今更留学記 Family medicine

家庭医療の実践と、指導者としての修行も兼ねて、ミシガン大学へ臨床留学中。家庭医とその周辺概念について考察する。

Because you were a Cardiologist

2008-07-31 00:00:01 | 臨床留学
密かにストレスに感じていることがあります

ことあるごとに'cardiologistだった'というフレーズがつくこと

新しく会うFacultyに紹介されると「ああ君があのcardiologistの」

外来でプリセプティングをうけている時に、Facultyに一緒に心音を確認してほしいので、遠回しに頼むと「Because you were a cardiologist, I'll trust you!」と勢い良く流されたのか、拒まれたのか

確かに循環器をしていた時代はありましたが、2年間ちょっと

しかも6年以上前の話です

正直、過大評価されて困っています

いつ化けの皮が剥がれるか、ヒヤヒヤしながら

「本当に昔の話で、短期だから」と言っても

「昔と言っても12歳だったわけじゃないでしょう?」と返され

謙遜だと思われている雰囲気

一般的な傾向として、日本である程度の臨床経験を積んでから渡米しても、日本でのキャリアはあまり重視されないと事前に聞いていただけに

とまどいを憶えずにはいられません

それだけ'Cardiologist'というのがこちらではStatusなのでしょうか

収入を考えれば確かに、かれらは2倍、下手すると3倍以上もらいますし

ミシガン大学病院も立派なCardiologyセンターがあり、専門医が強い病院なだけになおさらなのかもしれません

心疾患が多い国ですから、みんな循環器診療には苦労しているせいなもかもしれません

また逆に、渡米前の6年間、総合診療部で頑張ってきたことは話題にもしてもらえないのが悲しかったりします