化学系エンジニアの独り言

時の話題や記事の備忘録

色素型太陽電池

2008-01-27 | 再生可能E
色素型太陽電池が注目されています。これは、現在主流の半導体タイプと異なり、印刷技術を利用して製造できるため、コスト低減が大きいからです。また、曲げることもできるので、設置場所の制限が少なくなり、利用範囲が広がること、透明なので窓ガラスなど、住宅だけでなく自動車にも利用できます。ただし、いまだ開発段階で発電効率が低い。研究の進展が期待されます。

再生可能エネルギーの中でも太陽光発電は筋のいい技術です。特に風力発電と比較してみるとよく分かります。小型でも大型でも基本的に発電効率は変わりません。コストも大きくは変わりません。小型でも私用できることは、設置できる場所が増えますし、景観に特別に配慮することも要りません。問題はコストだけです。

現在の太陽光発電の実力はどれくらいなのでしょうか?住宅用には3kWタイプが標準のようです。計算を簡単にするために1kWきぼでかんがえます。設置面積は6-10m2程度。戸建て住宅を考えれば邪魔にならない大きさです。

年間の発電量は1,000kwh強、一般家庭の一月の電力消費量が300kwh程度ですから、3-4か月分に相当します。価格は年々下がってはいますが、2005年末で65万円/kWです。電池の寿命を20年、金利4%で計算すると発電単価は45円/kWhです。

電力会社から購入する電気の価格は27円/kWhですから、まだまだ高いといわざるを得ません。現在主流は結晶系シリコンタイプですが、アモルファス(薄膜)タイプでは、製造コストが下がります。ただし、アモルファス系は発電効率も下がってしまうので、発電単価が下がるというところ浜で言っていないようです。ますますの技術開発が必要です。

ところで、アモルファス系のエネルギーペイバック期間は1年、結晶系は2年です。電池の寿命は20年ですから、エネルギーセイブ、つまりCO2抑制の観点からは大きく貢献するといえます。日本は太陽電池製造では世界一ですから、ますますこの分野を強化していくことはよいことです。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿