覚え書きのようなもの・・・分室

私の好きな音楽のこと(主にクラシック)や日々の出来事、思ったことなどをつたない言葉で記してみます

オイストラフ、セル、クリーヴランド管のブラームス ヴァイオリン協奏曲

2008年09月16日 | 音楽
・昨日に引き続きオイストラフのボックスから、セルと共演したブラームスのヴァイオリン協奏曲を聴きました。

・私が初めてこの曲を聴いたのがこの演奏(だったような・・・)。それ以来、私にとってこの曲の決定版であり続けています。今回のボックスは私が今まで聴いていた国内盤より音質が改善されたようで、ヴァイオリンもオーケストラも生々しく迫ってきます。実は今日この演奏を聴く前、ちょっと不安があったのです。大好きでよく聴いた演奏を久しぶりに聴いたとき、以前の感動がちょっと薄らいでしまった事ってありませんか? 「あれ、こんな演奏だったっけ?」という感じで・・・。

・そんな心配は杞憂に終わりました。やっぱり私にとってのこの曲の決定版の地位は揺らぎませんでした。骨太で温かなオイストラフの音色、スケールが大きく行き届いたセル指揮のオーケストラ。こんなに大きな演奏って、この先、現れるのだろうか・・・。まさに「大人の音楽」。今日も感動させてくれたこの演奏に感謝したいような気分です。

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オイストラフ、マルティノン、フィルハーモニア管のラロ スペイン交響曲

2008年09月15日 | 音楽
・最近、amazonの輸入盤CDが安いんです。輸入盤2枚で10%オフとか、3枚で15%オフというキャンペーンをやっていて、しかも、これから発売になる新譜だと「間違いじゃないの」という値段が付いていたりするんです。根気よく?検索してみると、中には半年くらい前に発売になっているCDが「予約受付中」になっていたり・・・。

・今日届いた「ダヴィド・オイストラフ/コンプリートEMIレコーディングス」、HMVやタワーレコードでは先月発売になっていましたがamazonでは今日が発売日。私が注文したときは3枚で15%オフキャンペーン中だったので、このボックスが5000円ちょっとで買えました。ちょっと得した気分です。あっ、決してamazonの回し者ではありませんので。念のため。

・さて、さっそく取り出して聴いたのはラロのスペイン交響曲。モノーラル録音ですが、この曲に関しては今回新しくマスタリングされたようで音質良好です。オイストラフはミルシテインなどと比べるといくらかゆっくり目のテンポですが、それがかえって細かいテクニックや太目でジューシーな音色をたっぷり聴かせてくれる事になり、聴き終えて「ああ、やっぱり凄い人だなあ」と思い知らされました。マルティノンとフィルハーモニア管も充実の演奏だと思います。
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シュタインとバンベルク響のベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」

2008年09月07日 | 音楽
・遅くなりましたが「シュタイン追悼」という事でバンベルク響との「英雄」を聴きました。これを聴くと、ぜひこのコンビでベートーヴェンの全集を作って欲しかったなあ、という思いに駆られます。

・もう本当に安心して聴く事のできる演奏です。シュタインの指揮というと「かなり重厚なんじゃないか」というように思ってしまいますが、何となくそういうイメージが私の中であるだけで(見た目もあるのかもしれませんが・・・)、考えてみるとシューベルトでもブラームスでも、ビックリするような遅いテンポは無かったし、遅くても推進力があるというか、流れが停滞するような感じはまったく無いんです。実に快適なテンポでとても流れが良い。「ああ、いい曲だなあ・・・」とつくづく感じさせてくれます。

・そしてバンベルク響が素晴らしい音色を聴かせてくれます。華やかではないけれど温もりを感じさせる深みのある響き。本当に耳に心地よく、癒される思いがします。そういう響きを見事に捉えた録音も素晴らしいです。

・地味だけれど曲の魅力もオーケストラの実力もしっかり引き出すことのできる名指揮者だったと思います。
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ノイマンとチェコ・フィルのベートーヴェン 交響曲第5番

2008年09月05日 | 音楽
・1969年6月28日、世田谷区民会館での録音。解説によると、「プラハの春」の翌年に行われたこの来日公演は日本の聴衆も大変に暖かい拍手で讃えたそうです。

・ノイマンらしい誠実な演奏です。奇を衒わない真っ向勝負みたいな演奏でとても好感が持てました。手に汗握る、というような演奏ではありませんが、指揮者もオーケストラも懸命に作品に取り組んでいる事が伝わってきて、聴いているこちらもじわじわと熱くなってくるような気がしました。

・華麗で劇的な演奏ばかりを注目しがちですが、こういう質朴な演奏の素晴らしさも忘れないようにしなくては、と思った一枚でした。
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ドラティとコンセルトヘボウ管のウェーバー 序曲集

2008年09月01日 | 音楽
・この演奏は「ベスト・オブ・ウェーバー」というオムニバス・アルバムに入っていて、「魔弾の射手」、「オベロン」、「オイリアンテ」の3曲が収録されています。この他には「舞踏への勧誘」(マッケラス指揮、ロンドン響)、交響曲第1番(ベトヒャー指揮、ニュー・フィルハーモニア管)、クラリネット協奏曲(ミヒャリク、ザンデルリング指揮、ドレスデン国立管)という、渋いながらもマニア心をくすぐる選曲と演奏家の組み合わせが収録されています。

・もともとウェーバーの序曲は華やかでワクワクするような感じが大好きなのですが、今回のドラティとコンセルトヘボウ管の演奏は期待以上の素晴らしい演奏でした。ドラティらしく、切れ味鋭いスピード感溢れる颯爽とした演奏は痛快で実に気持ちがいいのです。もしもこんな演奏をプログラムの1曲目でやられたら後の演奏は霞んでしまうんじゃないか、というくらい魅力的。ブラボーものです。加えて、コンセルトヘボウ管が素晴らしい! この録音の頃(1959年)はまだベイヌム時代でしょうか。ホルンも弦も木管も、深々とした実に味わいのある音色がたまりません!

・かなり地味なアルバムではありますが、この3曲だけでも元が取れると思います。ちなみにマッケラス指揮の「舞踏への勧誘」も生き生きとした瑞々しい演奏で良かったです。
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