蕎麦彷徨

ひとりの素人が蕎麦について考えてきたことを書きしるすブログ

蕎麦界の展望 (14)

2006-08-04 | 蕎麦界の展望
高橋さんは、蕎麦界の巨人である。私も、氏の業績を最大限に認める者であり、高橋さんを継承、発展する以外に蕎麦の未来はない、という観点から、氏の蕎麦を内在的に検討してきた。そして、私の提言を3つにまとめた。次に、これらの提言を基軸に、私の考えをより具体的に敷衍していきたい。

① まず、次の時代への移行を可能にする担い手について。

現在蕎麦界で最も意義ある仕事をしているのが、高橋、小池、渡辺さんなど60才前後の方々である。もうそろそろ、この方々の弟子の世代から、蕎麦の未来を担う旗手が現われなければならない。すぐれた師のいる間に、その師を乗り越えることをしなければ、新しい時代への継承は難しいからである。断絶が生じれば、過去の掘り起こしから始めなければならない。

新時代への移行には、多少の軋轢はやむを得ない。なぜならば、師を一部否定することをしなければ発展はないからである。蕎麦を学ぶ若者が、師をカリスマ化したり、神格化するのではなく、冷徹に師を見つめることが必要である。

今まさに、蕎麦の次の時代を創出する、優れた才能と「馬力」を兼ね備えた若者が出現せねばならない。

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