兵庫県の坂越(さこし)(赤穂市)というところから、殻付きの牡蠣をとりよせてみました。
コロナの影響で、飲食店の仕入れが減ったり、いつもはお客さんがどっさりの牡蠣小屋などもなくなって、産地に出荷待ちの牡蠣が何トンもある状態らしいです。
生産者さんを買い支えよう、というフェイスブックサイトがあり、そこでみつけて、一口買わせて頂くことに。
ここは北関東なので、いつもは三陸の牡蠣を買うことが多いです。
他の地方の牡蠣はどんな感じか楽しみ。
特に今回は、2品種入っているとのこと。
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こちらはいわゆるマガキ。 三陸産のと、品種的には同じものだと思います。
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こちらは、詳しいことは不明ですが、地の牡蠣品種とのこと。 なんか色が違う!
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こちらが通常の牡蠣。 牡蠣のヒダのところはモスグリーンベースで、一部黒っぽい色合い。 殻の縁は白っぽくて、ところどころ墨色~モスグリーン。
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こちらが地の牡蠣。 牡蠣のヒダはあきらかに黒いです。 殻のヘリも、黒~黒紫色。
味も、結構ちがいました。 マガキの方は、三陸産と同じ種類かと思いますが、違う味。 よりまったり、まとわりつくような旨味があります。 地の牡蠣の方は、マガキよりややさっぱり。なんとなく、ワカメか何かの海藻っぽい味がしました。 (しいてどちらかといえば、地の牡蠣の方が、三陸の牡蠣に近いような気がしました)
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食べながら殻を見比べてみましたが、ずいぶん違います。 左は見慣れた普通の牡蠣、右が地の牡蠣。 右のものは、ムール貝のような黒紫色がかっています。 同心円状の模様も目立ちます。
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殻の内側は、普通の牡蠣は白っぽくて、地の牡蠣は紫がかってますよね。 地の牡蠣の方に真珠ができるとしたら、黒真珠になるのかしらん。
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ひっくり返すとこんな感じ。 特に地の牡蠣の方は、殻のカップがとても深かったです。
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横から見るとこんな感じ。 上からみると小さめに見えても、深いカップの中にたっぷり身がつまっている感じで、嬉しい驚きです。
牡蠣の形は、育て方で変わってくるのだそう。 通常の牡蠣は、いかだから稚貝のついたホタテ貝を、一定間隔で沢山ぶら下げて、ぎっしり育てています。こうすると、いろいろな形の、時に平たい牡蠣が出来たりします。 もうひとつ、シングルシード方式というのがあって、親指の爪くらいのサイズの稚貝をひとつずつ籠に入れ、フリーな感じで、時には波に揺れるようにして育てるやりかた。 こちらの方法だと、牡蠣がぎゅうぎゅう押し合わず、また転がったりするせいで、カップが深くまるっこい、形状の比較的そろった牡蠣になるようです。 (今回の地の牡蠣が寝具ルシード方式なのかは不明ですが)
真牡蠣は、5月以降は産卵シーズンだそうで、そうすると、もう販売シーズンは終わりなのだそう。 12~13か月で稚貝からこのサイズに育って、食べごろになるそうです(すごいですよね!たった1年でこれだけがっちりした殻を形成するのですから)。 産卵シーズン後は、来年まで吊るしておいて、翌年売れるという訳でもなくて、死んでしまうようなのです(このあたり、調査不足で詳細不明です)。
日本各地に売れていない牡蠣があるのではないかと思うのですが、死んでしまうとしたらもったいない・・・。 最後の名残に、あと1回くらい牡蠣を食べたい気もします。 (夏は夏で、別の品種の牡蠣(岩牡蠣)というものがありますが)
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今回買わせていただいたのはこちら、光栄水産。 小粒の、ホテルブッフェ用牡蠣などもあわせて、トロ箱いっぱいぎっしりの牡蠣をお手頃価格で買わせて頂きました。 私の買った分は微量ですが、無事売り切れたのだといいのですが。
来年は、通常の流通で、沢山売れますように。
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