去る17日に岐阜は飛騨位山で初めて開催された、シトロエニスト・ランデブーに参加してきました。
毎年恒例の聖地詣はずっとカングー(一度だけエクスプレス、過去にはジュリアで3年連続)だったので、2cv(以下、うちの呼び名 にーしー)での西側(岐阜は西か?)行きは初めての体験。出発前にお世話になっているMDCワークスさんでズック(タイヤ)を新調し、オイルを入れ替えて各所点検整備をして頂き出発。
平均時速70〜80㌔、登坂車線は全て走破しながらのんびり旅スタートです。
昔教習所で「アクセルは床まで踏むものだ」と言われた(妄想)記憶があるので、このスピードでの長距離高速道路走行は多分初めての経験。
これがめちゃくちゃ面白かった!
まず何より今まで目に入らなかった景色がとても良く見えたし、暑かったので両脇窓全開プラス前面のエアベンチレーターも開けっ放し。もちろん相当うるさい(全部閉めていてもかなりうるさいけど)んですが、走り抜けるその土地土地の空気(暑かったり涼しかったり)や野焼きの煙や養鶏場・牧場なんかの匂い、工場地帯の油の香りや川の匂い等々、色んなものをダイレクトに感じられて最高に気持ちよかったです。幸いにも殆ど雨に当たらなかったし、普段から窓全開でエアコンはあまり使わないのでいつもと違わないって言っちゃえばそれまでですけどね。
毎年恒例の聖地巡礼コース(佐久~蓼科~ビーナスライン経由で松本~飛騨)も一瞬考えたけど、あの長い上りのあるコースはにーしーでは未体験でにーしーに対する仕打ちのような気がしたので、無難に北陸道経由(まず渋滞はないし)で富山で降り、国道41号を南下するナビ不要の単純なコースを選択しました。その甲斐もあって道中は至ってラクチンでしたよ。
走行距離は仙台から片道約650キロ。大きなトラブルは皆無(ガソリンが高いくらいかな)で、僕は燃費計算をしないタチなので正確な数値は知りませんが、多分15㌔/1ℓは走ってくれたんじゃないでしょうか。エコカーです。エラいです。似非エコカーを検討中の皆さま、にーしーおススメですよ。
富山から仮眠をとりながらのんびりと走って、会場に到着したのが集合時間の5分前。その時間の山は涼しくて気持ちよかったんですが、日が昇るにつれて気温も上昇。オープニングセレモニーが始まる頃には真夏のような暑さになっちゃいました。
カラっとした暑さだったので救われましたけど、広い会場内で使用できた自販機が3台のみ。お昼前にはあったかくて甘いコーヒー飲料しか残っていませんでした。まさかあんなに暑くなるなんて...今年の暑さ恐るべし。
もしも来年もこの時期に同じ場所で開催するならば、飲み物をクーラーボックスに入れて持参されるのをオススメします。
僕の今回の旅の名目はランデブーへの参加だったけど、それ以上に「にーしーで遠くまで走りたい」だけでした。だから会場が島根や三重や和歌山だったとしてもエントリーしていたと思います。
元々全くのノープランだったから、観光とかイベント会場で何かを買う(ちょっとだけ買わせて頂きましたけど)というという発想はあんまりありませんでした。
なので、会場では心地よい(熱風だったけど)高原の風に吹かれながら、疲れていたせいもあって炎天下で昼寝していました。一層日焼けしちゃったのは日影がないんだから仕方ないですね。暑さ対策、日焼け対策も必要かも。山での日焼けは下界と違いますからね。
時間があれば白川郷や飛騨高山の古い街並みも見てみたかったし、『君の名は。』を観て以来ホンモノが食べたかった高山ラーメンを食べたかった(五平餅だけは食べました!)けど、岐阜にお邪魔するのも今回で終わりじゃないし、そういう観光はまたの機会に。広域のロードマップには細かい情報は載ってないけど、ナビだとあまり縁のない土地にお邪魔する場合は、やっぱり紙の地図を見ないと雰囲気が掴めない昭和の人なんです。
あ、唯一の心残りは、大好きなEテレの番組『2355』の名曲「さらば下呂温泉」
の、上呂・中呂・下呂だけは巡りたかったなぁ。これは次回への宿題ですね。
帰りに飛騨高山のお風呂にだけ浸かって、41号の工事渋滞にどハマり(富山まで3時間近くかかりました)しながらも、来た道(北陸道)をのんびり一路仙台へ。
何度か睡魔に襲われ仮眠をとりつつ時速マックス80キロ走行。追い越し車線のない磐越道で軽自動車(にーしーより重いくせに)や、電気とかハイブリットのカッコ良いえこかーwに散々煽られながら、登坂車線を最大限利用させてもらって夜明け前に菅生PAまで辿り着きました。ホントにあとちょっとで帰宅!ってとこまできて力尽きました。眠くて眠くて結構本気で寝てたかも。
今回学んだことの一つ。にーしーの車内って意外に眠れる。ってこと。寝る気になれば眠たければどこでも眠れる僕ですが。
辺りが明るくなってきて、少し体力回復したところで「さあ、帰ろう!」とイグニッションを回したら...
パイロットランプは点くのにセルがウンともスンとも言わなくなっちゃったではないですか!
今回ずっと良い子で、ここまで約1200㌔強を走ってきた相棒の最初で最後の反抗期。正直「えーここまで来て?」って思ったけど、セルモーターが逝ってなければ何とかなるな...と、昭和の家電同様軽~く叩いてあげたら目覚めてくれました。「ありがとうにーしー!次の車検で新品に交換してあげるからうちに着くまで宜しくね」と約束を交わして無事に帰宅しました。めでたしめでたし。
やっぱりクルマって普段から心を通わせていないとダメですね。だから人の心を分かってくれる、人間味のある古いクルマが大好きです。
ゼロ泊二日。総走行距離1268㌔。にーしー頑張りました。運転手さんも頑張りました。
今回の自分に課したルールは
基本マックス80㌔で走行車線または登坂車線を走る
ことでした。その道中、何千台のクルマやオートバイに抜かされたことでしょう。これは偏見でも誹謗中傷でもやっかみでもありませんので読み飛ばしてくださいね。自然にスゥーっと追い越して行く車が殆どなんですが、一部の優しくないミ〇バン、ハ〇エース、え〇かー、にーしーより重いのに軽と呼ばれるクルマさんたちは、目ん玉三角にして(もちろん見えていないのであくまでも想像の範囲です)ブチ抜いてってくれました。遅い車だから抜かれるのは全然平気だし、むしろ遅くてゴメンなさいなんだけど、そんなに急いでどこ行くの?ってずっと思っていました。前を走るクルマを抜かすよりも抜かされてもマイペース(制限速度内だから文句を言われる筋合いはない)で走る方が、精神衛生上も良いですね。
そして一番スゴい運転テクニックを見せてもらったのが、追い越し車線まで数キロ以上あった磐越道の某PAの手前でのことです。まるで『未知との遭遇』の劇中、踏切で停車していたリチャード・ドレイファスのクルマの後ろに付いた煌びやかなUFOのように、色んな色の光を放ちながら猛追してきて、ビッタリと後ろにくっ付いてきたクルマ(多分)がいました。僕は制限速度プラスアルファで走っていたし、どけようにもどけられない一車線道路。どうしようもないよねーと思っていた矢先、急に後ろからビカビカと照らされていた照明(クルマのライトの範疇ではない)が消えた次の瞬間、猛スピードでPA内に突っ込んで、そのままフルスロットルでPAを出てにーしーの前に出たかと思ったのもつかの間。あっという間に暗闇の彼方に消えていきました。
もしかしたらホンモノのUFOだったのかも(笑)
とにかくのんびり走っていると色んなものが見えて楽しいものですね。クセになりそうです。
来月は年に一度のお蕎麦と世界一のりんごと味噌と漬物を求めての聖地巡礼。もちろん日帰りでのんびり行きますよ。何で行こうかな。
皆さんもクルマの運転はどうぞご安全に。