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地デジ&BSデジでXserve

2004-04-05 | ヌルヌルアーカイブ
スゴい。スゴすぎる。新たな時代の黎明の、まばゆいばかりの光を感じずにはいられない。まるで、元旦に富士山に登って初日の出を見ているようだ――。

加入しているケーブルテレビ局が、地上デジタルとBSデジタルにも本格対応をはじめた。それを拝むためには今あるアナログチューナーをデジタルチューナーに換えなければならんということで、町田駅前にあるOCVの事務所に行ってきた。

係りのおっさん曰く、約3万9千台普及しているアナログチューナーは今後は新規の契約を受け付けず、総務省のご意向通り8年後にはサービス終了予定とのこと。30分ほどで一通り説明を受け、ホクホクでデジタルチューナーを持って帰る。

帰り次第、早速デジタルチューナーをあらためると、パナソニックのTU-MHD500をCATV用にカスタマイズしたモノだった。パナソニックといえば元が松下なだけに、個人的にどうしても白色家電のイメージが強いが、プラズマテレビの「VIERA」が音元出版の「ビジュアルグランプリ」でこないだ金賞をとっていたなぁなんてなことを思い出すか出さないかのうちに、自慢のスーパーAV(アダルトビデオじゃないよ)システムにジョビジョバっとドッキング。昨今話題の著作権保護ICカード「B-CAS」&「C-CAS」カードもズビッズビッと差し込み、いよいよ電源ON!

そこに顕れたのは、夢かうつつか幻か。いや、まごうことなきデジタルハイビジョンのデジタルでハイなビジョン、そして、音の洪水だった。

ここで一つ注意しなければならないことがあるぜ、旦那。デジタルハイビジョンってやつを4対3のアナログテレビで見ちゃぁいけねぇ。そこには、仕組まれた悲劇が待っていやがるからだ。どうなるかって? まず、画面が死ぬほどちっこくなる。なぜか? それは、デジタルハイビジョンとはいってもフツーのアナログ地上放送の4対3の素材をアップスキャンして走査線の数だけ増やしたぬるい編成の番組がまだまだ多く、そいつを16対9のテレビで見ると余った横幅が死に帯として黒く表示されるのだが、こいつを4対3で見た日には、さらにレターボックス状に上下がカットされちまいやがる。つまり、上下左右に何にも表示されねぇどす黒い不可視領域の出来上がりってな寸法よ。なぜ仕組まれているかって? それは、4対3のテレビでそうなることがわかってんなら、なぜそれ用のズーム機能をチューナーに付けないのかということに尽きるね。デジタルなんだから、ズームなんてスーファミでもできるようなことはこのご時世のチューナーなら朝飯前のはず。それをやらないのは、総務省と家電メーカーの策略ってやつだ。きゃつらにしてみれば、ハイビジョン対応テレビを早く広めたい、売りたいってことよ。

というわけで、自慢のDLPプロジェクターで地デジとBSデジを見ると、もうそれはすごいの一言。一番違いが分かるのは、よくある紀行もののドキュメンタリー番組だ。精細感がまるで違う。画面に森の遠景が映れば、木々の一本一本、葉っぱの一枚一枚までのディテールがわかり、滝が映れば、水しぶきの一滴一滴に映りこむ朝もやまでがまるで目の前で繰り広げられている実景を眺めているかのようにわかる。デジタルなので、見慣れたゴーストも一切存在しえない。思わず、カラリオの優香ばりに「どどっどどっどどキ・レ・イ!」と口走ってしまった。音も、アナログに比べれば圧倒的な情報量、鮮度、密度で粒立ち良く伝わってくる。特に静かな場面では、SN比の良さや一つひとつの音の分離が際立ってくるのが如実にわかる。思わず、薬師丸ひろ子ばりに「カ・イ・カ・ン!」と口走ってしまった。

巨人×阪神戦を地デジの日テレと、BSデジのNHKとで見比べてみた。どちらもハイビジョン&AAC圧縮の5.1チャンネルサラウンド放送だが、クオリティーについてはやはり年季と予算の違いからか、NHKの方が一枚上だった。ただ、データ放送部分については日テレの勝ち。選手の直近の成績ばかりか、シーズン成績や生涯成績までわかり、他球場の経過、選手別のランキングまでが分かる。5.1チャンネルなので、ホームランが打たれたときの怒号のような歓声はまるで地響きのようにウーファーから響きわたり、六甲おろしや場内アナウンスが途切れることなく左右後方から聞こえてくる。

デジタル放送のデータ放送機能ってあんまりメディアでいい評判聞かないけど、実際使ってみるとかな~りイイ感じ。見ている番組は小さいウィンドウに表示されながら、関連情報やら天気やらニュースやらが見れるので、ながら族には至れりつくせり。EGP……じゃなかった、EPGこと電子番組表も超便利。感覚的にチャンネルを選べるので、新聞のテレビ欄を見る必要がなくなる。

ほかにも、BSデジタルでは画像付きのラジオ放送や、弟切草ライクなアドベンチャーゲームがリモコンで楽しめるデータ放送番組など、いろんなチャンネルが数十チャンネルもあってびっくり。いったいどうやってこんなたくさんのチャンネルが食っていってんだろう。あ、食えてないのかな。

デジタルチューナーにはLAN端子もついていた。インターネットもできるらしい。電話回線もそのうちつなげて、賞金百万円の視聴者参加型クイズ番組とかやってみようと思う。

いやーもうなんつーか、昔東芝が大ゴケさせた規格「ITビジョン」の端末とは雲泥の差ですな。あれからたった数年しか経ってないのに、この進歩たるや一体なんなんでしょうか。特にハイビジョンと5.1チャンネルサラウンド放送は、せっかくこの時代に生まれてきたからには絶対体験すべきすばらしき別世界だ。限りある人生、これ以上アナログ放送を見続けるのはその時間分だけ損であるとも言える。

総務省のお役所仕事がどーのこーのとか、民放各社のやる気のなさがどーのこーのとか、家電業界の思惑がどーのこーのとかいろいろ言われているけど、もう、なんか、全肯定決定。

あー、明日からテレビを見るのがたのしみだにゃー☆彡

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