もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

沖縄米軍ヘリの不時着について

2018年01月09日 | 社会・政治問題

 在沖米軍のヘリコプターの不時着が相次いだ件で、沖縄県はもとより政府(防衛省)も再発防止を強く求めている。

 冷めた目で見れば、重力に逆らって飛行する航空機は落ちる危険性を常にはらんでいるもので、万全の整備を行い熟練したパイロットが操縦したとしても航空機事故を根絶することは不可能であろう。1回の飛行を考えても、航空機を構成する数万点の部品と飛行に携わる数十人の作業の全てを100%安全に保つことは現実には不可能であり、民間機を含めて飛行中の航空機の安全率は相当に低いのでないかと推測する(現職の飛行関係者のヒヤリ・ハット体験を聞いてみたいものであるが)。今回の不時着連鎖は異常にも思えるが、航空機の所属が異なることから一連の事故とは考えられない。好意的に見れば、故障機で市街地の上空を飛行して嘉手納に帰投することを断念して、航空機が制御できる時点で空地に不時着した操縦士の沈着な処置を評価しなければならないと思う。今回の事故を、在沖米軍基地への忌避感から短絡的に評価するのは如何なものであろうか。北の抑止に在沖米軍の存在が不可欠の現状から、許容すべきリスクと考えるのは異常なのだろうか。航空機は落ちるもの、事故は起きるものとして、被害極限のために計画された辺野古移設を早急に実現することこそが急務であると思うのだが。

 スマホ充電器が発火したり、買ったばかりの電化製品が誤作動したり、とにかく100%安全なシステムはなく、全ての面においてある程度のリスクを肝の銘じつつ、生きていくしかないのだろう。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿