採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

レバノンより

2008-02-06 | +バクラバ・アラブ菓子(購入)

ウィーンで買ったアラブ菓子(バクラバ)が忘れられずついに買ってしまいました。しかもダンナサマに相談なし。本当に欲しいもののときは独断専行。
どっちでもいいかなー、という電気座布団などのときは、どうしよっか~?と相談するのですけどね。

バクラバは日本では売っていないようなので、ネットで検索。東京外語大学のこちらのHPを参考にしました。
今や世界のどこからでも買い物が出来るようになっているのですね。

危険だわ。


今回注文したお店はレバノンのRafaat Hallab & Sons。料金の計算を、商品代金、送料と別で積算していくところが気に入りました。
ウィーンのものがシリア産で、シロップも少なめ、粗めに刻んだナッツたっぷりで気に入ったので、シリアの首都ダマスカスのSEMIRAMISにしようかとも迷いました(こちらは問い合わせメールにも即座に返信してくれて親切でした)。
レバノン産はどう違うかという好奇心もあり値段が安かったこともあり結局レバノン産にしてみました。このお店はレバノンの他のお店にはない、生のピスタチオも買えるところも決め手の一つでした。

一般的に西の方ほどシロップ少なめ、ナッツ粗挽きだそうです。
アラブ世界の中では一番東のトルコのバクラバは、確かにじゅくじゅくにシロップが染ませてあって、ナッツは粉状にしてふりかけてあるような印象があります。
シロップ少なめサクサクでナッツゴロゴロタイプが好きなのだけど・・・・、レバノンはシリアより西だけど、ま、ものは試し!
寒いこの時期、日持ちもするし、両親も好きなのでいっぱい買ってしまおう!

輸送状況をネットで調べながら届くのをワクワクしながら待っていました。やはり1週間はかかるようです。


ドキドキの箱の中身は・・・・

2008/1/23ヌガー
2008/1/23 ヌガー(ごま、ピーナツ、アーモンド、ピスタチオ)

届いた時には箱の中で入り乱れていましたが、ゴマ、ピーナツ、アーモンド、ピスタチオをカラメルで固めたお菓子です。それぞれ同量入っています。
色々な国に似たようなものがありますが、ピスタチオのものはアラブ圏だけではないかしら?日持ちもするし買ってしまいました。
カラメル部分は完全にパリパリではなくて、ちょっと柔らかい、歯にくっつくような感じでした。でもおいしい~。
勿体ないのでアーモンドとピスタチオを取っておいてピーナツから食べ進んでいます。


バクラバは何種類か買ってみました。
基本的にはフィロ生地(極薄の小麦粉生地)と呼ばれるものとナッツが材料だと思います。
・フィロ生地を何枚も重ねてパイ状にする
・フィロ生地を糸状に切り、こんがり色づくように仕上げる。
・フィロ生地を糸状に切り、色がつかないように白く仕上げる。
このパターンの他、セモリナ粉を使ったものもありました。
 

2008/1/23鳥の巣
2008/2/22鳥の巣

2008/1/23 鳥の巣または王様の冠

ウィーンで買ったセットの中に入っていた中での母の一番のお気に入りでした。糸状の生地をくるりと丸く整形して焼き、そのくぼみの中にピスタチオを何粒か、卵に見立てて入れてあるものです。
レバノンのこちらは、ウィーンのものと比べるとややシロップが多い気がしました。

梱包の際横倒しになっていたようで、開けてびっくり、「卵」に相当するピスタチオが全て転げ落ちて片側に寄っていました。水飴よりねばつくシロップに苦労しながら、お箸でつまんで卵を巣に戻してやりました。この写真はだいぶ元に戻したところ。
また、巣に染みたシロップが寒さのせいでがっちり固まっていて、紙から剥がすのに非常に手間取りました。でも、巣と紙がくっついていたせいで、巣も片側に寄って渾然一体にならずに済んだのかもしれません。
 

2008/1/23バクラバピスタチオ

2008/1/23 バクラバ(ピスタチオ)

 

2008/2/7P-2ローズウォーター2008/2/7P-4セモリナ粉 
2008/2/7P-3小さいパイ2008/2/22P-1円筒形

バクラバピスタチオ約1kgのセットです。4種類入っています。
左から説明すると、
(P-1)細い繊維状のもので粗く刻んだピスタチオを包んで円筒形に仕立てたもの
(P-2)やや細かいピスタチオを糸状の繊維で挟み、焼き色をつけずに焼いて、ローズウォーター風味のシロップを染みこませたもの
(P-3)細かいピスタチオがCのように形づくられたパイに挟まれているもの。シロップには浸してなく、サクサクしています。
(P-4)粗挽きのセモリナ粉(だと思う)でやや細かいピスタチオを挟んでこんがり焼き、シロップを染みこませたもの。酸味を感じるのだけれど、オレンジピールか干し杏を微塵切りにしたものかな?

 

2008/1/23バクラバミックス
2008/1/23 バクラバミックス(ピスタチオとカシューナッツ)

 

2008/2/7M-1菱形パイ2008/2/7M-1菱形パイの中身 
2008/2/22M-2円筒形2008/2/22セット外のクッキー 

ミックスタイプ。カシューナッツ、ピスタチオを使ったものの詰め合わせです。もしかしたら松の実とカシューナッツ混同しているかな。
(M-1)菱形のパイ。下から、パイ、松の実の粉、松の実ホール、パイ、と4層になっています。
(M-2)P-1と似たタイプ。円筒形で具がカシューナッツ(松の実かも)。
(M-3)菱形のパイ。中程にピスタチオ粉が挟まっています。
(M-4)P-1と同じ。円筒形で具がピスタチオ。
(M-5)ロール状に巻いたパイ。中心にカシューナッツ粉。
(M-6)P-3と同じ。横から見てCのように形づくったパイで細かいピスタチオを挟んだもの。
(M-7)P-2と同じ。やや細かいピスタチオを糸状の繊維で挟み、焼き色をつけずに焼いて、ローズウォーター風味のシロップ染みこませたもの
(M-8)P-4と同じ。粗挽きのセモリナ粉(だと思う)でやや細かいピスタチオを挟んでこんがり焼き、シロップを染みこませたもの。
(M-9)巨大な三角形のものは円筒形のP-1と同じ材料だと思います。裏返すと糸状の生地で覆われていました。三角柱の端っこなのか、おにぎり状に作ったものの半分なのか不明です。

上の写真右下は、バクラバセットではなく単品注文したクッキー。白く焼き上げたほろほろしたクッキー生地で、外側にはピスタチオがまぶしてあります。芯はナツメヤシの餡だと思います。
もっとほろほろを期待していたのですが、これは溶け残った砂糖のせいか少々じゃりっとする食感もありました。不味くはなかったけれど、次は買わないな・・・。
 

2008/1/23低カロリーバクラバ
2008/1/23 低カロリーバクラバ(ピスタチオ)

低カロリーバクラバというものがあったので興味深くて買ってみました。上の写真で約2kg分です。
食べてびっくりしたのは、予想以上に甘さ控えめということ。え?味がしない?と思ってしまいました。
普通タイプは、1個食べると十分な満足感があるのに(日本人の場合1個食べきれない人もいるかも)、こちらのタイプは2、3個は簡単そう(勿体ないので我慢したけれど)。

甘さだけでなく、風味もちょっと違う気がしました。
白い四角いものは、低カロリー版の方がローズウォーターの香りが目立つ気がしました。甘さが少ないせいかな。
セモリナ粉の四角いものは、普通版では微妙な酸味があったのに、低カロリー版では薄甘いだけでむしろボソボソした食感が目立ってイマイチでした。
総合的に考えると、低カロリー版でなく普通版の方が好みでした。 

アラブ菓子はこの甘さに慣れるとくせになるおいしさだと思います。大概のナッツって止まらなくなるものですよね。日本在住のアラブ圏の人はどうやって禁断症状を抑えているのでしょう。

来年はシリアのを買ってしまおうかな~。
何故来年かというと、カロリー的にも財政的にもワクワク感を高めるためにも、年一度程度にとどめるべきではないかと思うので。
誕生日近傍に届くようにすると、憂鬱な気分も少しは晴れるというものでしょう。


そう、誕生日がらみでちょっと愚痴を聞いて下さい~。
1/27(誕生日前日)にダンナサマと買い物に行ったら、2枚おろしの生サバが安くなっていたのでした。
「これ安いよ!今日はおさしみだけど明日の晩ごはんにしようよ」と主張されつい購入。安くなっている位なので、ひとまずさっさと醤油味で煮ました。
翌日、どうせ自分で作るんだけど、何かお洒落ディナーにしようかなーとも思っていたのに、サバ煮。
サバは確かに大好物だけど、私の一番好みはノルウェー産塩サバ焼、次は圧力鍋で煮たサバ水煮(つまりサバ水煮缶ね)。次が味噌煮。
第3位にも入らない品をなぜ誕生日ディナーに・・・。予想外に煮こごりがおいしかったのが救いかな・・・。

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タマリンド

2008-02-05 | +フルーツ
タマリンドというもの、先日初めて見ました。知人からの頂き物です。
 
2008/1/17

土つきのサツマイモ?あれ?
1分位、何だか分かりませんでした。

2008/1/17

この形はソラマメに似ています。そうマメ科。

表面が粉っぽく乾燥して、大きさに比べて(例えば同じサイズの生の空豆と比べて)ずっと軽いです。

なんとこのまま3ヶ月ほど保存できるそうです。

2008/1/17

カラカラの薄い皮を割ると中はこんな感じ(芋虫に似ているとかそういうことは考えないようにします)。

見えているような大きな筋を取り除いて、シガシガとこそげるように食べるのです。

干し柿のような濃縮されたようなネットリした食感で味は甘酸っぱいです。おいしいです。

2008/1/17

ネットリした部分の中には薄い皮に包まれた黒い種があります。薄皮は食べてしまえるほどの厚さです。

この薄皮をあまり舌で舐め続けるとアクがあるのか舌が痛くなります。

2008/1/17

種は不定形で、隣り合っているところが平たくなっていたり、いなかったり。
後で調べたところこの種子は、油で揚げたり、茹でたり、炒ったりして食べられるそうなのです!また飢饉の時は粉にして主食の代用にすることがあるとか。

知らずに捨てちゃったわ!
炒ってみればよかったよー。

英語そのほかヨーロッパで使われているタマリンドという名称は、ペルシャ語のTamal-i-Hindi(インドのナツメヤシ)から来ているそうです。
熱帯アフリカ原産で、太古にインドに渡来したというのが定説であり、現在では、世界中の熱帯地域で広く栽培されているそうで、熱帯各国それぞれタマリンドとは全く違う名称を使っているようです(例えばタイではマカム、インドネシアではAsamアサム)。

タマリンドには、料理に使うとても酸っぱいものと、このようにフルーツとして食べる甘い種類があるそうです(スイート・タマリンドはタイで栽培)。
上の写真はスイート・タマリンドなのですが、私は干し柿やデーツを思い起こさせる食感と味だと思いました。ただ、酸味がちゃんとあります。酸味があるから干し柿より好き、という人もいるかもしれません。それほど癖はないように思いました。
ナツメに似ている、という意見と、似ていない、という意見、両方ありました(私はナツメの味の記憶がないのでよく分からないのですが)。
酸味の正体はクエン酸、酒石酸だそうで、未熟な実の汁は金属磨きにも使えるそうです。

おいしいけれど、種の周りについた部分はそれほど沢山はないので、(例え種沢山でも)干し柿に比べると歩留まりが悪い、というか食べにくいです。
でも1個食べると意外に満足感があります。夕方1つつまんだら空腹をしのぐのに役立ちました。調べてみたらタイではこのタマリンドを登山などの携行食にするそうです。道理で!

果肉のほか、若い葉や花(酸味があって食用)、木材(杖やまな板、すり鉢、農具)、樹皮(薬用)、果皮(染料定着剤)など木のほとんど全部が有用なのだそうです。


それにしても見慣れた豆類とは全然違いますよね。
空豆などは鞘の方にフカフカがついていて、豆は簡単にぽろりと穫れてきます。
タマリンドは鞘が薄っぺらくて、種の周りになにかくっついています。

このネットリ部分は種を保湿するために発達したのかな?でも豆類は、一旦乾燥してもまた水分条件がよくなれば(ふっくら戻って)発芽しそうなものだけれど。
この酸味のある部分ごと鳥に食べてもらって、種子を広めようという作戦かな?
ネットリ部分には虫の嫌いな物質が含まれているとか?

【参考ページ】
ウィキペディア タマリンド
熱帯果樹写真館タマリンドのページ
横浜にあるインド料理レストランガネーシュHPコラムのタマリンドの項(タマリンドの各国語での名称が沢山あります)
タイ国パヤオで果樹園とボランティア活動をされている方のHP果樹の森熱帯森林公園タマリンド
熱帯果物紀行熱帯果物図鑑(全く未知のフルーツの写真が沢山でとても見応えがあります)のタマリンドの項

コメント (6)
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いろいろ作った日

2008-02-04 | +お菓子(西洋)

1/21(月)、22(火)と何だか沢山お菓子を作りました。
通常は夕方帰宅して(ちょっと休憩して)夕食の仕度。夜ごはんのあとごそごそ作業したりしています。
でも21日はダンナサマの帰宅が遅くて(いつもだけれど)ご飯を食べ終わったら11時近く・・・。ひー、眠いー、と思いつつクッキーを焼いたのでした。

趣味の時間を夕食後にすると大変。

夕食の仕度より優先させてしまえ、と22日は帰宅後すぐにお菓子に着手。
(前日作った太巻き寿司、そしておでんが既にスタンバイしていたので)
あれもこれも、と構想していたものが全部片づきました。何だかスッキリした気分。(でも台所は各種器具でゴッチャリだけど)

いやに作業がはかどるな、と思ったらダンナサマが帰ってきたのが10時過ぎだったのでした。
こんな時間から晩ごはん!(しょっちゅうだけど)
夜が遅い場合は、美容と健康によくないので、晩ごはん抜きにする?とダンナサマに聞いたところ、涙目で「そんな~」ですって。
(なるべく早く帰るようにね)

●21日
スライスアーモンド入りクッキー焼成(生地作りは日曜)
マンゴーフレーク入りクッキー焼成(生地作りは日曜)
蜂蜜が沢山のスパイスクッキー(生地作りは日曜)

●22日
いちじく甘露煮入りガトーショコラ(先週のうちに計量はしておいた)
インドのお菓子にんじんのハルワ
トルコのにんじん菓子ジェゼリィエ(ジェゼリエ CEZERYE)
タイのもち米のお菓子 

2008/1/21ココアクッキー

1個しか写っていませんが、スライスアーモンド入りココアクッキー。混ぜる最中アーモンドがバキバキ折れる音がしてアーモンド粉になってるかと思いました。

白いのはマンゴーフレークとカシューナッツ、チョコチップ、ココナツミルクパウダー入りクッキー(そう、禁断の適当アレンジ)。
これはなんだか大問題(やっぱり)。

2008/1/21

まずびろーんと広がってくっついてしまうし、きめが粗くてサクサクというよりはガギガギ。

心当たりとしては、俵型から棒状にし直した段階でやや柔らかかったのに、そのまま切って並べてしまったこと。生地が締まっていなかったので、ダレたのでしょう。

参考文献

『クイーンアリスのクッキーと焼き菓子』という本で以前は成功したレシピだったはずなのに(注:前回はここまでアレンジしませんでした)。確かに広がる生地みたいだけれど、今回は正視に耐えかねるわ。

ガギガギしたのはココナツミルクパウダーなんてものを適当に混ぜて、うまく混ざっていなかったせい?マンゴーとくればココナツでは、と思ったのにな。
可及的速やかにリベンジのこと。

2007/1/21

スパイスクッキー。
もとはパトリス・ジュリアン氏のレシピなのですが、その辺に余っていたバター少々、卵白1個分を入れてしまいました。
転がして波形に切る道具(ルーラー?)、買って数年経つけれど初登場かも。

2008/1/22作ガトーショコラ

いちじく甘露煮入りガトーショコラ

いちじく(ホワイトゼノア)のスモーキーな味とチョコが合うかな、と思いましたが、オレンジピールなどもっとはっきりしたものと合わせた方がよい、という意見も・・・。
以前断面のダイナミックさを狙って丸ごと埋め込んだこともありましたが、今回のように刻んだ方が味はよかったです。

粗くすりおろし

にんじんのハルワは粗いすりおろしで作ってみました。この写真はすりおろしたところ。
出来上がりはザクザクした食感です。
(完成写真ありません)

私は細かいおろし金で作るネットリタイプの方が好きかも。

2008/1/22タイのもち米菓子

タイのもち米菓子(レシピなど詳しくはこちら

2008/1/22

ジェゼリィエ作成中。にんじんはおろし金の中目でおろしました。
お砂糖を入れて煮詰めると深いレンガ色になっていきます。

2008/1/22

ピスタチオやクルミを入れてココナツをまぶしました。
ココナツ調達が翌日になってしまったためくっつきがちょっと悪かったです。

コメント (4)
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