眼力Blog

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「外国人労働者・移民」受け入れなければ、日本は「もたない」

2014年06月17日 | 政治


こんなロジックが日本の政界・経済界・経済学者からも上がっておりますが。

さて本当に外国人労働者や移民を受け入れる必要性は有るんでしょうか。

私などは日本の人口1億2千万人も多すぎと思っているんですが、これ以上人口を増やす、または維持する必要はないとの思いが強く、同時に外国人労働者や移民が増えることで、日本社会の環境が悪い方向に激変することの方が、ずっと心配なことであります。

そこで、今日は藤井聡京都大学大学院教授に、この問題に対するご高説を承ろうと思います。

私、三橋貴明氏の【三橋経済新聞】というメルマガを購読しております。

本日は、その藤井聡京都大学大学院教授の執筆で投稿されておられます (タイミングよろしいですねw

「外国人労働者問題」、広義の「移民問題」が、世間で大きく取り上げらている問題についてです。

この問題に対する各界の主だった意見や議論からは、「外国人労働者・移民」は避けられない雰囲気です。

そう結論付ける前に、もっと真剣に本当に「外国人労働者・移民」が必要なのか、短絡に結論あり気でなく、もっと国内労働力のあり方を考え直してはどうかと提言?なさっておられます。

藤井聡教授のわかりやすい解説ですので、以下に全文掲載いたします。

 

【藤井聡】ウソはいけませんよね

From 藤井聡@京都大学大学院教授

今、世間では、「外国人労働者問題」あるいはより広く言うと、広義の「移民問題」が大きく取り沙汰されています。

当方も、その関連で、公開での討論に参加する機会への依頼がしばしば参ります。

この問題に対して、当方は次の様に考えています。

(A)日本国民が必要とするもの(内需)は、日本国民で賄う(供給する)のが基本。
(B)それが「どうしても無理」ならば、外国の力(供給力)を「お借り」する。

おそらく、この基本前提は、(形式的、表面的な次元も含めれば)外国人労働者問題を語る方々の大半が共有しているものと思います。

例えば、政府は、「建設業」についての外国人の技能研修員制度の期間を拡大することを決定していますが、その基本的なロジックは、上記の(A)(B)を踏襲しています。

つまり、「必要な建設需要」を事前想定し、それを日本人の労働者だけで賄うことは「どうしても無理」だから、外国人の研修員を増やそう、というロジックで決定した事であると説明しています。

本稿では、この政府のロジックの正当性を吟味することは、回避いたしますが、例えば以下の記事でも、このロジックは共有されています。

>橋下市長「外国人どんどん受け入れる」 政府方針を歓迎

橋下氏によれば、外国人を受け入れなければ、「大阪はもたない」そうです。

一方、経団連の提言では、「2006年から総人口が減少に転じる見込みになっているが、私たちは、その“埋め合わせ”のために、外国人の受け入れを進めていこうとは考えていない。」と明言しています。

>外国人受け入れ問題に関する提言 (社)日本経済団体連合会

経団連は、橋下氏の主張とは全く違うのでは!? ....とも思える記述ですが、よく読んでみますと、提言書のその数行後には、次の様な記述が掲載されています。

「女性や高齢者の力を最大限に活用したとしても、日本人では供給が不足する分野は、今後さらに増えていくことが予想される。その対策としては、まずは労働生産性の向上や就労環境・労働条件の改善を図ることが求められる。しかし、..(中略)...第一次産業分野などにおいては、日本人だけでは労働力不足が深刻化するであろうという見方もある。現場で働く外国人の受け入れを巡る問題をいつまでも先送りにすることはできない。」

少々もってまわった言い方となっていますが、結局、橋下氏と同様、このままでは日本は

  「もたない」

可能性がある、と主張しておられるわけです。そして、最終的に、だからこれからは外国人労働者で「埋め合わせる」議論をすべきだ!と主張しておられるわけですね(笑)。

いずれにしても、彼等の意見がホンネなのか、ウソをタップリと含んだ単なるタテマエなのかは別として、その公的言説は、(A)(B)の考え方、つまり「まずは日本人の労働者を考える、それで『どうしても無理』なら外国人労働者を考える」というロジックを共有している、と言う点はご理解いただけたのではないかと思います。

ということですと、ここまで話が及べば、真っ当な人間なら、

 「ロジックは分かったから、
  ホントに『どうしても無理』なのかどうか、
  つまり外国人の力を借りなければ、日本はもう『持たない』のかどうかを、
  じっくりと、『真剣』に吟味しようではないか!」

となるはずです。

では、橋下氏や経団連の報告書に、そうした『真剣さ』は見られるのでしょうか?

この点についてもまた、筆者は言明することを避けますが(笑)、『真剣』に吟味するならば、必ず考慮するであろう諸点を指摘しておきたいと思います。

(1)失業率はかつてよりは下がったとは言え、デフレ以前の状況よりは1%前後も高い水準にある。ここに、国産の労働力が潜在している。

(2)非正規雇用が今や、雇用の三分の一を占めている。彼等を「正規化」していけば、自ずと、国産労働力が増強される。この非正規雇用者の中に、国産の労働力が潜在している。

(3)出生率の低下には様々な要因があるが、景気もまた、重大な要因である。したがって、デフレ(不況)脱却が本当に叶えば、出生率は一定程度回復する。ここにもまた、(長期的な)国産の労働力が潜在している。

(4)国産の需要と、労働供給力との間にミスマッチが存在する。つまり、人手不足が深刻な分野とそうでない分野がある。このミスマッチを解消するためには、労働力不足の分野の賃金や労働環境を相対的に改善していく事が必要である。

(5)労働の需給バランスが不調で、労働力不足が生じている分野の「内需」が、本当に、欠くべからざるものであるかどうかを吟味する余地は、それぞれの分野に潜在している可能性がある。つまり、「縮減」する余地があるか否かを、真剣に考えるべき。

ちょっとややこしくなりましたが、要するに、

「今景気が悪いから、働きたくても、正社員でバリバリ働けない日本人も多い。だから、景気がよくして、正規雇用を増やしていけば、問題は『改善』するだろう(1&2)

しかも、景気がよくなれば、出生率も上がって、長期的な人手不足が『緩和』されることにもなろう(3)。

さらには、人手不足の分野があり、その不足がホントに問題なら、そこの労働環境を改善して、日本人を集めるように『工夫』すればいい。そうすれば、さらに問題は『改善』するだろう(4)。

そこまでやってもどうしても、人手不足問題が解消しないなら、後は、ホントにその需要が必要なものかどうか、見直したらどうだろう?(5)』

以上、いかがでしょうか?

外国人労働者の受け入れを主張している方々は、この(1)から(5)の「改善策」「緩和策」を真剣、かつ総合的に吟味し、その上で、断腸の思いで、万やむを得ないという趣旨で、その言説を吐いておられるのでしょうか?

もし「そうでない」、とするなら、彼等は、ホントは国内で労働力が調達できるかどうかなんてマトモに考えちゃいないのに、口先だけで考えたフリをしている、という事になりますから、結局これは、

  「公衆の面前でウソをついている」

ということになりますよね。

もちろん、その判断は読者に委ねたいと思いますが、参考までに、ある発言をご紹介したいと思います。

この発言は、外国人労働者の受け入れを推進している方が、当方との非公開の議論の中で吐いたものです(筆者にとっては大変強烈な発言でしたので、ほぼ字義通り、その発言を記憶しています)。

「要するに僕たちがオムツつけなきゃならなくなった時に、誰に代えてもらうかってことですよ!代えてもらわなくたって良いって言うんだったら、外国人は要らないですよ。でも代えて欲しいんだったら、要るんですよ!!」

この方の、(多くの受け入れ推進論者のホンネを赤裸々に表現したものだとも受け取れる)このプライベートな発言に、外国の方のお力を借りる際に求められるべき「礼儀」や「慎み」や「真剣さ」は宿っているのでしょうか?

そして、筆者が指摘した(1)~(5)の論点を十二分以上に吟味された上でなされた発言なのでしょうか?

いずれにしてももちろん、世間には色んな意見があるのは承知しておりますが、ウソはいけませんよね、ウソは。しかも公衆の面前で。

さて、皆様は、どうお感じになるでしょうか?

なかなか世知辛い世の中ですが、取り急ぎ、今週はここまで。

ではまた、来週!

以上です。 受け入れ推進派のウソは許しがたいです!