もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

菅総理の陳謝と細菌戦

2021年03月08日 | 与党

 1都3県の緊急事態宣言延長発表時に菅総理が陳謝したがどうだろうか。

 発言は「お約束した期限に緊急事態宣言を解除できなったことをお詫びする」と云うものであり、《とりあえず頭を下げておけば・・》という日本古来の風習に従ったものかとも思うが、今回の延長は政府や菅総理の責任ではなく、偏に行動自粛に徹することができなかった国民の責任であると思う。
 政府の広報や総理の発信が不足していることも一因ではあろうが、そうであったとしても該当地域で暮らす人間で、地域が緊急事態宣言下にあることを知らない人間は皆無であろうし、緊急事態宣言下では不要不急の外出自粛が求められていることも知っているものと思う。昨年の今頃は、命を繋ぐための行動以外は全て「不要不急」と定義されていたと思うが、コロナ慣れでその意識も薄れて現在の人出・感染者数に結び付いているように思う。長期戦にあっては、環境にライフサイクルを合わせる「慣れ」は必要であっても「馴れ」てはならないが、この1年を振り返って「全く不要不急の外出はしなかった」と胸を張れる人は多く無いだろう。斯く云う自分自身も外出時に「無理に納得」「無理に正当化」「言い訳を考え」た行動が複数回あるし、不要不急ではない行動であっても効率的に動けが外出回数を減らせたケースもある。
 中国コロナカ゚では多くの欠陥・失敗が明らかになった。曰く「水際防御の不徹底」「医療態勢の不備」「防疫体制/能力の脆弱性」「ワクチン開発力の不足」「緊急条項がない憲法の不備」等々、数え上げれがきりがないように思える。これらについては多くの要因が考えられるが、作家の井沢元彦氏は「日本が細菌戦に備えていないこと」に収斂・集約されると書かれているそうである。封鎖された武漢では軍の防疫部隊の汚染防除車が消毒液を散布、アメリカではスタジアムに野戦病院を速やかに開設、殆どの国では何らかの形で軍隊を投入、新機軸ワクチンの開発・製造、イスラエルは開発国と同時にワクチン接種開始」・・・。これらは全て対細菌戦に備えて準備されている装備・マニュアルの利用であることは明らかであるように思える。

 何故に日本では対細菌戦対策に立ち遅れているのだろうか。このことについても国民の責任に帰するところが大きいと思う。余剰部分を悪と看做す風潮は、箱物否定として自治体のユーティリティスペースを奪い、医療機関を統合し、公立病院を不採算と廃止し、自衛隊の後方部隊を軽視し、会計検査院は余力を不要と断じたこととは無縁ではないように思う。
 何よりも個人情報保護のためには公の介入を許さないという頑なさが、大きな足枷になっているのが現実である。致死率がコンマ以下の武漢ウィルスに右往左往した経験を契機に、些かでも改善されることを願うところである。
 日本が細菌戦に弱いことを知ったテロ国家やテロ集団は、日本攪乱の有効な手段として「貧者の核兵器バイオテロ」を活用することは十分に考えられるように思える。


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