今更留学記 Family medicine

家庭医療の実践と、指導者としての修行も兼ねて、ミシガン大学へ臨床留学中。家庭医とその周辺概念について考察する。

地域活動の日

2008-07-18 00:00:03 | 家庭医療
今日の午後は、Ronald McDonald Houseで夕食作り

といっても、何のことか分かりませんよね

まずRonald McDonald Houseとは?

説明をするために、google検索してみるとなんと!

ドナルド・マクドナルド・ハウス

あのハンバーガーのマクドナルドの財団が運営する

「入院している子どもとその家族のための宿泊施設」です

日本にもあったんですね、恥ずかしながら知りませんでした

日本の5カ所を含めて、世界30カ国274カ所にあるそうです

ここアナーバーは、ミシガン大学病院にチルドレンズホスピタルがありますので病院のすぐ横にあります




基本的に、ほとんどがボランティアの協力によって運営されています

ここアナーバーでは、家族は1人一泊10ドルを払い

子供が入院している間は、どれだけでも居てよく、そのかわり宿泊者も各自ゴミ出し、掃除など分担があります

夕食もいろいろなボランティアが作っています

うちのプログラムの前ディレクターが家族ぐるみのボランティアとして関わっている関係上、1年目レジデントがBlock Monthの企画としてここで夕食をつくることが最近の恒例になっています

企画自体は

  •  communityにかかわること
  • 協力して夕食を作る作業を通してチームワークを磨くこと

を目的として、レジデント側から自発的に出たもので、他にやりたいことがあればそれを企画しても良いのです

「ヘルシーな料理を」というコンセプトのもと、野菜たっぷりを添えたローズマリー味ローストチキンと、野菜サラダ、イチゴケーキを作りました

なかなか好評だったようです

調理にはやっぱりたっぷり油を使いますが、栄養バランスはかなり良い献立だったと思います

アメリカでは公的なセーフティーネットが乏しいためか、キリスト教の博愛精神の関係か、個人による慈善事業が盛んです

家庭医の先生は特にそのような活動を盛んにされていると思います

月に何度か、ボランティアで地域の診療所で医療を提供したり、今回のようなボランティア団体を支援したり


家庭医自体が「地域医療」という側面も持っていることも大きいですが

アメリカであえて収入の少ない家庭医を自分の仕事に選んでいる人たちは、

やっぱりボランティア精神にあふれており、人間的にも尊敬できる人が多いと思います


ちなみにどうでも良いですが

Ronald McDonaldをドナルド・マクドナルドと訳しているのは、

ゴロが良いからあえてやっているのでしょうか?

おかげで、マクドナルドと言われてもRonald(ロナルド)だったため、「あのマックと同じ名前なんて偶然だな~」と頓珍漢なことを思っていました

→後日Wikipediaで調べたところ、「ロナルド」は発音しにくいため、日本では「ドナルド」にしているそうです。トリビアの泉でも紹介されたんですね。

ドナルド・マクドナルド(Wikipedia)