昨年末、『室井』さんシリーズで久しぶりにお元気(でもなかったけど)なお姿を拝見した、名女優いしだあゆみさんが、11日にお亡くなりになったとのこと。
降旗康夫監督の名作『駅』での切ない演技も素晴らしいですよね。冒頭の別れのシーンで涙を流しながら英次に笑顔で敬礼する直子。多分当時30代になったばかりでショーケンさんと結婚していた頃(だと思う)のいしだあゆみさんの美しさは格別でした。少ない出演シーンで強烈な印象を残してくれましたよね。
高倉健さんはもちろん、あゆみさんも冬の北海道が似合う(『北の国から』のせい?)女性です。
八代亜紀さんの「舟歌」が効果的に流れる、全編”演歌”な『駅 STATION』。公開当時観た頃は全く理解できない世界でしたが、大人になった今だからこそ、登場人物みんな(そして「舟歌」)の気持ちが分かるようになりました。
でも!『寅さん』シリーズが人生のバイブルな僕はやはりこれ!
第29作 『男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋』 予告篇
かがりさん。
シリーズ屈指の名作(僕のランキングでも一二位を争う)『あじさいの恋』で演じた、訳アリそうで寂しそうな影をまとうかがりさんは最高です。
シリーズ中、一番寅さんに迫ったマドンナ(27作『浪速の恋』のおふみさんと双璧)かがりさん。引っ込み思案のようで実は積極的、だけど臆病な寅さんが引いてしまった...。
幸薄そうで我慢を強いられながらも、芯の強い女性を演じたら一番じゃないでしょうか。
また昭和の名女優が逝ってしまいました。
かがりさん、どうぞ安らかに。
ファンにとっては嬉しいことです