○問題点の整理。
どうして今までヴェルダンはグランベルに支配されなかったのか。
イザーク遠征を可能とする強国グランベルであれば、距離的にも(面積的にも)、それこそイザーク遠征よりも容易に進軍・征服できるのではないか。
単純な疑問である。
○宣戦理由の有無
宣戦理由の有無を問題とするならば、しかしヴェルダンは過去、なんどか国境侵犯を行っている。「たびたび国境を荒らしたヴェルダンをグランベルの人々は蛮族と呼んでいる」(一章)とある。
それこそ、自国ではない(と思われる)、あくまでも「友好」都市の住民が虐殺されたことで報復遠征を行うのであれば、自国の国境を荒らす=付近の住民に迷惑のかかる行為=略奪等を行ったヴェルダンに対して報復を行わなかったのは、行動原理として一貫性を欠く。
○口実のタイミング
結果論的には、イザーク遠征は王子暗殺の陰謀に使われた感が大きい。たまたま、ヴェルダンではなくイザーク方面で軍事行動の口実が作れたから。
しかし、イザーク遠征は、それこそ距離的な意味でかなりの遠征である(と思われる)。出費・および準備期間はかなりの規模になるのではないか。それこそ、王子暗殺の舞台をお膳立てするためというには、あまりにも話が大きすぎる。
(出費はともかく、準備期間は中世的に考えると、それほどの問題にならないかもしれない。綿密な計画性等の問題ではなく、現代とは違う「時代性」の問題として)
王子を暗殺したいだけなら別の方法も取れたはずである。
その意味では、王子暗殺の問題以外で、イザーク遠征を可能ならしめたなんらかの理由があることになる。(そもそも王子暗殺がいつ計画されたのか、という問題があるにしても)
少なくとも上述宣戦理由におけるように、ヴェルダンに対しては制圧行動をとらなかった。それが何故なのかという部分に、イザーク遠征とヴェルダン問題の差異があるのかもしれない。
○バイキング・異民族問題
中世西欧におけるバイキング、および古代中国における異民族のようなイメージはどうなのか。
しかしこれは、中世西欧もしくは古代中国に、強大な力=国力がなかったために報復等、反攻ができなかった事実がある。力がないために攻められるがままだった。
もちろん詳しくは勉強をする必要があるが、少なくともグランベル王国は大陸一の強国である。
強国が小さな勢力の言いなりになるわけがない。それこそグランベルはイザークに遠征したのだから。
○問題の整理
聖戦における蛮族の侵攻についてのイメージは、それこそ歴史事実における異民族等の侵略にあるのだと思う。これは上述、中世西欧や古代中国等、実は「国力が弱い」ために起こった事実である。この「国力が弱い」という事実を検証することなく、たんに異民族等に侵略された事実のみを取り出して設定したイメージでしかない。ゆえに矛盾が生じてしまう。
大陸一の強国であるグランベルは、仮にヴェルダンが国境侵犯の愚に及んだとしたら、報復行為にでる。しかもそれは単純に面積の違いから来る国力の違いから、圧倒的な結果に終わる。
これが普通、ではないか。
どうして今までヴェルダンはグランベルに支配されなかったのか。
イザーク遠征を可能とする強国グランベルであれば、距離的にも(面積的にも)、それこそイザーク遠征よりも容易に進軍・征服できるのではないか。
単純な疑問である。
○宣戦理由の有無
宣戦理由の有無を問題とするならば、しかしヴェルダンは過去、なんどか国境侵犯を行っている。「たびたび国境を荒らしたヴェルダンをグランベルの人々は蛮族と呼んでいる」(一章)とある。
それこそ、自国ではない(と思われる)、あくまでも「友好」都市の住民が虐殺されたことで報復遠征を行うのであれば、自国の国境を荒らす=付近の住民に迷惑のかかる行為=略奪等を行ったヴェルダンに対して報復を行わなかったのは、行動原理として一貫性を欠く。
○口実のタイミング
結果論的には、イザーク遠征は王子暗殺の陰謀に使われた感が大きい。たまたま、ヴェルダンではなくイザーク方面で軍事行動の口実が作れたから。
しかし、イザーク遠征は、それこそ距離的な意味でかなりの遠征である(と思われる)。出費・および準備期間はかなりの規模になるのではないか。それこそ、王子暗殺の舞台をお膳立てするためというには、あまりにも話が大きすぎる。
(出費はともかく、準備期間は中世的に考えると、それほどの問題にならないかもしれない。綿密な計画性等の問題ではなく、現代とは違う「時代性」の問題として)
王子を暗殺したいだけなら別の方法も取れたはずである。
その意味では、王子暗殺の問題以外で、イザーク遠征を可能ならしめたなんらかの理由があることになる。(そもそも王子暗殺がいつ計画されたのか、という問題があるにしても)
少なくとも上述宣戦理由におけるように、ヴェルダンに対しては制圧行動をとらなかった。それが何故なのかという部分に、イザーク遠征とヴェルダン問題の差異があるのかもしれない。
○バイキング・異民族問題
中世西欧におけるバイキング、および古代中国における異民族のようなイメージはどうなのか。
しかしこれは、中世西欧もしくは古代中国に、強大な力=国力がなかったために報復等、反攻ができなかった事実がある。力がないために攻められるがままだった。
もちろん詳しくは勉強をする必要があるが、少なくともグランベル王国は大陸一の強国である。
強国が小さな勢力の言いなりになるわけがない。それこそグランベルはイザークに遠征したのだから。
○問題の整理
聖戦における蛮族の侵攻についてのイメージは、それこそ歴史事実における異民族等の侵略にあるのだと思う。これは上述、中世西欧や古代中国等、実は「国力が弱い」ために起こった事実である。この「国力が弱い」という事実を検証することなく、たんに異民族等に侵略された事実のみを取り出して設定したイメージでしかない。ゆえに矛盾が生じてしまう。
大陸一の強国であるグランベルは、仮にヴェルダンが国境侵犯の愚に及んだとしたら、報復行為にでる。しかもそれは単純に面積の違いから来る国力の違いから、圧倒的な結果に終わる。
これが普通、ではないか。