有機化学にっき

気になった有機化学の論文や記事を紹介。

ウェブ人間論

2007-01-06 23:24:55 | 書籍
「ウェブ人間論」 梅田望夫 平野啓一郎 新潮新書

読み終わりました。「ウェブ進化論」に書いてあることと変わりないのですが
対談形式ということで、わかりやすい比喩や体験談として納得しやすかったです。

面白いというか、web2.0で言葉にできなかったことが言葉にされていました。
「ブログを書き始めたとき自分は一体何が好きなんだろう、何についてなら毎日かけるんだろう?(中略)それはおおげさな言い方をすれば、自分で自分を発見したということだったんですよ。(中略)好きなことを一生懸命やって、専門とか自分の好きなことの中に閉じこもっていると、オタク化していく。ネットはそういう傾向を増幅するから(後略)・・・」 
「情報の量がいずれ必ず質に転化する」
「ネットの世界に住んでいるという感覚」

色々と検索してみると
totalsynthetic
molecule of the day

英語ができると世界が広がるなぁと思いました。
 

ファイザーCEOが語る未来との約束

2006-10-09 23:43:39 | 書籍
ファイザーCEOが語る未来との約束
ハンク・マッキンネル 村井章子訳 ダイヤモンド社

アメリカのヘルスケア問題に関しての提言。ヘルスケアではなくシックケアとなっており、様々な制度上の歪みがあることから、歪みをなくすために健全な競争を導入すること、病気の予防・早期診断に関しての意見。

ファイザーのような大企業のトップになる人は(今はCEOではない様子?)はやはり凄いなと思いました。
主張していることと関連して、いくつかの示唆にとんでいることが散見されました。
何かを解決しようとするときは現場に近い人、当事者に聞く。経済成長もヘルスケアも一人一人によくするところから始まる。人は望むものしか入手できない、低い規範を掲げたら低い結果しか手に入らない。ゼロサムではなく、プラスサムの競争を。
といったいくつかの行動と考え方だけではなく、
アメリカのヘルスケアと制度がさっぱりわからない内容にも関わらず(訳が上手いのもあると思いますが)、事例や体験談をあげて説明が非常に上手いです。

また、次世代以降にファイザーという企業の枠だけでなく、健康-望みの人生を送ることを可能にしてくれるもの-を発展させ、希望ある社会の基盤を作るという方向性をもっており、製薬業界以外でも未来に何ができるかを考えさせてくれる良書でした。

So What? Why So?

2006-09-26 22:49:08 | 書籍
研修時期が一段落して、先日研修の新入社員発表・研修のまとめと次年度への改善、反省といったものが先日行われた。

発表は・・・有名研究室出身者はやはりストーリー作りとデータの見せ方が上手。大学の教育に関して考えたり。

改善、反省に関しては、JK法を人事が簡単に説明して、班に分かれて行ったのだが・・・ひどいものだった。時間の都合上グルーピングを行ったシートを渡され、それにそっていくという形をとったためか、JK法の進め方を理解していないので、皆が受験問題の穴埋め方式でやっていた(汗
 グルーピングにモレがあり、あるグルーピングから引き出される結論部が同等に扱われてしまい表面上ダブりとなってしまい・・・。これはやばいと思って簡単に進め方を説明したんだが、穴埋めと認識されているので伝わらなかった様子。結局結論として、思いつきかつ説得力がない形になり、来年度に反映されるものはほとんどないだろうなと思っている。

この反省会の進め方に問題があるのでは?と地方どころか国外追放と飛ばす力をもっている人事に発言するほどの勇気はチキンな俺にはないのだが、プレゼン含め、必要となるロジカルシンキング(クリティカルシンキング、ロジカルライティング)が新入社員がヘタクソだなぁと思っので、そのあたりの良書を紹介。

「ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル 」照屋 華子・岡田恵子
「ロジカル・ライティング」照屋 華子



手法としては、問いを頂点とするピラミッドをつくり、ピラミッドの横方向へ要素がMECE(Mutually Exclusive Collectively Exhaustive、)に、縦方向にはSo What?/Why So?(だから何?/それでどうなの?と問いを重ねていく)。たったこれだけで後半部はひたすら事例解説。

「考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則」バーバラ・ミント
より読みやすくて、キーワードがMECEとSo What?/WhySo?だけなので、プレゼンの構成作成やディスカッションなど応用がしやすいかと

あと最近人に薦められて読み始めた
「First Moves」ポール・ロシター+東京大学教養学部英語部会


まだ10ページほどしか読みすすめていないが、結構よさげ

フラット化する世界

2006-09-23 23:12:46 | 書籍
「フラット化する世界」トーマス・フリードマン

を読み終えました

「富の未来」A.トフラー
「ハイ・コンセプト」ダニエル・ピンク
「web進化論」

これら書籍を読んで、共通していることは
単純作業のアウトソーシングによるコストダウン
数字に表れない世界レベルでのインフラコスト
様々なツールのコモディティ化
が加速度的に進んでいき
イマジネーションなり右脳なり非金銭的活動と表現は違えども
誰でもできる作業を続けていてはいけないとのこと

そして、アメリカはそのようなサービスでは、やはり進んでいるなぁと感じたと同時に、今後日本でもおきていくどころかおいていかれかねない事例をみました。
さてさて自分の仕事につなげるには・・・?と考えましたが自分の立ち位置を他人に委ねてしまっていて、まだ研修中・・・年初目標は一つも達成できておらず焦燥感だけがたまってきています

それはともかく、フラット化によって化学という分野に関して言えば、化学は作る化学と調べる化学におおざっぱに分かれます。有機化学は作るという部分で非常に力を発揮でき、イマジネーションという点で優位性が高い気がします。面白い合成、構造、反応はどんどん開発されていくのではと思っています。

嫌中論―世界中から嫌われる中国

2006-08-06 18:34:55 | 書籍
「嫌中論―世界中から嫌われる中国」 黄 文雄

黄 文雄氏最新刊。先ほど読み終わりました 
帯には「できることなら絶交したい迷惑大国 恫喝、凶悪犯罪、技術盗用、公害ばら撒き、人種差別・・・」
とドロボウと嘘つきの国を罵っております。

様々な事例を取り上げ、中国人の性質を詳述しており、陸続きの敵がどこからでもやってくる広大な土地で作り上げられる国民性を解説しています。
「ウソでないのは詐欺師だけ」という言葉には笑ってしまいました。

まとめると、雨にもマケズ風にもマケズ世界の中心という妄想を持ち、自分に都合の良い関係を唱え、雪にも夏の暑さにもマケズ傲岸不遜の態度で、良心がかけらもなく、欲得だけで動き、決して約束は守らず、謝らず、いつも喧しく凶悪犯罪をオコス 
と、中国人何人か知ってるけど言い過ぎじゃねーか?と思わせるほどの内容です。

中国・中国人とどのようにつきあっていくべきか、というテーマに対し、そういう国民性と疑ってかかって強気で接し方を国をあげて変えなくてはいけないというメッセージで、非常に面白く読めました。