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ゆるキャンから始めたNゲージ その18  大井川鐡道井川線の列車を作る 上

2023年09月13日 | ゆるキャン△

 Nゲージサイズの1/150スケールにて大井川鐡道の千頭駅を作ったので、7月から少しずつ購入している大井川本線の車輌を置いて楽しむことも可能になった。

 が、井川線の車輌は未だにカトーやトミックスやトミーテックなどからは商品化されておらず、以前に「ていくわん」から発売されていたキットも絶版となっている。ワールド工芸が初代のディーゼル機関車DB1形の組み立てキットを販売しているのが、現時点では唯一の選択肢であるらしい。
 また、「すずめ模型」から新製品が出るらしいが、公式サイトでみると「試作品」に含まれて「機関車のDD20形含めたラインナップにできるよう進めていきます」との案内がある。

 それとは別に、アルモデル系列のアルナインより「とても簡単な」シリーズにて井川線ふうの車輌の組み立てキットが4種類出ている。「井川タイプ」や「井川風」とあるように、完全な再現モデルではないが、2023年7月現在においては店頭および通販にて購入可能な唯一の製品であった。

 そのアルナインのキットを、7月31日の大阪出張の帰りに上新電機の日本橋店の鉄道模型フロアにて見つけた。ハコガタDL(井川タイプ)および井川風客車のA(クハ)、B(スハフ風)の2種類であった。このうちB(スハフ風)は2輌入りなので、全部組み立てれば4輌編成が出来上がる。ちょうどいいな、と思って、必要な付属パーツ類と合わせて上図のようにまとめて購入した。

 

 製作は、千頭駅を完成させた翌日、8月7日から始めた。嫁さんも興味津々で隣に座ってスマホを構え、時折手伝ってくれた。

 まずは、上図の「井川風客車B」のキットからスタートした。「井川風」とあるように、厳密にはこの姿形の車輌は実在しない。かつて井川線で運用されていたスハフ500形と、いま運用されているスロフ300形を合わせたようなデザインであり、厳密にはスロフ300形のボディにスハフ500形風の二段窓を付けた仕様となっている。

 このキットは2輌入りなので、嫁さんと1輌ずつ担当すれば一緒に楽しめると考えて、一輌のキットを渡した。しかし、嫁さんは最初は「えっ、私も作るんですか?えええ・・・」と尻込みした。色々な模型を何でもかんでも作ってきた、ガチのモケジョさんらしからぬ消極的態度だった。

 

 嫁さんが尻込みしたのには、理由があった。これは金属製の組み立てキットで、上図の説明書によれば、接着剤は不要だが、場合によってはハンダ付けが必要であるらしい。金属製のキットに初めて接し、ハンダごても触ったことがない嫁さんが不安にかられるのは当然の事であった。

 私自身も同様で、キットを前にして、筆舌に尽くし難い不安とかすかな恐怖心に包まれたからである。

 

 これがキットの中身である。御覧の通り、完全な金属板の、例えると戦車プラモデルのエッチングパーツの大型版であった。もともとエッチングパーツが苦手な身には、この黄金色の輝きは美しいどころか、畏怖と恐怖の対象でしかなかった。大丈夫か、これ作れるんだろうか、と何度も思った。

 

 まとめて買った、製作に必要な付属パーツのひとつ、アーチバー台車のキットである。車輌のキットに台車は含まれないため、この台車2個1輌分のキットが、今回の製作では3個必要であった。

 

 そしてこれも、御覧の通りの金属製キットであった。組み立て用のネジやナットまで付いているので、接着剤が不要であるというのはよく分かった。場合によってはハンダ付けが必要となるそうなので、とりあえずハンダごても準備したが、私自身は昔からハンダ付けが下手なので、出来れば使わずに済ませたい気がした。

 

 台車の説明書もこのとおり細かく書かれていた。嫁さんにも1セットを渡したので、再び「えええ・・・」とボヤいていたが、そこは生粋のモケジョさんである。意を決して私より先に組み立て始めた。

 

 それで私も組み立て始めたのだが、御覧のように指示にしたがってパーツを切り出して折り曲げて、合わせてネジ止めで固定し、車輪をはめ込むだけであった。思ったよりも簡単に仕上がったのには驚いた。

 

「わー、これすごーく簡単じゃないですか、なんだー、びっくりしましたよおー」と嬉しそうに私の肩をたたいては、出来上がった台車を何度も指差してアピールし、手にとって車輪を指でコロコロ転がしては、御機嫌な嫁さんであった。

 

 そうなると、スイッチが入って、俄然やる気になりだした嫁さんであった。私のほぼ倍のスピードで作業を進め出した。御覧のように一枚のエッチング板から、色々なパーツを切り出して、上図のように部品ごとに並べていった。

 

 そして、あっという間に組み立ててしまった。まだパーツの切り出しの途中であった私は、茫然として見守るしかなかった。流石にガチのモケジョさんだなあ、と改めて感心してしまった。

 

 組み立ててみると、これも簡単で、あっさりと組み上がってゆくのであった。「とても簡単な」シリーズの商品名は伊達じゃないんだ、と感心してしまった。折り曲げて、突起をダボ穴に差し込むことで各パーツを接合してゆくので、接着剤が不要であるのも頷けた。ハンダ付けは、より接着固定したい場合に使うようで、私たちの場合は使わなくても充分であった。

 

 台車には、上図のようにカプラーの取り付け部分を組み付けるのだが、これもネジ止め方式であった。指示にしたがって折り曲げて、下からネジを通して留めると、上図右の台車のような状態に仕上がった。

 

 車体には屋根を付け、これを両端のベンチレーターのパーツの取り付けによって固定した。屋根そのものは、指示にしたがえば、円筒形の何かの上でゆっくりと曲げて丸みを付けて、となる。嫁さんが塗料の缶スプレーの上で曲げていたので、真似してやってみたら、内側にスリットが沢山入れてあるためか、難なく曲げて丸く整える事が出来た。

 

 内部を見ると、御覧のようにベンチレーターのツメを内側で曲げて留めることで、屋根も接着固定されることが分かる。最低限の工作でこのように車輌のボディが再現出来る。なかなかよく考えられたキットだな、と感心し、以後はアルナインのキットに対する見方が確実に変わった。

 

 このキットは、上図のように車体と台車を仕上げて別々に保管することで、一段落した。そのまま台車を付けても良いのだが、別パーツとして車内ボックスシートがあり、今回の車体のキットでは省略されている底板を自作して車内ボックスシートを貼ることで、車内のインテリアも再現出来るため、後でその工作を行うことにした。

 

 こちらは嫁さんが担当して仕上げてくれたもう一輌のキットである。奥にある私の担当分よりも仕上がりが綺麗なのは、やっぱり女性特有の丁寧さと慎重さできちんと作るからであろう。

 嫁さんは、私より26歳下の31歳だが、模型歴は24年にもなるので、31歳当時の私の模型歴が20年に満たなかったのよりも長い。流石である。かなわないなあ、と改めて思ったことであった。  (続く)

 

コメント (2)
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