覚え書きのようなもの・・・分室

私の好きな音楽のこと(主にクラシック)や日々の出来事、思ったことなどをつたない言葉で記してみます

シューリヒトのベートーヴェン交響曲第9番

2005年12月31日 | 音楽
・大晦日です。今年も色々ありました。本当にあっと言う間に過きて行ったという思いです。まあ、今年に限らず毎年そんなことを思う訳ですが・・・。4月から始めたこのブログですが、最近はすっかり更新も滞り気味・・・。でも、せっかく始めたものなので来年も細々ながら続けて行こうと思っています。

・毎年、大晦日にはベートーヴェンの第9を聴いています。あまりにベタな選曲ですが、やっぱり年末には聴いてみたくなるのです。今年はシューリヒト指揮のパリ音楽院管弦楽団の演奏を聴きました。

・シューリヒトのベートーヴェン交響曲全集の中で唯一ステレオで録音されたものです。今回聴いたのは今年になってHMVが新たに復刻したディスク。以前に出ていた物より生々しさが増して霞が一枚取れた感じ。グッと音質が向上したと思います。

・演奏は、もう本当に素晴らしい!!! 全曲に漲る凛とした気迫、エネルギー。今にもスピーカーから何かが飛び出してくるかのような大変な力を感じます。「フランスのオーケストラだからなあ・・・」なんて心配はご無用です。往年のフランスのオーケストラらしい明るい音色がシューリヒトの指揮にも、第9という曲にも合っていると思うのです。喜びに満ちた希望の光が差し込んでくるような、そんな感じがして。シューリヒトの演奏を聴いたことのない方にも、また「第9なんて聴き飽きた」と言う方にも、自信を持ってお勧めしたい演奏です。

・今年も素晴らしい演奏にたくさん出会うことが出来ました。来年もまた素敵な演奏にたくさん出会えることを願って今年の締めくくりにしたいと思います。どうぞ良いお年を!
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ニコラーエワのベートーヴェン ピアノ・ソナタ第2番

2005年12月09日 | 音楽
・毎年、この時期に悩まされるのが窓ガラスの結露。朝になるとガラスの下には水たまりができるくらい。私の部屋は特に湿気が多いので、窓際に置いてしばらく動かさなかったものなど、気がつくとカビが生えていたり・・・。今日は休みだったので市販の「結露防止スプレー」を塗ってみました。そういうものがある事は知っていたのですが実際に使うのは初めて。明日の朝が楽しみです。

・今日はタチアナ・ニコラーエワのベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集から第2番を聴きました。期間限定半額セールに加えてダブルポイントデーだったので思い切って買ってみたもの。まだ数曲聴いただけですが、とっても素朴な演奏で聴いていて安らぎを感じます。

・この第2番もそう。テンポも強弱も極端に感じるようなところが無い、つまり速過ぎず遅すぎず、フォルテの部分でも、もちろん強くはなっていても乱暴に響く事が無く音色は美しいまま。ライヴ録音なのでミスタッチもありますし、この演奏よりもっと鮮やかに弾いた演奏はいくらもありますが、その飾らない朴訥とした感じがこの曲にはマッチしているようでとても胸に沁みました。大好きなバックハウスの男性的で厳しいベートーヴェンも素晴らしいですが、このニコラーエワのようなタイプの演奏もいいですね。音楽を聴く楽しみは尽きません。

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バレンボイムとクレンペラーのベートーヴェン ピアノ協奏曲第1番

2005年12月08日 | 音楽
・バレンボイムって「ピアニストと指揮者の両方でベートーヴェンのピアノ協奏曲全集を完成させた最初の人」だというのをどこかで見た覚えがあります。ピアニストとしてはクレンペラーと、指揮者としてはルービンシュタインとのコンビ。どちらも超大物との共演というのが凄いですよね。おまけにその後ベルリン・フィルを弾き振りしてもう一つ全集を作っちゃったんですから、まったくもって恐れ入ります。バレンボイム以外にこんな記録?を持っている人はいるのでしょうか? アシュケナージはどうだったかな?

・今回はそんなバレンボイムの1回目の全集、クレンペラー指揮のニュー・フィルハーモニア管弦楽団との共演による第1番を聴きました。まだ20代のバレンボイムですが、美しい音色としっかりしたテクニックで清々しいピアノを聴かせてくれます。一方のクレンペラーは80代、最晩年の指揮なので、決して軽快というわけではありませんが、かといって重苦しくなる事も無く、随所でほかの指揮者からは中々聴く事のできないような大きさを感じます。特に第2楽章は「こういう音楽もあるんだ」という表現の懐の深さを感じました。

・バレンボイムももちろん素晴らしいのですが、今回はクレンペラーの指揮により感銘を受けました。若き日のバレンボイムにとってクレンペラーやルービンシュタインといった大巨匠との共演から得るところは大きかったんだろうと思います。またバレンボイムが巨匠たちに見込まれる才能の持ち主であったというのは、この演奏を聴いても現在の活躍ぶりを見てもわかります。その才能を見抜いていた巨匠たち、さすがですね。いずれにしても貴重な記録だと思います。
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ショルティとウィーン・フィルのシューマン交響曲第2番

2005年12月07日 | 音楽
・風邪気味です。大分良くなってはきましたがまだ鼻がぐずっています。職場でも流行っているのでぶり返さないように気をつけなければ・・・。

・今日はショルティとウィーン・フィルの演奏でシューマンの交響曲第2番を聴きました。速めのテンポでグイグイと引っ張っていく、いやあ、まさに元気溌剌な演奏ですね。金管もバリバリ鳴ってます。ただ、もう少ししっとりと落ち着いた雰囲気も欲しい気がしました。この曲にしては明る過ぎるかな。

・せっかくウィーン・フィルを使ったのだからもっとその持ち味を生かして欲しかったように思います。まあ、最後は好みの問題になってしまうのですが・・・。晩年のショルティにもう一度録音してもらいたかったですね。さらにスケールの大きな演奏になったことでしょう。
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ロヴィツキとワルシャワ・フィルのブラームス交響曲第4番

2005年12月01日 | 音楽
・琴欧州の大関昇進、大変結構なことだと思いますが、しかしこのまま行くとそのうち日本人の三役力士なんていなくなるんじゃないか・・・という気になります。

・さて今夜はロヴィツキ指揮のワルシャワ・フィルの演奏でブラームスの交響曲第4番を聴きました。何ともコクのある味わい深い演奏。名演だと思います。普段気が付かないような楽器が浮かび上がってきたり、テンポの動きも曲の表情にぴたりと当てはまって納得させられます。

・録音も1960年のものとは思えないほど良好で、ワルシャワ・フィルのしっとりとした音色をうまく捉えていると思います。ロヴィツキの指揮した交響曲の録音は初めて聴きましたが、名匠ですね。今夜も素晴らしい演奏を聴くことができました。
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