父の知り合いから、「イノシシのレバーだよ」と頂いた冷凍のお肉がありました。
よし、久々にパテでも作ろう、と豚(ちょっと奮発してローズポークという銘柄)のバラ肉とモモ肉を買って、少し塩をしてピチットで包んでおきました。
よし明日が作業だという前日、件の冷凍肉を冷凍庫から取り出して、袋ごと水に漬けて解凍。
翌日見てみると・・・・。
こ、これはレバーではないような。
赤黒い色ではありますが、筋肉の繊維らしきものが見えます。
これは鹿のロース(一番美味しいところ)では?
念のためちょっぴり切って焼いてみましたが、やっぱりこれは、「肉」だわ。
パテ用にレバーの代わりにロースを使うのも勿体ないし、豚バラと豚モモが中に浮いてしまいました。
どうしましょう。
けっこうな量のお肉が3塊も・・・。
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肉料理といえば、やはり肉食文化圏の料理本が参考になります。 こちらはイギリスのクリスマス料理取り寄せカタログ(marinoさんありがとうございます!)。 レシピはありませんが、ヒントがありそうです。 |
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これだわ! 鹿肉を、微塵きのこのソースと編み込んだベーコンで包んだお料理。 ポルチーニオイル漬けもあるし、(ベーコンではないけど)塩バラ肉もあるし、丁度よさそうでは☆☆ |
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魚コーナーも見てみると、「クランベリーとオレンジの詰め物」も気になります。これは鹿にも合いそうです。 鹿肉ローストのタンカンビネガー漬け添えはさっぱりしてすごく美味しいので、キノコソースでなくフルーツ系にしようかしら。 |
丁度、タンカンビネガー漬けを瓶詰めし終わったところで、ビンに入らなかったのが1個、余っていました。
ドライクランベリーもあるし。
あと、つなぎはどうするんだろう?
肉の回りに密着させるためには、何か挽肉的なものが必要?
むむ。
ちょっと悩みましたが、スタッフィングによく使われるのはパン粉よね、と肉系ではなくパン粉を使うことに。
タマネギの類はこの時は思いつかなかったので使いませんでした。
探せばレシピがあったのかもしれませんが、適当に思いつきで作り始めたので調べている余裕もなし。
という訳で、次のように適当に作成。
■■鹿ロース肉のパンチェッタ巻き
■材料
鹿ロース肉
パンチェッタ(もしくはベーコン) スライサーで薄切りにする
タンカンのビネガー漬け 刻む
ドライクランベリー 刻む
パン粉 (今回はパン・ド・カンパーニュ風のパンだったが、もうちょっと柔らかいパンがいいかも)
塩・胡椒
ローリエ・ローズマリー
タコ糸
【つやだし用】
タンカンのビネガー漬けのビネガー
寒天またはゼラチン
■作り方
(1)バラ肉をスライサーで薄切りにする。丸めて切ると比較的切りやすかった。
(2)ラップを大きく広げ、バラ肉を格子に編み込む。
バラ肉は正確な帯状ではないので、適宜向きをかえて、隙間がないように。
ラップとバラ肉の間に、予めタコ糸を何本か挟んでおくといいかも。
(3)鹿肉に塩胡椒をして表面だけ焼いておく。
こうすると、ぐにゃぐにゃのお肉がやや形が定まるので扱いやすかったです。
(4)パン粉、刻んだクランベリー、刻んだタンカンを混ぜる。パラパラではなくややしっとりした方が扱いやすい。
(5)編んだバラ肉の上にこのミックスパン粉を載せ、鹿肉も載せ、ラップごと、くるりと巻く。
左右のバラ肉を交互に編み重ねるようにくみあわせておく。
ばらけそうになるのをだましだまし、そっとタコ糸でしばる。きつすぎてもよくない気がする。
バラ肉に余裕があれば重なりが多くてほどけにくいのでしょうが、今回ギリギリのサイズだったためスタッフィングがこぼれそうになり、このあたりが結構大変でした。
今思うと、ラップごと大まかにタコ糸で巻いて、後からラップを細かく切って抜き取るという手もあっただろうか。
(6)フライパンで表面をまんべんなくこんがりと焼く。
(7)オーブンに移し、焼く。このときお肉の下にローリエとローズマリーを敷いて香り付けする。
途中、時々お肉の向きを変えてみる。
(8)焼き上がったらしばらく冷ましてからつや出し液を塗る。
切る際は、適度な厚さに切るとばらけにくい。
はひー。
クリスマスでもないのに、お客さんも来ないのに、(そしてダンナサマの帰りはすごく遅いのに)こんな手のかかった料理をするなんて(しかもつや出しまで)。
まあ自分がやってみたかっただけだからいいけど。
出来上がりはともかく、達成感はあったかも。
写真もいくつか撮っておきました。
この日は朝からタンカンビネガー漬けの瓶詰め(3回)と、キムチヤンニョム作りと、そしてこの鹿肉パンチェッタ巻き。
なので、肉料理はあっても、つけあわせはなーんもなし。
そのせいかなあ、ダンナサマの感動が薄かったような。ちぇー。
私ならもっとざっとした作りになるはずです(笑)
焼き具合も完璧!
外国の鹿はここまで焼くと(こんなロゼでも)結構パサッとしますが、
日本の鹿はこれでOKですねぇ。
とっても美味しそうです!!!
お肉を編んだなんて初めてみました。むちゃくちゃ美味しそうです。
それにしてもレバーとお肉を間違えるというのも・・・(^^;
確かにビニールに入っている赤い物体だと間違えそうな気もするけど。
「作ってみたいから作るっ!」「材料が目の前にあるから作るっ!」な気分も、力尽きて付け合わせなしで出して低リアクションに「ちぇー」な気分も、なんとなくわかるなぁ~。
写真を見ているだけで赤ワインがグビグビ飲めそうです(>_<)
コメントありがとうございます!プロの方に褒めて頂くなんて恐縮です~。
今回のフィレ肉はやや太めだったため、ベーコンの長さが足りるか心配でした。お肉を細めにして重なりを多くしたほうが、ばらけにくくて安心だと思いました。
今度はデュクセルの方に挑戦してみたいです。
(ヤマドリタケモドキもあるし)
牛ヒレ肉でもいいでしょうか?
お肉って、というか冷凍された食品って、随分と見分けがつきにくくなるのです。
自分が入れたものにもかかわらず、これ何だっけ、と冷凍庫の前でたたずむことしばし、です。
お肉を下さった方はきっと、フィレだと思って溶かしたらレバーだったという思いをされたはず。申し訳ないことをしました・・。
短めのベーコンを編んで丸いハンバーグパテを包み、六ヶ所にでっぱり(手足頭尾)をつけてオーブンで焼くと、なんとハンバーグカメに!
カニパンやカメパンはありますが、お肉製になると可哀想さがだいぶ上がるような気もしますが・・。
笑って頂けて何よりです~。
こんな風に無闇に気力が充実している時もたまにありますが、普段はグータラしてろくに作業がはかどりません・・。
とはいえ、今回の実験はいつかお客様をする時の予行演習になったかな?
付け合わせやサラダ、デザートも同時進行で作るのは、なかなか大変ですけれど・・。
ベーコン巻きは,旦那様の評価は如何でしたか?
どう料理しても鹿肉は美味しいですけれど☆
まだ冷凍の在庫があるでしょうか.やや薄めにスライスしたカツ(パン粉細かめ)もおすすめです.
ご縁がありましたらまた読みに来て下さいませ.