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「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

アリクイさんチームの底力

2024年01月14日 | ガールズ&パンツァー

 最終章第4話の対継続高校戦にてフラッグ車を務め、最後まで生き延びて相手のフラッグ車を倒した殊勲のアリクイさんチーム、三式中戦車チヌです。

 この試合で猫田舞たちは初のフラッグ車任務に意気軒昂となっていたようですが、私自身はなぜこのチームにフラッグ車が割り当てられたのだろうかと不思議に思い、去年の1月に「無限軌道杯の大洗女子学園チームのフラッグ車」と題する記事を綴りました。

 ですが、最終章第4話が公開されて後も、ストーリー中にアリクイさんチームがフラッグ車に選ばれた事情や背景が一切描かれませんでしたから、疑問は疑問のままに留まっています。結果だけをみれば、このフラッグ車担当は正解であったことになりますが、試合前からそうなることを予期して選んだのか、と問われれば、個人的にはどうにも返答のしようがありません。

 

 ですが、このアリクイさんチームもテレビシリーズの初参戦でのあえない最後の姿から見ていると、劇場版、最終章と試合を重ねる度に確実に成長してきています。というより、相当の成長を遂げているな、と感心させられます。

 上図の、百瀬多希の闘志あふれる表情を見て下さい。普段からは想像出来ない相貌で機銃を射ちまくる日吉葵の力強い視線を見て下さい。敵陣の方向を見据えて身構える猫田舞以下、初陣の頃の頼りなさそうなネットゲーム仲間のトリオの面影は全くありません。おお、なんと頼もしいではないか、と感動してしまいました。

 

 その感動の直後に、もしかしたらアリクイさんチームがフラッグ車を担っていることによって何か劇的な変化があるのかもしれない、という淡い期待を覚えました。

 継続高校との準決勝戦はフラッグ戦ですから、とにかく撃たれないように行動して最後まで生き抜く、というのが主任務となります。他チームに比べればまだ試合経験数が半分以下ですから、練度も交戦経験もそれだけ少ないですが、逃げ回るだけならば何とかやれるかもしれない、と考えました。

 もともとはネットゲームの同志が組んだチームなので、ゲーマー独特の研ぎ澄まされた感覚とか、そういうものが優れていて、それが今度の試合でのフラッグ車任務に何らかの形で効果を発揮するのだろうか、とも想像しました。しかし、どのような形で表れるのかは、さっぱりイメージがわきませんでした。

 

 また、劇場版では筋トレに励む3人の姿が描かれています。結果的には、猫田舞も日吉葵も、6.6キロもある75ミリ38口径の一式徹甲弾を片手でホイホイと扱えるまでになりました。二人が砲弾をホイホイとリレーする場面もあり、その素早い装填の有様も、おそらくはガルパンの全登場高校の全チームを通して最速なのではないかと思われるまでに成長しています。

 なので、このスピーディーな装填による発射速度の速さが決め手になるのでは、と予想したりもしました。わざわざ筋トレのシーンが劇場版に出て、その鍛錬の成果が最終章で描かれているのには、何らかの意味があるのだろう、と思ったからです。

 ところが、実際の成果は、筋力を活かしての素早い装填と射撃ではなく、筋力による素早い雪玉のカムフラージュの構築、というものでした。これで相手フラッグ車の隊長ミカに油断させ、空の雪だるまを砲撃させたところを、横の雪の下から撃破したわけです。この予期もしなかった結末に驚き、また感動してしまいました。

 相手チームが意図的に起こした雪崩のなか、マークⅣの船のような巨体を舟艇のように操って、稜線上にアリクイさんチームを無事に「上陸」させたサメさんチームのアシストも見事でしたが、序盤戦の舞台である集落に戻ってきて、残っている雪だるまの列をみて咄嗟にトラップを思い付いて仕掛けたアリクイさんチームもよくやったと思います。

 雪だるまの横の木に三式中戦車チヌをドカーンとぶつけて停め、衝撃で降りかかってくる雪が車体を覆ったところで、砲手以外の2人が車外に出て、雪から突き出しているアンテナや機銃架などの部品をもぎ取り、隣の雪だるまに差し込んで偽装したわけです。相手か追いついてくるまでに一分もあるかないか、ですから、それだけの偽装で精一杯だったでしょう。
 ただ、もぎ取ると言っても、戦車の金属製の部品ですから簡単に取れるわけはないのですが、そこは筋力で解決、というのではあまりにも安直過ぎます。

 試合を振り返ると、三式中戦車チヌは二度ほど危ない目にあっています。ヨウコの狙撃が外れて車体前部かフェンダー前端かに跳弾となっていますし、その後に横転しまくって逆さになってしまって身動きがとれなくなっています。その際にアンテナや機銃架などの外に突き出た部品は相当のダメージを受けた筈で、ひん曲がるか、折れそうになっていた可能性が高いです。

 ここで、冒頭の画像をもう一度御覧下さい。三式中戦車チヌの砲塔上の機銃架が折れて曲がってしまっているのが確認出来ます。横転の際にダメージを受けて根元が折れやすくなっていた可能性が高いです。
 そういうのをもぎ取るのであれば、筋トレを続けた女子高生の腕でもなんとか対応出来た、ということでしょうか。

 いずれにせよ、ガルパンでも相当な手練れの隊長と思われる継続高校隊長のミカをひっかけたわけです。これは筋力のみではなく、知力や迅速な行動力も相まっての結果でした。それを支えたのが、園みどり子の「なんとしてでも生き延びなさい」という叱咤、そして最後の1輌になっても諦めない強い精神力、だったでしょう。

 それらを合わせての、アリクイさんチームの底力が、貴重な勝利を呼び寄せたのだ、と思います。

 


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