今更留学記 Family medicine

家庭医療の実践と、指導者としての修行も兼ねて、ミシガン大学へ臨床留学中。家庭医とその周辺概念について考察する。

シップの無い国

2008-07-23 23:24:55 | 臨床留学
「先生、シップくださいな」

「何枚いります?」

「出せるだけ、ちょーだい?」

こんな会話を何度したでしょう


先日ふと気づきました

アメリカでシップを見かけません

「NSAID patchは無いんですか?」と聞いてみたところ

「あるにはあるけど、滅茶苦茶高いので出したことは無い。保険がカバーするか、知らないし。」

シップは高いのですが、NSAIDのジェルは市販でもあり、まあまあの値段です

そこでEBMのセッションで発表するネタにしました

取り上げた理由は


アメリカでシップを使っていない→NSAIDの内服が第一選択→第二選択は麻薬


一方日本では、シップが第一選択となるため、アセトアミノフェンもしくはNSAIDの内服、そしてボルタレン坐薬という順に薬を出していきます


選択肢の少なさが麻薬の処方機会を増やしているのではないか?という考察です

勿論、他にも理由があることは分かっているのですが・・・


EBMcase blockmonth 2008 pptへのリンク


発表してみた、反響は・・・

う~ん、どうなんでしょう・・・