東区の蕎麦を試食した。
この東区は、99年に落葉を集めそれを利用するようになってから、蕎麦の味が一変した。それ以来、この区はほぼ落葉しか入れていない。そのためと思われるが、味も収穫量もそれほど大きな変化はなくなった。
試食した今年の蕎麦は、過去8年の蕎麦を凌ぎ、最も良かった。
私が求めているのは蕎麦らしい香りを持つことだが、東区の蕎麦はいい香りがし、しかもそれが豊かであった。色も淡い緑色をし、申し分なかった。蕎麦を打っていても気持ち良く、未熟な私でも蕎麦粉のみでなんなくつながった。
ところで、東区の収穫量は2.7kgで、200gを次年度の種子として取っておいた。残りの粒子の大きさを分類してみた。(残っていた夾雑物が取り除かれたので全体で2.49kgである。)
① φ5.0mm以上 80g 3.2%
② φ4.7~5.0mm 310g 12.4%
③ φ4.5~4.7mm 480g 19.2%
④ φ4.3~4.5mm 420g 16.9%
⑤ φ4.1~4.3mm 580g 23.3%
⑥ φ3.8~4.1mm 340g 13.7%
⑦ φ3.6~3.8mm 180g 7.2%
⑧ φ3.6mm以下 100g 4.0%
ソバの栽培を開始したころ、私達には栽培の師匠がいた。そのころ彼は私達の地域のソバは、稜が立っていず、小粒で丸いのが特徴であると言っていた。晩年、師匠は、手で触ってこの地域のソバを他のソバから識別していた。おそらく、上記の通り、粒子の大きさが小さいので、東区のソバはこの地域のソバの形質をよく備えているのではないかと思われる。
東区のソバは、実にうまかったし、この地域のソバの特徴もよく備えているので、この東区で採取した種子の次年度の栽培結果がどうなるのかが楽しみである。しかも、来年の種子として200g取ってある他に、短柱花と長柱花の個体を1個体ずつ取っておいたので大きな期待を抱いている。
これで、このブログを休止いたします。非礼な部分もあったかも知れません。お許しをお願いし、お読みいただいた方には深く感謝を申し上げます。
西区(27㎡)
播種量 54g(2kg/10a) 作期 72日間
草丈 平均約130cm
収穫量 4.1kg(約152kg/10a)
味に関しては、残念ながら平凡なものであった。
草丈は今までで最も大きかった。この徒長しすぎが、味にも収穫量にも影響したのか、今のところ判断がつかない。
東区(21㎡)
播種数 318粒 作期 80日間
刈り取り個体数 284個体(補植分も含め)
草丈 平均約105cm
収穫量 2.7kg(約128kg/10a)
このソバはまだ試食をしていない。
次年度の種子
予定通り、東区から長柱花と短柱花のそれぞれ1個体を選んだ。
長柱花の1個体からは913粒、短柱花のそれからは996粒の子実を得た。この数は、褐変していないものの、ふくらみのあるものはカウントしたものである。その数はおそらく多いだろうが、私にはどのくらい多いのかは判らない。
各個体は、いい紋様があり、稜が立っていず、丸みを帯びた子実を多くつけ、さらに総子実数が多い個体を選択した。これは刈り取り以前に観察し決めておいた。
選んだ個体に特徴的であった点は、分枝が開いていず主茎のように垂直に立っていることであった。これは私にとっては興味深くこころに留めておきたい点である。