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ゆるキャンから始めたNゲージ その15  大井川鐡道の千頭駅を作る 上

2023年09月03日 | ゆるキャン△

 きかんしゃトーマス列車プラモデルの製作が終わったので、次は駅を作ることにした。Nゲージで大井川鐡道をイメージして楽しむのならば、大井川鐡道の起点と終点の駅は最低限必要となるから、金谷駅、上図の千頭駅の二ヶ所が製作対象として挙がってくる。いずれもゆるキャン原作コミックに登場しているから、アニメ3期にも必ず出てくる。だから、最初はどちらを作ろうかと迷った。

 それで、去る7月26日に大井川鐡道へ取材見学に行き、金谷駅と千頭駅もあちこち見学し、撮影もして多数の画像を持ち帰った。その結果、金谷駅が段差上に位置して基礎の一部が懸け造りになっている特殊な構造であることを知り、これはちょっと難しいかな、と考え、ならば千頭駅のほうをまず作ってみるか、という結論に至った。

 ただ、千頭駅も上図のようにログハウス調の独特のデザインなので、模型できっちり再現するのは難しい気がした。しかし、それでも千頭駅は作ってみたい気が大いにあった。大井川鐡道では一番規模が大きな駅で、駅舎も立派で最大級の大きさを持ち、大井川本線と井川線のホームを有して車両区を伴い、SL運行用の転車台もあるという魅力的な駅である。

 しかもゆるキャンでは、各務原なでしこが駅内で時刻表を確かめ、ダムカレーの看板を見つけ、志摩リンと土岐綾乃が駅前を待ち合わせの場所に使用するという、聖地中の聖地であるから、ゆるキャンファンとしてはむしろ作らない訳にはゆかなかったのであった。

 川本氏に電話したら、案の定、ガッと喰らいついてきた。
「千頭駅を作るんか!!マジで?すげえなあ、ホッさんはいつも模型作ってるんやから、やっぱしNゲージの駅舎かて作れるんやねえ・・・。なんか感動したなあ、どうやって作るん?材料は?」
「とりあえず、ウチにある廃材とかを活用する積り」
「廃材?」
「うん、以前にガルパンの戦車工場ってのを色んな素材で作った事があってな、その際のプラカット材やスチレンボードの余りやらのプラ棒とか大量に残ってるんで、そういうのを使おうかと・・」
「ふーん、つまり材料費はゼロ、ってわけか。いつから作るんかね?」
「出来れば明日からでも・・・」
「待て、明後日にしてくれんか?その作るのを、俺もじかに見て勉強したいねんで」
「分かった」

 

 というわけで、川本氏が指定した8月2日午前9時より、製作を開始した。川本氏は差し入れの食材と自分用の大量のおやつを持参し、テーブルの向こう側に陣取り、興味津々で私の製作を見守る姿勢になった。

 最初は上図のように、画用紙に千頭駅駅舎の平面図をNゲージサイズの1/150スケールでトレースした。以前にNゲージのレールを繋いで千頭駅内のレイアウトを再現し、そのレールの配置と各所の寸法などを確認したが、それに合わせて駅舎の一部、3番線ホームの一部を縮小する必要があることを知り、それに沿っての仮平面図を作成してあった。その仮平面図を写し取る形で、上図のような状態に仕上げた。

 

 その平面図を、5ミリ厚のスチレンボードを2枚重ねた上に貼り付け、上図のようにカットして、そのまま模型の基礎とした。図面は1/150スケールで描いてあるので、それに沿って壁や柱をセットしてゆくことにした。

 

 続いて駅舎周りの地面部分を、上図のように段ボール材でカットして貼り付け、上に画用紙で色々な平面図を追加して貼り付けた。左の、向こうまで伸びる細長い白い紙が、1番線の線路部分にあたり、その左の段ボール部分に2番線と3番線の線路がおさまる予定であった。

 

 駅舎の壁は、上図のダイソーで売っている100円のスチレンボードの余り材をカットして作った。以前にガルパン戦車工場スタジオラマを製作した時に大量に仕入れた材料の一部であった。

 

 基礎にした平面図にしたがってカットして、上図のように貼り付けていって壁体を構成していった。千頭駅は大きなガラス窓の範囲が大きいため、建物全体に占める壁体部分の割合が半分程度となる。そのままだと、模型的には脆弱さが付きまとうため、見えない範囲に補強材などをあちこちに仕込んだ。

 

 上図は、壁体部分のほぼ八割が仕上がった段階である。一階部分の壁体は全てを作り、二階部分のは一部にとどめた。その後、一階部分の壁体の上に1ミリプラ角棒で梁を通して壁体同士を固定し、同時に天井板の基礎とした。

 

 反対側、つまりホーム側からのアングルで見た様子である。千頭駅は、駅舎自体は大きくて内部空間も広いが、事務室スペースは全体の四分の一も無い。そのことが模型で作ってみて改めて理解出来た。

 

 続いて、駅舎の北面の階段およびスロープを、スチレンボードの端材で上図のように作った。スロープの外側には、志摩リンと土岐綾乃が合流後に休んでいたベンチがあるので、そのベンチもいずれは再現したいな、と考えた。

 

 ここまで作って午前の3時間を使い切ったので、昼食休憩にした。川本氏が持参した差し入れの食材で、嫁さんがハンバーグパスタとサラダを作ってくれたので、三人で模型を見ながら楽しく語り合って食べた。

 と言うより、川本氏が先週に行って乗ってきた大井川鐡道の「客車普通列車」の感想を熱っぽく語りまくり、作りかけの上図の模型を指して、千頭駅とはどのような駅であるかを無駄なほどに細かく説明していたのであった。私も嫁さんも、聞き役に徹していた、というのが実態であった。

 

 午後1時から制作を再開、スチレンボードで上図のように天井板を張った。南側の二階部分は吹き抜け構造になっているため、そこだけは天井板を張らなかった。

 

 天井板のうえに段ボール材で屋根をこしらえてセットした。川本氏が「その段ボール、薄いんやな、宅急便のネコポス用の箱とちゃうんかね?」と聞いてきたので、そうだ、と答えた。まさしくヤマト宅急便のネコポス用の箱を切り開いて屋根板をカットしたものである。

 この段ボール材は薄いわりに頑丈で、そのうえ軽いため、模型用の材料としてはかなり使える。以前から捨てずに模型製作時の工作用マットの代わりや、塗装作業時の敷き板などにして使用していたが、今回の製作でも大いに役にたった。

 

 続いて、駅舎の西隣のSL資料館の建物も作り始めた。千頭駅の景色の一部になっている建物なので、これも作って再現しておいたほうが、Nゲージの千頭駅の景色もそれらしくなるだろう。
 御覧のように、窓の多い北側と南側の壁面は、切り抜き加工がしやすいスチレンボードを使い、あとは強度を持たせるために段ボール材を用いた。

 

 SL資料館の建物が七割ぐらい仕上がった。残るは屋根部分だが、これまた独特のデザインなので、後でゆっくりと作ることにした。

 

 駅舎の製作に戻り、床面や基礎の壁廻りなどをポスカで塗った。千頭駅の床面は茶色系のタイルが敷かれているが、今回の模型では厳密に考えずに大まかに色分けしておいた。

 

 北側の塗装状況である。階段も茶色系のタイル張りなので、それに合わせた。

 

 隣にSL資料館の建物を並べて、高さと位置関係をチェックした。今回の模型は、思うところあって、建物の高さだけやや高めに設定して仕上げる計画だったので、駅舎もSL資料館も実際の建物の高さの約1.2倍の寸法で製作していった。

 

 駅舎内の待合室空間の床面には、嫁さんの提案でセリアの100円のタイルシートを張った。実際とは異なるので川本氏はかっぱえびせんを食べつつも何か言いたそうにしていたが、嫁さんが「何から何まで全部同じに作っちゃうと、なんか物足りなくなりません?」と話しかけたので、物言う気も無くなったのか、無言のまま模型を見つめていた。

 私のほうは、むしろ上図のように建物の内部空間の範囲を明確に拵えるほうが模型的には見栄えがする、という考えがあるので、実際の千頭駅と多少異なっていても、あまり気にしないほうである。  (続く)

 

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