今更留学記 Family medicine

家庭医療の実践と、指導者としての修行も兼ねて、ミシガン大学へ臨床留学中。家庭医とその周辺概念について考察する。

POEM of the week

2008-07-29 07:19:30 | 時事ネタ
POEMをご存知でしょうか?

ポエム(詩)ではありません

どちらかというと、「ポ~ム」と発音します

Patient-Oriented Evidence that Matters" (POEMs)の略です


「大腸の手術後に、ガムを食べさせると退院が早まるか?」

「風邪の子供が寝る前に蜂蜜をなめさせると、咳がおさまりよく眠れるようになるか?」

「喫煙者に計算した肺年齢を伝えると、喫煙率が上がるか?」

「脳梗塞にミノマイシンを投与すると、機能予後が改善する」

答えは全てYes

これらの疑問をまとめて、定期的に送ってくれるのがInfoRetrieverで、有用なcalulatorなども含めてPDAに載せられるようにしたサービスがInfoPOEM(今はEssential Evidence Plusという名前にかわったようです)

またこれらのPOEMを今週のPOEMとして5-6分のPodcastにまとめたのがPOEM of the weekです

これはなかなかの優れもので、おすすめです

ただでダウンロードができ、運転中や運動中にボーッと5分聞いていれば

様々なPOEMに対するMeta-analysisやRCTを批判的吟味して解説してくれます

そしてこれらの内容が結構使えるのです(というより、本当に臨床に使える内容だけを吟味するのがPOEMなので、使えて当たり前です)

この解説をしてくれているのがミシガン州立大学家庭医療科のMark H. Ebellです

そしてPOEMの概念を考えだして、Mark EbellらとInfoPOEMを作り出したのがAllen F. ShaughnessyDavid C. Slawson

さらにいえば、先日も触れたInformation Masteryというカリキュラムを考えだしたのもこの二人です

そして私が留学先にApplyしていた先の二つがそれぞれAllen F. ShaughnessyDavid C. Slawsonがいたプログラムだったのです

結局、彼らのプログラムには入りませんでしたが、いつかは会ってみたいものです

そんなことを考えつつ「POEM of the week」を聞きながら、蛍の舞う夕暮れの公園を散歩してきました



この視界の範囲であれば瞬間で30匹ぐらいは蛍が見えます

真ん中やや左に光っているのですが(写真にすると分からなくなります)




ど真ん中、向かってわずか左にかすかな点として光った蛍が見えます


やっぱり写真にすると、みにくいようです

あやしいUFO写真のようです