Fis-dur日記帳

博士課程院生Fis-durの日常

研修医最後の1日

2006年03月31日 | Weblog
2年間の研修医生活が終わりました。
終わってみると2年間って早かった気がします。
修了証をもらって記念撮影も。
他院に移る人は荷物をまとめていました。
多くは学生時代から知り合いで
研修も2年間一緒だったので、
少し寂しい気もしました。

4月から、いわゆる「研修医」じゃなくなります。
机の広さも1.5倍、椅子に肘掛けが付きました。
自分で診断や治療できるものも増えてきて、
見る物見る物から、学び取れることもより増え、
楽しくなってきています。

今まで勉強してきたのは「基本的なこと」、
ここから勉強するのは「学ぶだけ人より優れること」
と大まかに分けられるかも知れません。
自分の姿勢がより最終到達点に影響するようになるので
面白いといえば面白いです。

最後の1日は当直に当たってました。
急性扁桃炎や盲腸や喘息といった一般的な疾患が
教科書的な発症パターンで来ました。
後輩を教えながら投薬や入院をさせましたが、
カップラーメン作る程度に簡単に思えてることに驚き。
2年間修行して、ちゃんと医者になったんですね(^^;

過換気発作の若い女性も来ました。
過換気なんて医者からすると、どうでもいい病気ですが
後輩がいたのでChvostek徴候という神経所見を調べました。
顔の幾つかの部分を打鍵器で叩くと、口角が引きつります。
僕も初めて見たので、先輩の神経内科医2人に話しました。
1つ上と、2つ上の学年の先輩で、
僕が1年目の時から指導してもらった人たちです。
たぶん内科医になったのも、今の病院に残ったのも、
その人たちの影響が大きいと思います。
先輩たちも見たことがなかったらしく、
興味を持って過換気ごときからも何か学んだのは偉いと
褒めてもらえました。

歓送迎会

2006年03月30日 | Weblog
呼吸器内科・外科合同で歓送迎会がありました。
総勢10人で新地の和食の店に行きました。

先付、お刺身、焼魚、角煮と若竹煮、野菜の煮付け、
〆鯖と菜の花からすみがけ、天ぷら少量、
すり流し汁をかけた御飯(岡山の郷土料理だとか)、
デザートなどが出てきました。

話も面白いし、食事もお酒も美味しかったです。

新地には何度かしか行ったことがないのですが、
卒業の時に教授にワインバーに連れて行ってもらい、
医者になってから接待で何度か和食に行き、
自腹を切ったのはデートでフグを奢った1回くらい。

このあたりだけ見ると、すごい医者っぽい生活ですね。
白い巨塔みたいで面白いヽ(゜∀゜)メ(゜∀゜)メ(゜∀゜)ノ

"プシ"

2006年03月29日 | Weblog
医者や看護婦が使う隠語に、
「プシ」とか「プシコ」なるものがあります。
psychiatric patientから来てると思うんだけど、
大体の意味としては「本当に病気でもないのに、
気の持ちようで色々と症状を訴えてる人」
のことを言います。

特徴としては、
・やたら訴えが多いorしつこい
・医学的に矛盾した訴えをする
・言うことに見合う身体所見がない
・検査しても異常がない
などが挙げられます。

医学的に言うと、身体表現性障害、
心気症、人格障害などが含まれると思います。
内科に来る患者にはしばしばそんな人がいます。
耳鼻科なんかでも多いです。

今日僕の外来に来たプシ患者さんは2人。
一人は仕事が激務で、仮面うつみたいになってる人。
もう一人は、仲の良くない隣人と話すと症状が悪化し、
田舎にいくと症状が消える人。
これらは非常に分かりやすい例ですし、
本人たちも素直に納得したので楽でした。

両足の感覚が鈍い・・と問診表に書いてたお婆さん、
末梢神経障害でなきゃプシだろうと思って診たら
なんと立派な下肢静脈瘤が両足にありました。
1時間の局麻手術で治るので、外科を紹介しました。

接着良好♪

2006年03月28日 | Weblog
先週土曜日の当直アルバイトで、
まぶたを切った4歳男児を診ました。
消毒して、形成外科で使うテープで閉創し、
小児量の抗生剤を秤で計って処方しました。

バイト先の病院は、勤務先の超近くなので
ひょっとしてウチの形成外科に来てるかも・・
と思ったら、案の定受診歴がありました。

恐る恐るカルテを見てみると「接着良好」と。
膿んでいるとか、創が開いているとかの所見もなし。
自ら抗生剤を調剤してあげた甲斐がありました。
診察した形成外科医にも聞いてみましたが、
僕の処置で手落ちはなかったようです(^^)
形成外科では、もう一度消毒されて
創は引き続きテープで止められていました。

「内科医の縫合した創はくっつかない」という
外科の言い伝えみたいなものがあるけれど、
(何故内科医が縫うと接着が悪くなって、
 どうすれば良いのかという理屈もちゃんとあります。)
僕は外科で3ヶ月、耳鼻科で3ヶ月研修したので、
ちゃんと創は接着させられたようです。

形成外科は時間外診療をしている所が少なく、
指を切り落としたとか余程のことでない限りは
とりあえず応急処置→平日昼間に形成外科受診、
ということになるそうです。

処置とか小外科とか、自分でたまにやると楽しいです。


今日は気管支内視鏡検査で、
気管分岐部に接するリンパ節を内側から内視鏡下に針で刺し、
リンパ節の細胞を吸引する手技をやりました。
内視鏡を操作して、針を上手に目的の場所に刺したら
後は外科や耳鼻科で何度も見た吸引細胞診と同じです。
刺した場所からの出血もほぼゼロ、
先に2回刺した先輩よりも、綺麗に細胞が取れてたらしい。
集中して何かが上手にできると、嬉しいですね(^^)

忙しい毎日

2006年03月25日 | Weblog
木曜日も夜遅くまでカンファレンス。
20時半から家族への説明が1件、
別のクレーマー家族への対応が1件。

金曜日も緊急入院を夕方当てられ、
遅くまで病院にいました。
疲れるので、家に帰るとすぐ寝れます。
これで不眠になったら、きっとその時は欝ですね。

土曜日は久しぶりに遅くまで寝て、
本屋さんに行き、昼御飯食べてから病院へ。
夕方からは先輩の代わりに当直バイトへ行きました。
目の上を切った小児が来て、処置して薬出して終わり。
本屋で買った経済の本を読み、適当に寝ました。

水曜日

2006年03月22日 | Weblog
馬車馬のように働きました。

朝ちょっと病棟の患者を診て、
昼まで外来をして、
午後は院長回診係で、
その合間に患者が腎盂腎炎で高熱を出したので
検査と点滴を指示し、
回診後にレントゲンを見てたらすぐ
緊急入院を当てられ、
夕方に胸腔穿刺をして、
夜は歓送迎会に出席し、
歓送迎会の後、病院で残りの仕事をしました。


噂で先輩の女医さんの醜態を聞きました。
研修医時代から通算3度目の急性アル中受診。
今回はほとんど昏睡で、失禁してたとか・・。
以前は尿道カテーテルを入れられたこともあって
看護婦さんまでが怒っているらしい。
男でもなかなかそこまで泥酔しませんが、
女性なのにシモまで職場の人にさらすとは。。。
かなり呆れました。
仕事が遅いほうで、書類を溜めたり
患者の変化への対応が遅かったりするので
イライラしてる人は多いみたいですが。。。
素行はある程度真面目にしてほしいですね。

ギャンブル

2006年03月21日 | Weblog
ギャンブル好きの男っていますよね。
パチンコ、競馬、競輪etc.・・・。

大きな声では言いませんが、僕は
パチンコなどクズの行く所だと思ってます。
でも先日、同期の研修医が曰く。
自由になるお金ができたらパチンコ行きたいと。
ちょっと複雑です。
まあ彼はパチンコに行ったらいいし、
僕は決して行かないでしょう。

最近、投資に関する本を読みました。
お金を増やすには株とか良さそうな気がします。

他人から給料をもらっている限り、
決してそこそこ以上に裕福にはなれなさそう。
医者は高給取りかも知れませんが、
開業できずに部長の名前だけ与えられ
売上げがどうのと上層部にはせっつかれ
仕事は激務の先生たちを何人も見てきました。
仕事やめちゃえば楽になると思うんだけど、
やっぱり生甲斐とか、社会的地位とか、
老後の生活費用とか、仕事を辞められない理由が
きっとあるのでしょう。

まして医療費が抑制され、
診療報酬まで削られる昨今。
先進国の中で、日本の医者ほど安い給料で
長時間仕事をしている医者なんてありません。
今の部長クラスがそこそこ良い給料であっても、
僕たちがその年代になる頃にはどうなってるのか、
非常に不安を覚えます。

今の年寄りは年金で生活できているけど、
僕たちの世代はどうなるんだろう?
年寄りばかりになるのに、年金もらえるんだろうか?

そんなことを考えていると、
若いうちから投資をやってみてもいいかと思いました。
自己資本以上に手を広げなければ、
最悪の場合でも、株券が紙くずになるだけです。

定年間近になってから、貯金をかかえて
銀行や証券会社に相談に行く・・・必死でしょうね。
だって定年後の生活資金を、
金利で引き出さなきゃならないから。
知識もなく経験もなく、他力本願で生活資金を得るって
かなりストレスが大きい気がします。

今から始めれば、多少損をしたところで
誰にも迷惑はかかりません。自分の貯金だもの。
むしろ結婚してからそんなことを始めるとなると
「本当にうまくいくの?」と奥さんに責められそう。

まぁ自己資金の額なんて知れてますが、
まず一通り勉強してから、実戦練習のつもりで
気長にやってみようかと思います。

考えてみると、勉強の方法や患者の治療だって
かなりギャンブル的要素があります。
自分がよくよく考えて、リスクを負って試してみる
実は僕もそれが好きだったりします。
パチンコ玉に勝ち負けを賭けるか、
自分自身の進路や資本を賭けるか。
後者のほうがエキサイティングだし、
実際に他のところでも役立つ勉強もします。
投資に手を出すの、悪くなさそうです。

日曜日

2006年03月19日 | Weblog
今日の朝も300kcal。
昼は親子丼。晩はまたお寿司。
また・・と言っても、今日はとにかく
握り寿司の形をしてりゃ何でも良かったので
出前を取りました。

明日、明後日、明々後日もまた
午前・午後とも埋まった中で、
入院患者の診療をしなきゃいけません。
忙しいなあ・・・。

今日は昼から病院に行き、
まず気胸の患者を診て、
別の患者と家族に病状説明し、
よその施設での検査予約を2件申し込み、
ようやく終わったと思ったら
受持ち患者が低血圧になり心拍数も低下して
その原因の診断と治療に追われ、
今度こそ帰れると思ったら、
ICUの患者が急変して院内召集がかかり、
22時半前に病院を出ました。
休日なのに10時間も働いてるんですが。。。

低血圧の患者の診療をする時、
手早く対処する看護婦さんを見て好感を抱き、
ICUの急変患者の主治医の内科女医を見て、
自分の患者なのに心肺蘇生にも加わらず、
かといって家族に説明もせず突っ立ってたので
内科医辞めろよと思いました。
ちょうど当直で病院にいた同期と、処置後に
その無能な女医さんの悪口大会になりました。
基本的なことができないのに修練しないとか、
術前検査に度々抜け落ちがあるとか、
根本的にあるのは「責任感の欠如」です。

さっぱりメニュー

2006年03月18日 | Weblog
今日も病院へ働きに行きました。
今日はさっぱり系の食生活になりました。

朝御飯:
 薄いハムとチーズのサンド、野菜サラダ、
 100%りんごジュース
昼御飯:
 キノコの和風スパゲティ、サラダ、
 100%オレンジジュース
晩御飯:お寿司8貫+赤だし
3時のおやつ:チョコパフェ

チョコパフェなければ非常に健康的かも。。。

朝御飯をコンビニで買い、医局で食べてたら
同期の研修医から、「お前は結婚したら
奥さんが御飯作ってくれないと不満ためそうだな」
と言われました。野菜サラダなんて食べてる奴は
食事が充実してないと嫌だろ?って。
でも相手が専業主婦になったらそれが当然かと。。。
家事100%とまでは言わないし、感謝はするけれど。
お金を稼ぐ旦那&家事をする奥さんという分業ですからね。
共働きなら自分も家事を分担しますけど。
・・どっちにせよ、家事を面倒としか思わない人とは
絶対に結婚しないと思います。
自分と相手(と子供)の暮らしを維持するのが
楽しいという気持ちが欲しいもの。
仕事だって、楽しいと思ってしている人と
そうでない人とはだいぶ違います。


1年目のある研修医が、仕事が嫌いになったのか
さっぱり情熱がなくなってるみたいです。
不思議なことに「普段温厚な先生」ばかりを
何人も怒らせております。
研修医の仕事って長時間で薄給だから、
誰が欝っぽくなっても不思議はないのだけど、
単に気力が低下しているというよりも、
元々の仕事に対する姿勢がイイカゲンに見えるので
真面目な先生たちから特に不快に思われるのでしょう。

たとえば、研修医2年目からは
(あとで上級医に相談することはあっても)
とりあえず1人で急患を診ることになるのですが、
普通の真面目な1年目研修医であれば、
「その時期にちゃんと患者を診れるよう、努力する」
のが当たり前だと思います。
しかしその研修医は「1人で診るなんていやだなあ」
で終わってしまっているように見えるので、
そりゃ誰でも怒ってしまうと思います。

今週も、知人の冠婚葬祭のため有休を取り、
その間の検査データを見ておいてくれと
同期の研修医に頼んだそうです。
ただ、その研修医の受持ちはわずか2人。
新患を当ててくれるなと当人も言うし、
責任ある仕事を任せることを危惧されているので
無理やり患者を当てられたりもしない結果です。
その状態で、白血病など含めて十数人の患者を持つ
同期の研修医にそんなことを頼んだら、
よく思われるわけはありません。
ただでさえ、普段その研修医が新患を持たないから
他の研修医たちの受持ちが増えているというのに。
平日の冠婚葬祭に行きにくい医師業も問題あるけど、
2日間だったら、出発日の朝早くデータを見て対処して、
翌日帰ってきてから夜に診に来たらいいわけです。
その間何かあった時のことは、指導医に頼めばいい。

立ち直ろうとして頑張っている人だったら
周りもある程度見守ってくれると思うのだけど、
仕事や真面目さを放棄してしまうと、
同情は得られないと思います。
今後、神経内科や呼吸器内科でも研修する予定ですが、
神経内科からは見切りをつけられかけてるし、
呼吸器内科なんぞ、うちの病院では
「激務の科トップ3」に入るので、
その時期までに立ち直ってほしいものです。

呼吸器内科はハードですよ。。。
週に1回の初診外来、2回の救急当番があり、
それに加えて気管支鏡検査が週2回。
回診は週1回、カンファレンスは週2回。
朝8時から始まる日が週に2日あるし、
夜にカンファがある日は20時、21時もざらです。
その合間に受持ち入院患者の診療を進めます。
治療や検査の計画を立てて、必要な所は相談し、
病状を評価して、必要な所は遅れず報告し、
血液データとレントゲンも見落としなく見なきゃいけない。
患者も基本的に1日1回は全員診るべきです。
重症患者なら1日2~3回。
点滴、内服薬も切らさず、検査予約も忘れずに。
肺癌の患者と家族への告知には1時間かかるし、
それまでに患者や指導医と日時を調整し、
必要なフィルムは全て集め、検査結果を総合して、
病期判定をしておかないといけない。
他にも胸腔穿刺などの処置があります。
僕などは、極めて仕事の効率が良い部類ですが、
「翌週は血液データとレントゲンなど見て、
患者の予定外の変化にだけ対応すればいい状態」
に毎週末準備しているのに、作りあげた時間が潰れていく。
患者が重症になったり、予期せぬ緊急入院が当たったり、
院長回診係や論文抄読会当番が回ってきたりするので。

やる気ない研修医が呼吸器内科で研修したら、
本人も指導医も患者も悲惨だと思います。
まあ、仕事を任せて危険だと思われたら
割り当てられる患者は制限されるでしょうが。
呼吸器内科では積極的に仕事を片付けていかないと、
日付が変わるまでに帰れませんし、
研修医が本来するべき勉強もできません。
なにより、忙しい中でも丁寧に患者の診療を進めないと、
きちんとした医療ができないと思います。
忙しさにかまけて外来で何かを見落としたり、
入院患者の検査や治療が遅れてたりしてはいけない。
そういう意味では、きちんと責任感を持って、
仕事の中に楽しさを見出してやる人でないと、厳しいです。
指導医はよく教えてくれるし、
スタッフと研修医が一丸となって働いてるので
居心地はいいのだけど、やっぱり激務ですから。
もっとも、呼吸器内科の先生からも
その研修医はよく思われていないので、
研修医1人とカウントされず、0.2人くらいに
カウントされてるかも知れませんが。。。

金曜日

2006年03月17日 | Weblog
病棟の仕事だけだったので、比較的楽でした。
・・といいつつ、突然の退院が3件ほどあり、
普通の病棟業務に比べれば忙しかったけど。
でもまあ疲れにくい1日でした。

0時前から午前3時まで電話したので、
土曜日はたぶん寝不足になるでしょう。