ガエル記

本・映画備忘録と「思うこと」の記録

生理の話

2018-08-28 07:21:20 | 女性
閉経を迎えました女性であります。というか終わってから数年経っているはずです。その時期をもうすっかりいつだったか覚えていない、というくらい適当なんですが、つまりそのことに特別な感慨もなくただただよかったなあ、と、復活しなくていいよ、という思いだけでしたね。
よく「女でなくなるから寂しい」とか「更年期で不調」という話を聞きますが自分はほぼそういうことがなかったので、ネットでちらりと見ると案外そういう「特に何もない」人も多くおられるようですね。不調を感じる人は60~70%と書かれているのでその割合のどちらになるか、不調でも軽いか重いかもありますでしょう。
とにかく生理がないのは快適です。
私は比較的軽いほうだったと思うのですが、なにしろ酷い方は頭痛と腹痛ほかもろもろで精神の不安定・肌荒れそしてそれを特に男性には理解してもらえない苦しみと散々な生活を40年近く過ごさなければならないわけですから。
私は時々ぐっとくる腹痛が一瞬やってくるぐらいで(なんだったんだろう、あの痛みは)特別辛いことはなかったのですが、ただもう面倒でした。一か月に一回一週間ほど必ず下着を気にしていなければいけない状態ってなんの罰則ですか、って感じですよね。
私はそういうのがずぼらでよく汚してしまってたので自己嫌悪と共に深いため息をついてました。
でも今はそういう苦しみから解き放たれ(その点でだけは)颯爽と生きていけます。特に蒸し暑い夏に生理が来ると何倍にも増した不快感とはもう決別なのです。
 
と、徒然なるままに書いてきましたが、何を言いたいのかというと「生理の話」をすること自体が目的でした。

というのは最近ネットで女性が「生理でちょっと不調なの」と言ったら男性から「言い方が露骨すぎる。もうちょっと遠回しに言って欲しい」と言われたと言うので困ったと書かれていました。「では何といえばいいのか」とネット上でやりとりになり「月のもの」「セーラームーン」「お客様」などなどの答えが挙げられていました。
はあああ?この時代でまだこういうこと言ってるのかと半世紀越え女性としては驚いた、というかがっくりしたわけです。自分的には「生理(セイリ)」という響きは軽くて不快に思えません。正式には「月経(ゲッケイ)」で私感としてはこちらのほうがドロドロ感を覚えますが、どちらにしても別にそれでいいでしょう。
「生理」という言葉を露骨でやめて欲しいという感覚はどこからくるのでしょうか?女性であればリアルにその映像が浮かぶのかもしれませんが、男性であればそれもないと思うのですが。

もしかしたらそれを「排泄物」として考えてしまい、一般的排泄物を思い浮かべてしまったとか、なのでしょうか。

大昔の話(30年以上前)になってしまいますが、オールナイトニッポンのビートたけしの放送を聞いていた時、ある女性リスナーが生理に関するジョークをはがきで送ってきて当時のたけしさんが「女の奴はすぐ生理で笑わせようとするから嫌だ」
と聞くからに不快感を持って話していて10代だった(と思う)私は「そういうのは女としてダメなんだな」と思ったわけです。そしてそのことがずっと忘れられなくて今に至っています。

その時は「そういう話はいけないんだ」と思ってしまった私でしたが、よく考えたら男性はよく自分自身の性的なこと男性の生理的なことをジョークにして聞いた男性も笑ってますよね。勿論その男性ジョークを女性にしたら反感を買うことが多いのだろうけど、反感を口にすると「女性はジョークがわからない」となります。
かつて、たけしさんに女性の生理ジョークを言った女性は男性であるたけしさんに話したこと自体が失礼だったというべきなのか、当時最先端に面白く頭がいいとされていたビートたけしさんなら解ってくれると期待してあえて話した、と解釈すべきなのか、その頃ネットがあればそういう話題をしたかもしれません。ただ、そのことは私の頭の中にだけしまいこまれ時折思い出していました。

生理の意味を調べると

1 生物体が生きているために起こるさまざまなからだの現象や、生きていくためのからだの機能。呼吸・消化・排泄 (はいせつ) ・血液循環・体温調節・代謝などの働き。または、その仕組み。
2 月経。
3 くらし。世すぎ。生活。
「専ら嬉遊を好み、―を務めず礼譲甚だ薄く」〈航米日録・一〉

とあります。

問題は月経を1の中のどれに当てはめているのか、ということでしょうか。
「生理現象」という使い方をするときもあるわけなんですけどね。

話がますますとめどなくなってきました。

もう一つの原因は「生理=恥ずかしいこと」と女性が思いすぎている点にもあるのかもしれません。
昨日テレビで映画「IT」を見ていました。80年代後半が舞台の物語ですが、女の子が生理用品を買うのが恥ずかしくて後ろに隠してしまう、という場面がありました。現代日本でも生理用品を見せて歩くのはためらわれているでしょうね。購入時、店の方が見えないよう黒い袋に入れられたりします。こちらもほっとしてたりします。

生理に関することは古今東西良いほうで恥ずかしいこと、酷いほうでは穢れなどとまで表現されてしまいます。それゆえにますます生理に関する話題と知識は遠ざけられてしまうのです。

大声で言わなくてもいいけど、子供を産むために当然必要な現象なのだという理解と過分な羞恥や嫌悪はなくなって欲しいことなのです。
それともう一つの願いはこの労苦がもう少し改善されることですね。私はもう終わったのでw良いのですが、大変つらい思いをしている若い女性たちの生理という重い枷を少し軽くできたなら、と思ってしまいます。

大切でありながら苦しみでもある体の仕組みをもう少し良いほうにコントロールできるなら、そういう未来を望みます。



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