベートーヴェンの「英雄」がメインで、ウェーバーの「オイリアンテ」序曲とベートーヴェンの「レオノーレ」序曲第3番が収録されています。

・毎度の事ながら私の拙い鑑賞力ではこれらの演奏について詳しい説明はできません。とにかくどの曲も誠実、実直な演奏。まさに正攻法。派手なところはありません。「ティル」だってそうなんです。しかし、これらの演奏から伝わってくるエネルギーの大きさは半端なものではありません。

・ブラームス、前半は淡々と進んでいきます。ちょっと物足りないくらい。ところが後半からじわじわと熱くなってきます。圧巻は終楽章。速めのテンポでグイグイと徐々に熱を帯びて進む音楽に、いつしかすっかり引き込まれて思わず手に汗握ります。「オイリアンテ」も「英雄」も「レオノーレ」もそう。曲が進むにつれてどんどん熱くなっていくんです。何か耳を引くような特別な事をしているようには聴こえないのですが、聴き手はいつしかその音楽に巻き込まれて熱くなっている。こういう演奏はありそうで中々ないような・・・。

・スタジオ録音の「英雄」やブラームスの4番も以前から印象に残っていた演奏でした。その他ではブルックナーの6番や9番も。ライヴではバイエルン放送響とのブラームスの2番。あの終楽章にも圧倒されました。カイルベルト、心に深く残る指揮者の一人です。
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メータとウィーン・フィルのシューマン 交響曲第3番「ライン」

2007年02月11日 | 音楽
・先日、メータとウィーン・フィルによるシューマンの交響曲全集が輸入盤で再発されたので入手しました。今まで私はメータをほとんど聴いてこなかったのですが(申し訳ないです・・・)、このシューマンはいいですね。まだ全部は聴いていませんが、「ライン」は速めのテンポの颯爽とした演奏でカッコ良かったです。オーケストラがうるさくなる一歩手前くらいに豪華に鳴っているのも景気が良くて嬉しくなりました。奏者が気持ち良く音を出しているような感じなんです。

・現在ウィーン・フィルの指揮台に立っている指揮者の中でも、メータは最も長い付き合いの部類になるようですが、こういう録音を聴くとウィーン・フィルとの相性の良さを感じます。一時、物凄く親密になっていたのに突然スパッと共演がなくなってしまうパターンがウィーン・フィルにはわりとあるようですが、その点、メータは違うようですね。このコンビの録音をもっと聴いてみたくなりました。
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最近聴いた演奏②

2007年02月05日 | 音楽
前回の続きです

ベルリオーズ:幻想交響曲(1954年録音)(ミュンシュ指揮、ボストン響)
 →一気に聴かせてしまう勢いを持った演奏。50年以上前のものとは思えない録音技術の高さにも驚き!

マーラー:亡き子をしのぶ歌(フォレスター、ミュンシュ指揮、ボストン響)
 →珍しいミュンシュのマーラー。違和感なし。「巨人」とか「悲劇的」とか聴いてみたかった。

ワーグナー:「ローエングリン」第1幕前奏曲
ワーグナー:「タンホイザー」序曲
ウェーバー:「オベロン」序曲
シューベルト:交響曲第8番「未完成」(以上、ムラヴィンスキー指揮、レニングラード・フィル、1977年来日公演)
 →すべての楽器をムラヴィンスキー一人で演奏しているかのような精密さ。やっぱり凄い。「未完成」には色々驚かされる。

シューマン:交響曲第2番(バレンボイム指揮、ベルリン・シュターツカペレ)
 →この全集は素晴らしいです。オーケストラもいい味出してます。

ブルックナー:交響曲第1番(カラヤン指揮、ベルリン・フィル)
 →恐らく実演でやったことはないんだろうけどやっぱり聴かせ上手。

ハイドン:交響曲第39,89番(A・フィッシャー指揮、ハイドン管)
 →あまり取り上げられない曲ながらどちらも聴き応え十分。演奏も鮮やか。

モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番(リヒテル、ブリテン指揮、イギリス室内管)
 →格調高く、所々にスパイスを効かせたブリテンの指揮が素晴らしい。

モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番(ケンプ、クレー指揮、バイエルン放送響)
 →ケンプ最晩年の録音。第2楽章のしみじみとした味わいが心に残る。オーケストラも魅力的。

チャイコフスキー:交響曲第2番(ハイティンク指揮、コンセルトヘボウ管)
 →ある意味、後期の曲よりロシアっぽさの濃い曲。楽しいです。いつもながらオーケストラが素晴らしい。

サン=サーンス:交響曲第3番(マルティノン指揮、フランス国立放送管)
 →このコンビの演奏には何かいい香りが漂ってくるような雰囲気があります。(なんだそりゃ?)

シューベルト:即興曲D.935-2
ショパン:練習曲Op.25-2
シューマン:予言の鳥
モーツァルト:トルコ行進曲(以上、バックハウス)
 →カーネギーホールでのライヴ。アンコールに演奏されたものらしい。バックハウスのアンコール、曲を始める前に「何を弾こうかな・・・」という感じでぱらぱらとピアノを鳴らすんです。これが洒落てます。「トルコ行進曲」の鮮やかさに感激!
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最近聴いた演奏①

2007年02月04日 | 音楽
・ここ数週間、ちょっと忙しい日が続いています。合間をみて音楽は聴いているので、何かしら更新しようと思ってパソコンに向かうものの、中々文章にはまとまらず結局やめてしまう、その繰り返しが続いています。この調子だともう暫くは更新できそうにないので、とりあえず最近聴いた曲と演奏だけでも記しておこうと思います。

順不同、思いつくままに

ベートーヴェン:交響曲第7番(ケンペ指揮、ミュンヘン・フィル)
 →オーケストラの暖かみのある音色、冴えたリズム、聴き終えて大満足!

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31,18,5,29,26,14,25番(チッコリーニ)
 →確かなテクニックと解釈、磨き抜かれた音色でじっくり聴かせる素晴らしい演奏。

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番(リヒテル、マゼール指揮、フランス国立放送管)
 →ライヴ録音。全盛期のリヒテルの凄まじいテクニックと集中力に唖然とさせられる。オーケストラも豪快で気持ちがいい。

ベートーヴェン:交響曲第3番(クリュイタンス指揮、ベルリン・フィル)
 →お気に入りの演奏。覇気も品格も兼ね備えた名演。

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番(ゼルキン、クーベリック指揮、バイエルン放送響)
 →両巨匠の演奏に対する情熱に感銘を受ける。実に瑞々しい。

つづく・・・かな?
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