日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

かいま見えてきた収縮するこの社会のすがた

2020年05月12日 07時17分19秒 | コロナウィルス
 「JR東海とJR西日本、JR九州は、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の期間延長と、現在の利用状況を踏まえ、11日(月)以降の東海道・山陽・九州新幹線の運転計画を見直すと発表しました。東海道新幹線は、「のぞみ」の本数を平日と土曜は約4割、日曜・休日は約3割減らし、いずれの日も1日あたり101本とします。1時間あたり3本程度です。「ひかり」「こだま」は引き続きすべての定期列車が運転されます。(2020/05/07乗り物ニュース)
 もとより異常事態である。新型コロナウィルスという世界大の異変勃発の異常事態である。しかし、ここに時代を先取りしている「予兆」も暗示されているのではないだろうか? 記事文中「『のぞみ』の本数を平日と土曜は約4割、日曜・休日は約3割減らし」とビジネス需要の多いはずの「のぞみ」に対して平日側を多く削減しているのが注目点である。
 そもそも東海道新幹線の性格はビジネス目的利用を核として構想され経営されてきたはずである。事実、新幹線の運行実績をみれば景気の上下と連動し、好景気で乗車「人キロ」が伸び、不況で縮小する。しかるに、ここではウィークデー側の月~土側を多く減便している。つまり、新型コロナウィルス発生による出張等のビジネスユースの目減りが大きく響いていて、こういう判断になっていることが推察される。
これは、このパンデミック騒ぎで在宅勤務が増えたために、殊のほかビジネスユースによる新幹線利用が削減されているのであろう。それが特に「のぞみ」利用に大きく影響していることを物語っているのでもあろう。
 ということは、在宅勤務の経験の積み重ねを端緒にして、ビジネスマンの出張業務が相当程度フェースツーフェースの対面型でなくてもネットでのやり取りに変容していく可能性を暗示しているのではないか? だとすれば、対面出張の効率向上を謳い文句にして建設中のJR東海リニアエクスプレスの前途に深刻な赤信号が点滅され始めたことを意味しているのではないだろうか?
 JR東海は、リニア中央新幹線の東京・大阪間全線貫通で、ビジネス交流が盛んになることによって首都圏と中京・関西経済圏を結ぶ7000万人のビジネス空間ができ上るとPRに余念がない。江戸から大坂まで陸路で2週間を要した江戸時代の時間距離がたった1時間で結ばれるのは大事件に違いない。しかし、逆にそうまでして行き来する重要性は、けた違いの即時性を要求することとなってしまうのではないか? その答えがネットワークであり、その究極が集中から分散であり、在宅勤務や分散勤務へと変質していくことだろう。今起こっている三蜜禁止のウィルス騒ぎは、一気にこの変革を強制していくトリガーとなるだろう。世界に遅れたが、ようやく日本でも5Gネットワークが動き始める。
 COVID-19パンデミックの終わった世界は、時速500キロの超高速技術を嗤って無視する時代へとつながっていくのではないか?と、筆者は考えている。そんなことを下記のYouTubeで話しているので視聴されたい。
 「リニアホント通信」: https://www.youtube.com/watch?v=THMGaZ4yFF0&t=75s