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まだまだあるぞ!大飯原発のヤラセ再稼働が許されない理由

2012-01-22 17:59:50 | 新聞
ストレステストに関する専門家の意見聴取会から傍聴を締め出して、実質非公開にしたとき枝野経産大臣は、強硬措置の言い訳のように、心情的には大稼働には慎重だ、と記者会見で発言した。こんな発言はむろんごまかしと懐柔と甘え(ぼくちゃんのせいじゃないんです、わかってね!)のアマルガムで、案の定、大臣は、意見聴取会を今後も非公開とする方針を決めた。密室で工作済みのシナリオ通りことを進めたい。隠しておかなくてはいけないこと、だまさなければいけないことがいっぱいあるからだ。
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ところで、産経新聞は、枝野大臣のこの二枚舌的言い訳発言にしっかりとかみついている。

『・・・意見聴取会に原発反対派メンバーらが乱入し、会議が3時間半、開けない異常事態に陥った。専門家の判断をゆがめるような行為は決して許されるものではなく、極めて遺憾である。・・・そもそも冷静な議事進行を保証するのは経産相の責任であり、乱入者らの議事妨害は、強制排除に値する。それを放置することは、反対派の妨害活動を助長しかねない。・・・枝野氏の姿勢は、原発の再稼働に責任を持つべき立場にある担当閣僚としても、疑問がある。記者会見でも、「大臣の立場を離れた心情としては、再稼働に限りなく慎重であるべきだという主張に近い」と述べ、原発の再稼働に背を向けているという印象を与えた。公平な議論に予断を及ぼしかねない発言だ。日本のエネルギーを真剣に考えてもらいたい。』

 というわけで、枝野大臣は産経新聞のお叱りの通り、意見聴取会を実質、非公開にした。意見聴取会だけでなく、今後の再稼働に向けたごり押しプロセスを「原発反対派メンバーら」(産経さんのこの表現は(「乱入した」とともに)、全共闘などの「反体制派」が活躍した古き良き冷戦時代を思い出させてほほえましい)によって妨害されないためには、当然の秘密主義が必要だし、まして金銭がからむ裏工作など、とても公にできないこともからむだろうから。


いたる所にリスク、どこでも地元

 地震・津波は東北・東海・南海だけではない。日本中にリスクがあり、若狭例外ではない

神戸の震災、東北の今回の震災、とみてくれば、このリスクを深刻に受け止める必要を感じるのは当然だ。だから、利権当事者とそれに寄生する御用学者のヤラセ・シミュレーションに反発するのは、ごく少数の「原発反対派メンバーら」というような人たちではない。企業として反原発に取り組むと、昨年4月早々宣言した城南信用金庫の吉原毅理事長は、今までは、反原発というものはごく一部の人のすることだと思っていたが、今や日本人すべての問題になったという認識を示していたではないか。

 地震・津波のリスクと、それによる原発事故の現実的なリスクは、今回の東電福一原発事故が、これだけの短期的被害とこれからも続く長期的被害を通して私たちに実感させたことだ。いったん事が起こったら、一蓮托生、地元も何もないことも私たちは実感した。


原発マネーの金の力で地元合意をくびり出す
 原発再稼働には地元の了解がいる、という時、その地元とは、原発マネーを受け取って、それに依存してる立地自治体のことを指す。しかし、いったん事故となったら、その被害を受けるという点では、行政区分など意味がない。放射能に県境も国境もない。そして、原発マネーに中毒したリッチ自治体以外では、だれも原発など望まないことは、たとえば浜岡原発の停止に際して、周辺自治体の反応がくっきり分かれたことからも見てとれる。原発依存症の自治体の一つ、北海道の泊村では、原発推進の村長が無投票で再選された。それを取材した東京新聞の記事には、『原子力マネーは麻薬と同じなんですよ』『原発が止まるだけでは、村は立ちゆかない』といった地元の人の言葉が並ぶ。

原発銀座の前敦賀市長は、原発たかり根性の病的な盛り上がりぶりを、楽しげに生き生きと語っている(内橋克人『日本の原発、どこでまちがえたのか』228-234ページ。この驚嘆の講演録は一読に値する。抜粋はここ)。

そしてストレステストに『妥当』の判断をした政府が、再稼働のお話を持って行くのは、今や禁断症状をおそれていっそうなりふり構わなくなったこうしたリッチ自治体だ。お土産もあるのだろう。ここぞとおねだりもしておこう。原発再稼働を待ちわびる原発極道の現敦賀市長は、早々に『原発再稼働「容認してもいい」』と宣言し、ついでに道路も作ってね、と抜け目がない。

これに対して福井県知事は、『「再稼働の判断材料には不十分」と話している』そうだが、これは、言うまでもなく、最終的なOKをだすまでの政治的駆け引き。佐賀の古川ダマシ知事の例があるから、もう誰もだまされない。だって、この知事は昨年9月には『ストレステスト「再稼働の手段」福井県知事、同意前向き』だったのである。

この期におよんで政府に注文を付けるようなポーズは、そこから何らかの政治利得を引き出すため以外にはありえない(どんなものがあるんだか、本人に聞いていくれ!)。ちなみに、あのデタラメ委員長さんが、『六ヶ所村ラプソディー』の中で、この辺の事情を、受け入れさせる側から、敦賀市長に負けない狂気の率直さ(!)で語っています。『最後は結局お金でしょ、・・・(ダメだというなら)じゃ、2倍はらいましょ、5倍払いましょ、10倍払いましょ・・・』

 金でローラクされた中毒症状自治体との、せり上げ交渉で勝ち取られる再稼働を、他の『周辺』自治体の住民(つまり国民全部)が受け入れられるわけがない。


電力は足りる、足らせる
 原発を再稼働させなくては電力が不足する、経済が落ち込む、企業が海外移転する、失業者が増える、などなど、原発がなくても生きていけることを私たちがわかってしまうのが本当におそろしい原発マフィアは、去年の3月、東電福一原発が爆発やダダ漏れを繰り返していたころから、大手翼賛メディアに支えられて「原発のないニッポンは終わる」と繰り返してきた。ところが、夏の電力需要のピークも乗り切り、「でも今度は冬が危ないですよ」とおどされた冬も1月の下旬となった。停電もない、別に寒さに震えているわけでもない。菅原文太兄貴のことばではないが、『電気が(原発分の)30%なくたって餓死するわけじゃないだろう』。

電気は足りている。というか、電気が足りるか足りないかは、使い方にかかっている。原発をまずやめることが先決だろう。その上で、電気をどう足らせるか、新たな電力供給方法も含めて考え実行してゆくことがポイント。金子勝氏の言うように、そちらの方で、経済活動を活性化してゆくことも十分可能だろう。原発を再稼働させたいのは、ニッポンのためでも、私たちのためでもない。ごくごく限られた原発マフィアの利権のために過ぎない。

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