覚え書きのようなもの・・・分室

私の好きな音楽のこと(主にクラシック)や日々の出来事、思ったことなどをつたない言葉で記してみます

コンヴィチュニーとゲヴァントハウス管のシューマン 交響曲第3番「ライン」

2010年05月26日 | 音楽
・最近はシューマンの交響曲もスリムな演奏が主流になってきたようで、このコンヴィチュニーとゲヴァンとハウス管のようなタイプの演奏はもはや録音でしか聴かれなくなってしまったかもしれません。シャープなシューマンもいいけれど、どっしりと腰の据わった、どこを押してもびくともしないようなこの演奏にもたまらない魅力があります。最初の音を聴いただけで、なんだかホッとするんですよね。貫禄の横綱相撲みたいな感じで。
Robert Schumann: The 4 Symphonies
Robert Schumann,Franz Konwitschny,Georg Bohner,Peter Damm,Hermann Marker,Werner Pilz,Leipzig Gewandhaus Orchestra
Berlin Classics

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ゼルキンとブダペスト弦楽四重奏団のブラームス ピアノ五重奏曲

2010年05月19日 | 音楽
・今さら何の説明もいらない名盤中の名盤です。ゼルキンのゴツゴツとしたタッチを聴いていると「ブラームスはこういう風に演奏するんだ!」というこだわりのようなものを感じます。この演奏、ピアノ対四重奏じゃなくて五人の奏者一人一人の真剣勝負のよう。気心は知れているけど、少なくとも楽しく和気あいあいという感じではありません。曲自体がそういう雰囲気ではないので余計にそう聴こえるのかもしれませんが・・・。気楽に聴くというタイプの演奏ではありませんが、聴き終えた後、これほど充足感を覚える演奏もなかなかありません。
ブラームス:弦楽四重奏曲全集/五重奏曲集
ブダペスト弦楽四重奏団,ブラームス,オッペンハイム(デヴィッド),トランプラー(ワルター),ゼルキン(ルドルフ)
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル

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クレツキとスイス・ロマンド管のラフマニノフ 交響曲第2番

2010年05月17日 | 音楽
・この演奏は素晴らしいですよ!!! かなり感激しています。速めの引き締まったテンポで進むので、この曲に甘さや感傷的なものを求める方には物足りないかもしれませんが・・・。クレツキの指揮で聴いていると「こんなにいい曲だったんだ」と目から鱗。組み合わせが渋いのでマニア向けのように思われるかもしれませんが、この曲の好きな方はもちろん、苦手な方にこそ聴いて頂きたいような名演だと思います。デッカの録音も相変わらず優秀です。
Rachmaninov: Symphony No. 2; The Isle of the Dead [Australia]
Sergey Rachmaninov,Paul Kletzki,Vladimir Ashkenazy,Amsterdam Concertgebouw Orchestra
Decca

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クリュイタンスとベルリン・フィルのベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」

2010年05月16日 | 音楽
・久しぶりにクリュイタンスとベルリン・フィルの「英雄」を聴きましたが、いいですね。以前よく聴いたのでなんだかホッとします。教会での録音なので少し残響が多めかもしれませんが、それもまた味わい深く感じられます。この素晴らしい全集はクリュイタンスという指揮者がフランス音楽だけではないという事を立派に証明するもの。もっと長生きしていたらブラームスの交響曲を録音していたかもしれません。しかしカラヤンより先にクリュイタンスがベートーヴェンの交響曲全集を録音したというのは面白いですね。それと、EMIはほとんど同じ時期にシューリヒトでもベートーヴェンの交響曲全集を作っていますが、そちらのオーケストラはパリ音楽院管弦楽団。クリュイタンスの手兵です。こちらの全集もシューリヒトの芸風とオーケストラの個性が絶妙で素晴らしいものになっていますが、普通なら逆の組み合わせでの企画を考えそうなもの。そこをあえて外したところが会社の意図だったのか、ただの偶然だったのか・・・。いずれにせよ、二つの見事な全集が残されたことに感謝です。
Beethoven: Les 9 Symphonies [Box Set]
Frederick Guthrie,Ludwig van Beethoven,Andr醇P Cluytens,Berlin Philharmonic Orchestra,Gr醇P Brouwenstijn,Nicolai Gedda
EMI Classics

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プリンツとウィーン室内合奏団のブラームス クラリネット五重奏曲

2010年05月09日 | 音楽
・よく晴れた日の昼下がり、室内楽を聴く。なんだかとても贅沢な時間のような気がします。晩年のブラームスがクラリネットの名手に触発されて書いたというこの曲、切ないメロディからブラームスの心境がひしひしと伝わってきます。終楽章はブラームスお得意の変奏曲、途中わずかに明るい光が差し込むものの再び第1楽章のテーマが聴こえてきて、そのままひっそりと終わってしまう・・・。同じ晩年の作品でも交響曲第4番は諦めの中にまだ決然とした明日への強い意志を感じるのですが、この曲の終わり方を聴くとブラームスの心には絶望感とまでは言わないとしても、決して晴れることのない厚い雲がかかっていたんだろうと思われて胸が痛みます。プリンツとウィーン室内合奏団の演奏はもう説明無用の素晴らしさです。
ブラームス:クラリネット五重奏曲
プリンツ(アルフレート),ブラームス,ウィーン室内合奏団
コロムビアミュージックエンタテインメント

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コーガン、コンドラシン、モスクワ・フィルのショスタコーヴィチ ヴァイオリン協奏曲第1番

2010年05月06日 | 音楽
・タワーレコードの店頭で見つけた一枚。録音データが正しければ初出音源らしいのですが、コーガンとコンドラシンのこの曲の録音は手持ちのブリリアントの10枚組ボックスにも入っていたんです。この時代のロシアの録音データって結構怪しいものが多いので、もしかしたら同じ音源かもしれないと思ったのですが、店頭の視聴機で聴いてみるとモノーラルながら非常に音質が良かったので、これなら買い直してもいいか、と思いきって購入。家に帰ってから手持ちの音源と比べてみましたが、演奏時間も少し違うし楽章間のノイズや終演後の拍手の感じも違うので、どうやら別の音源のようです。

・肝心の演奏ですが、ライヴだからとはいえ、ソロもオーケストラも実にテンションが高い。第1、第3楽章のような比較的静かな楽章でもそうなんですから、第2、第4楽章のような急速楽章での熱気は壮絶の一言。しかもテクニックの完成度はライヴとは思えません。オーケストラとのやり取りはまさに丁々発止。コンドラシンとモスクワ・フィルだからこそのサポートでしょう。音質もライヴ録音としては最上級のモノーラル。凄い録音が出てきたものです。

・amazonではこのCDの扱いが無いようなので代わりにスヴェトラーノフと共演した時のDVDを。こちらもテンション高いです。凄い事をやっているのですがコーガンは最後までポーカーフェイス・・・。映像ならではの楽しみがあります。
スヴェトラーノフ/ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第2番、ヴァイオリン協奏曲第1番 [DVD]

ニホンモニター株式会社ドリームライフ事業部

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ペライア、メータ、ニューヨーク・フィルのショパン ピアノ協奏曲第1番

2010年05月04日 | 音楽
・長い事、この演奏と小品がカップリングになった1枚物のCDを注文していたんです。「8-13日以内に入荷予定」なんて書いてあったんですが半年待っても入荷せず・・・。かなり前のディスクですからとっくに廃盤になっているんでしょうが、入荷予定と書いてあれば「どこかに在庫があるのかな」と思ってしまいますよね。半ば諦めていたところ、仕事の空き時間にたまたま入った店でたまたま手に取った「ペライア協奏曲名演集?」の中にこっそり(そういう訳でもないんでしょうが・・・)入っているのを発見。3枚組のうち、この演奏以外はすべて持っているのですが、3枚組ながら注文していたディスクとほとんど変わりない値段(1500円!)という事で購入。

・さっそく聴いてみましたが、まず第1楽章の序奏部分から充実したオーケストラの響きに満足。さすがメータ、オーケストラを華麗に鳴らしてくれます。ニューヨーク・フィルも絶好調です。ペライアのピアノも相変わらず美しい音を聴かせてくれます。私の中で今ちょっとしたペライア・ブームなんですが、どの演奏を聴いてもとにかく音色が美しい! どうしたらそういう音が出るのかというくらい。テクニックとセンスなんでしょうね。それと、この人の演奏には嫌味がありません。とても素直に、そして瑞々しく楽譜を再現しているように思います。ペライアとメータは後にこの曲をイスラエル・フィルとの共演で再録音していて、そちらももちろん素晴らしいのですが、若き日のこの録音もオーケストラの好演とともに十分に存在価値のある演奏になっていると思います。この3枚組に収録されている演奏はどれもペライアの代表的名演ばかりですので、ペライア入門にもうってつけです。
Murray Perahia-Pianist & Poet

株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント

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セルとクリーヴランド管のモーツァルト 交響曲第40番

2010年05月03日 | 音楽
・名曲中の名曲。一体何種類の録音があるんでしょうか。私の好きな演奏だけでもかなりあります。クリップスとコンセルトヘボウ管とかカイルベルトとバイエルン放送響とか。ジュリーニとニュー・フィルハーモニア管も良かったなあ・・・。ちょっと渋すぎますかね。もちろんワルターもカラヤンもベームもバーンスタインもクーペリックも、それぞれに良さがあります。こんな感じでこの曲の名演を挙げていったらきりがありませんが、その中でもセルとクリーヴランド管のこの演奏は別格のような気がします。厳しく、そして品格のあるセルの指揮はもちろん、研ぎ澄まされた、ちょっとひんやりした感じのオーケストラの響きがこの演奏に神々しさのようなものを与えているように感じられます。どなたかがこの演奏について書かれた文章にあったのですが、第1楽章の有名なテーマが再現される度にセルはちょっとずつ表現を変えているんですよね。それはこのコンビだからできる神業のようなもの。その芸の細かさには唖然とします。まさに永遠の名盤です。
モーツァルト : 交響曲第39番&第40番 他
クリーヴランド管弦楽団,モーツァルト,セル(ジョージ)
ソニーレコード

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ケンプのシューベルト ピアノ・ソナタ第21番

2010年05月02日 | 音楽
・定評あるケンプのシューベルトですが、今回聴いたのは最近発売になった1950年のデッカ録音の方。後に録音した全集の演奏とは違い第1楽章の繰り返しは省略しています。モノーラル録音時代のケンプの演奏というのは年齢が若いだけに(それでも50代ですが)後年のものより勢いを感じさせるものが多いです。例えばケンペン指揮のベルリン・フィルと共演したベートーヴェンの協奏曲全集なんて、どの曲もライヴのようなノリの良さ。ステレオ録音のケンプしか聴いたことがない方はきっと驚かれると思います。今回のシューベルトも壮年期らしいエネルギーを感じさせる演奏で、所々の感情の高まりには思わずハッとします。それと、この演奏でケンプはベヒシュタインを使っているらしいんですね。確かにスタインウェイとは一味違う音色で、それがまた、この古さを感じさせる録音とともにシューベルトの曲によくマッチしているんです。この点もこの演奏の魅力につながっているような気がします。
Schubert: Pno Sonata Nos 16 & 21

Eloquence

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