有機化学にっき

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有機合成化学協会誌 2005, 63, 594

2005-06-11 08:36:39 | 新着論文
デオキシヌクレオシドの新製法開発

DNAの構成単位の実用的、工業的な製法開発に関しての総説。DNAは自動合成やら何やらでよくみかけるので、構成単位のデオキシヌクレオシドの供給に問題があるとは全く思っていませんでした。化学合成と酵素法を巧みに組み合わせ、かつ工業生産にも耐える経路開発、最近の自分の仕事は収率が落ちても、てっとりばやく最終的にモノがとれ、再現できればかまわない仕事が多いです。隣の芝生が青く見えてるのかわかりませんが、逆に、プロセス志向の仕事は壁にあたったときに条件検討の引き出しを増やせる気がして勉強になります。酵素法の合成は一度も使ったことがないので、発想の点でも面白い総説でした。