もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

泉健太氏の先祖返り

2023年07月08日 | 野党

 立民の泉健太代表が迷走の挙句に、先祖返りしたようである。

 立民の国政選挙に関する姿勢の変遷を振り返ると、おおまかには
・枝野代表時:野党4党+市民連合で政策合意。共産党と選挙協力+政権奪取後の閣外協力=立憲共産党のイメージ定着
・泉代表:共産との協力関係を白紙化⇒選挙は政党独自で行うのが鉄則⇒下部組織(県連)が行う市民連合を介した選挙協力容認⇒全野党との候補者調整を党として推進
 となる。
 泉代表の最新の姿勢「全野党との候補者調整推進」を受けて、野党共闘が大きく前進するかと思えば、維新:非共闘姿勢堅持、国民:共闘不参加、共産:泉氏の変意説明が先、と色好い反応は得られていない。泉氏は共産党が求めている「これまでの言動との整合性に関する説明」について7日の記者会見で、《「候補者調整」と「選挙協力」は別。「選挙協力」は1人の候補者を複数の政党が応援するイメージでビラ配りや演説などを一緒にすることをいう。候補者調整はそういうことではないと理解してもらえばいい》と説明したが、選挙協力で先ず行われるのが候補者調整であることを思えば、泉氏の発言は歯切れが悪い以上に支離滅裂な論旨に聞こえる。
 かって革新政党と呼ばれた社会党(社民党)は総評の丸抱えで権勢を誇り、リベラル政党と呼ばれ始めた民主党は連合の全面支援と子供手当支給と云う単眼政見で一時的に政権を握ったものの、事績を鳥瞰すれば空白の3年間の評価しか得られなかった。さらに現在では、野党の多党化と有権者の価値観の多様化によって、組織労働者と雖も上部組織の政治的指示に従順でなくなったように思っている。

 議院内閣制の日本では、国政選挙とりわけ衆院選挙は政権選択選挙であり、投票先の選択は「どの党に政権を委ねるか?」が最大の関心事である。
 「野党4党+市民連合で政策合意」した選挙協力後の首班指名選挙を振り返れば、共闘した野党のうち枝野氏に投票したのは立民と共産のみで、社民党(系)は吉良州司氏に、れいわ新選組は山本太郎氏に、それぞれ投票している。
 この状況を見る限り、野党の選挙協力は一部識者が渇望する「自公政権打倒のための呉越大同」を目指すものではなく、単に党利・党略のために成される策謀に思えてならない。


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