ぐるぐる自転車どこまでも

茨城県を自転車で散歩しながら,水戸藩の歴史について考え,たまにロングライドの大会に出場,旅する中年男の覚書

テロについて

2013-02-19 20:31:04 | 自転車
イスラム圏で外国人を標的としたテロや人質事件が起こることがある。
それらが起こるたびに、私は江戸末期の尊攘攘夷運動の中で外国人を襲った事件を思い出す。
それらは共通項が多い気がしてならない。
尊王攘夷は、いわば尊皇を核とする原理主義であるのに、イスラム原理主義はイスラムを核とする原理である。
これらは社会が危機に陥ると力を自然に持つようである。
幕末も貿易により急激に物価が上昇して農民が生活に困窮した、攘夷はそれらの社会不安を背景にしているというのを本で読んだことがある。
イスラム圏でも外国人がやってきて国内の物価上昇、失業、不況により生活が苦しい状況、それに対する不満が背景にある。このような不安があると人々は冷静さを欠き、社会が乱れたのは外国人のせいだ、外国人を追い出してしまえ、そしてもとへ戻せと考える。いつも排撃されるのは余所者なのだろう。
我々は、テロを憎むべきだが、その場合でも、その背景にあるものを見なければならない。単純にイスラム過激派は理解できないと片付けるのではなく、背景にあるものの本質を探る努力をすべきであり、理解するための材料は、意外に、我々の身近な歴史の中にも潜んでいるのだ。