天祥は、谷間の小さな街である。
いや、正確に言うと街ともいえないくらいに小さい。
まず、街を作ろうにも平地がない。
ホテルや売店などが谷にできたわずかの緩やかな傾斜地を削ってどうにか立っている。
このような場所に、人は住めるのか、民家はあるのだろうかと思った。
ゴツゴツした岩山の奥深い谷底には畑がない、農業はできないだろう。
川は流れているが川魚を捕って生計を立てることも困難だろう。
壁といってもよいくらいの傾斜地では林業も無理だ。
このように考えていくと、少なくとも天祥の人々は観光で生計を立てるほかはない。そう考えると、天祥の歴史は道路開通以降だろう。
今回、宿泊したのは、天祥青年活動中心というところだった。
場所は、すぐにわかった。ここには、平地がなく、建物が数少ないので迷うことがない。
観光案内所と警察の連絡所をすぎて、すぐに左に坂をあがった所にある。
かなりの急勾配だったが、おりて押して歩くのが癪だったので、ダンシングでなんとか上りきった。
折りたたみ自転車は、どうもダンシングがしずらい。
左右に自転車をふりにくい。タイヤが小さいぶん、挙動が不安定になる。
だから、ダンシングといっても、ロードバイクのようなダンシングはできない。
左右に振らないダンシングという妙なダンシングになってしまう。
入口の坂
坂を上りきると、建物が見えた。
雰囲気はホテルというよりも、ユースホステルの大きなもの、あるいは日本の公共の宿のようだった。
何人かの青年グループがアクティビティをして歓声をあげていた。
玄関に自転車を止めて、荷物をおろす。
最初に悩んだのは、この自転車をどこに置くかだった。
駐車場を見るとどこにも自転車は置いていなかった。
もしかすると、部屋に持っていけと言われるのだろうか。外に置けと言われるのだろうか。
いろいろと心配しながら、チェックインすると、お姉さんから自転車は1階のフロアの奥の自転車置き場に止めるように言われた。
指定された場所へ自転車を持っていくと、すでにマウンテンバイクが4台固定されていた。
いずれもGIANTだ。さすが台湾である。
自転車置きは、前輪を入れるものであった。そこに前輪を突っ込み、持参した鍵をかけた。
宿泊したところ
自転車置場
ところで、
自転車大国となった台湾であるが、自転車泥棒もすごいらしい。
台湾在住の日本人から台湾では自転車はすぐに盗まれる、鍵をかけていても盗まれるから注意するようにアドバイスを受けた。
どんなにガッチリした鍵をかけても、狙われたら絶対に盗まれてしまうという。
その人は、盗まれてからは鍵をかけずに自転車を止めるようにしているという。
そのほうが、盗まれないか緊張して自転車を見ることになるし、盗む方も鍵がかかっていない自転車ならすぐに持ち主が戻ってくると考えるので盗まれにくいという。
そのあたりの台湾での真偽のほどはわからないが、気をつけるにこしたことはない。
ただし、ここは、ユースセンターで、しかも室内に自転車を置くのでまず盗まれる危険性はほとんどないと思った。
ところで、ここの宿泊料だが、為替相場が変動しているので、一部屋3000NTD、日本円で8000円~9000円くらいだろうか。ツーベッドルームで、トイレ、シャワー付き、液晶テレビ、エアコンがついていた。
高級な部屋とはとてもいえないが、それなりに清潔な部屋であった。
この価格で、朝飯がついている。夕食は、ついていない。記憶では日本円で600~800円くらいでディナーセットが頼める。
ディナーセットといってもプレートに4品くらいの中華料理とご飯が載せられており、それにスープがつくらいでなので、大学の学食のようなものを想像してもらえばよい。夕食を天祥の他の場所で食べられるかだが、それは難しい。飲食店がないのだ。普通の街なら、飲食店があるだろうが、ここの街には夜に飲食店の経営を成り立たせるほどの客が来ないのだ。必然的に、それぞれの宿泊先で夕食をとらざるを得ないことになる。
宿泊代金は、必ずしも安いとは言えないかもしれないが、有名な観光地の宿でインターネットから簡単に予約可能な宿はこの青年活動中心と高めのリゾートホテルしかない。
今回は、3月30日、31日と宿泊したが両日ともシーズンオフだったためか、宿泊客はそれほど多くはなかった。
食事の場所
食事
チェックインをしてから、デイバッグを抱えて、部屋に入り、シャワーを浴びた。
雨の中レインウエアを着て走ったので、体が汗まみれになっていた。
暖かいシャワーがとても心地よい。
生き返った感じがする。
まだ夕食は午後6時からだ。
3時には宿についてしまったのでシャワーを浴びてからも、時間があったので近所を散歩することにした。
まずは、天祥の観光案内所へ行ってみた。
そこでは、いろいろな観光グッズが販売されていた。
私は、その地域しかないものを見ると無性に土産に欲しくなってしまう性質である。
とくにカラフルな花蓮族の刺繍のバッグなどは欲しいと思った。
もう少しで買うところだったが、すんでのところで踏みとどまった。
まず土産を買うと荷物が多くなる。
今回はサイクリングの旅なので、荷物は厳選してきたが、それでも台北の友人からお茶のでかいものを土産にいただき、デイバッグがパンパンに膨らんでいた。もう限界にちかい。
また、飾り物としては面白いけれども、この刺繍バッグを日本に帰ってから本当に使うのかと考えるとどうも使い道がなさそうだ。
所有欲は高まっているのだが、結局、欲しいと思うだけで我慢することにした。
その他に、あれこれ眺めていて、結局、購入したのは中部横貫公路の折りたたみパンフレットだ。
これには公路の工事の苦難の歴史が中国語で書かれたものである。
地図と写真があったので、なんとなく中国語の文章も意味が伝わってくる。
こんな地図があれば、明日のサイクリングのイメージトレーニングをするのによい。
価格は日本円で60~80円。
これを買って、外に出て、向にある小さな売店に入ってみた。
明日は早起きする。早めに寝るためにビールを買いたかったのだ。
この売店で2本のビールを買って外に出たら、すぐ近くにサイクリストがいた。
おおっ、仲間だ。
いや、正確に言うと街ともいえないくらいに小さい。
まず、街を作ろうにも平地がない。
ホテルや売店などが谷にできたわずかの緩やかな傾斜地を削ってどうにか立っている。
このような場所に、人は住めるのか、民家はあるのだろうかと思った。
ゴツゴツした岩山の奥深い谷底には畑がない、農業はできないだろう。
川は流れているが川魚を捕って生計を立てることも困難だろう。
壁といってもよいくらいの傾斜地では林業も無理だ。
このように考えていくと、少なくとも天祥の人々は観光で生計を立てるほかはない。そう考えると、天祥の歴史は道路開通以降だろう。
今回、宿泊したのは、天祥青年活動中心というところだった。
場所は、すぐにわかった。ここには、平地がなく、建物が数少ないので迷うことがない。
観光案内所と警察の連絡所をすぎて、すぐに左に坂をあがった所にある。
かなりの急勾配だったが、おりて押して歩くのが癪だったので、ダンシングでなんとか上りきった。
折りたたみ自転車は、どうもダンシングがしずらい。
左右に自転車をふりにくい。タイヤが小さいぶん、挙動が不安定になる。
だから、ダンシングといっても、ロードバイクのようなダンシングはできない。
左右に振らないダンシングという妙なダンシングになってしまう。
入口の坂
坂を上りきると、建物が見えた。
雰囲気はホテルというよりも、ユースホステルの大きなもの、あるいは日本の公共の宿のようだった。
何人かの青年グループがアクティビティをして歓声をあげていた。
玄関に自転車を止めて、荷物をおろす。
最初に悩んだのは、この自転車をどこに置くかだった。
駐車場を見るとどこにも自転車は置いていなかった。
もしかすると、部屋に持っていけと言われるのだろうか。外に置けと言われるのだろうか。
いろいろと心配しながら、チェックインすると、お姉さんから自転車は1階のフロアの奥の自転車置き場に止めるように言われた。
指定された場所へ自転車を持っていくと、すでにマウンテンバイクが4台固定されていた。
いずれもGIANTだ。さすが台湾である。
自転車置きは、前輪を入れるものであった。そこに前輪を突っ込み、持参した鍵をかけた。
宿泊したところ
自転車置場
ところで、
自転車大国となった台湾であるが、自転車泥棒もすごいらしい。
台湾在住の日本人から台湾では自転車はすぐに盗まれる、鍵をかけていても盗まれるから注意するようにアドバイスを受けた。
どんなにガッチリした鍵をかけても、狙われたら絶対に盗まれてしまうという。
その人は、盗まれてからは鍵をかけずに自転車を止めるようにしているという。
そのほうが、盗まれないか緊張して自転車を見ることになるし、盗む方も鍵がかかっていない自転車ならすぐに持ち主が戻ってくると考えるので盗まれにくいという。
そのあたりの台湾での真偽のほどはわからないが、気をつけるにこしたことはない。
ただし、ここは、ユースセンターで、しかも室内に自転車を置くのでまず盗まれる危険性はほとんどないと思った。
ところで、ここの宿泊料だが、為替相場が変動しているので、一部屋3000NTD、日本円で8000円~9000円くらいだろうか。ツーベッドルームで、トイレ、シャワー付き、液晶テレビ、エアコンがついていた。
高級な部屋とはとてもいえないが、それなりに清潔な部屋であった。
この価格で、朝飯がついている。夕食は、ついていない。記憶では日本円で600~800円くらいでディナーセットが頼める。
ディナーセットといってもプレートに4品くらいの中華料理とご飯が載せられており、それにスープがつくらいでなので、大学の学食のようなものを想像してもらえばよい。夕食を天祥の他の場所で食べられるかだが、それは難しい。飲食店がないのだ。普通の街なら、飲食店があるだろうが、ここの街には夜に飲食店の経営を成り立たせるほどの客が来ないのだ。必然的に、それぞれの宿泊先で夕食をとらざるを得ないことになる。
宿泊代金は、必ずしも安いとは言えないかもしれないが、有名な観光地の宿でインターネットから簡単に予約可能な宿はこの青年活動中心と高めのリゾートホテルしかない。
今回は、3月30日、31日と宿泊したが両日ともシーズンオフだったためか、宿泊客はそれほど多くはなかった。
食事の場所
食事
チェックインをしてから、デイバッグを抱えて、部屋に入り、シャワーを浴びた。
雨の中レインウエアを着て走ったので、体が汗まみれになっていた。
暖かいシャワーがとても心地よい。
生き返った感じがする。
まだ夕食は午後6時からだ。
3時には宿についてしまったのでシャワーを浴びてからも、時間があったので近所を散歩することにした。
まずは、天祥の観光案内所へ行ってみた。
そこでは、いろいろな観光グッズが販売されていた。
私は、その地域しかないものを見ると無性に土産に欲しくなってしまう性質である。
とくにカラフルな花蓮族の刺繍のバッグなどは欲しいと思った。
もう少しで買うところだったが、すんでのところで踏みとどまった。
まず土産を買うと荷物が多くなる。
今回はサイクリングの旅なので、荷物は厳選してきたが、それでも台北の友人からお茶のでかいものを土産にいただき、デイバッグがパンパンに膨らんでいた。もう限界にちかい。
また、飾り物としては面白いけれども、この刺繍バッグを日本に帰ってから本当に使うのかと考えるとどうも使い道がなさそうだ。
所有欲は高まっているのだが、結局、欲しいと思うだけで我慢することにした。
その他に、あれこれ眺めていて、結局、購入したのは中部横貫公路の折りたたみパンフレットだ。
これには公路の工事の苦難の歴史が中国語で書かれたものである。
地図と写真があったので、なんとなく中国語の文章も意味が伝わってくる。
こんな地図があれば、明日のサイクリングのイメージトレーニングをするのによい。
価格は日本円で60~80円。
これを買って、外に出て、向にある小さな売店に入ってみた。
明日は早起きする。早めに寝るためにビールを買いたかったのだ。
この売店で2本のビールを買って外に出たら、すぐ近くにサイクリストがいた。
おおっ、仲間だ。