映画と音楽そして旅

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(映画音楽番外編) 「ムーラン;ルージュの歌」 (再見 映画「赤い風車」)

2005-12-21 05:38:27 | 映画音楽
 この映画主題歌は私がこのブログを始めた初期に取り上げましたが、その時は肝心の映画は観ていませんでした。しかし最近になってやっとDVDで観る事ができました。
 前にも触れましたがこの映画はパリのモンマルトルの酒場「ムーラン・ルージュ」に、毎夜現れて踊り子の姿を飽きることなく描き続けていたといわれる、画家トゥルーズ・ロートレックの生涯を描いた映画です。
 あまり女性に縁のなかったロートレック(ホセ・ファラー)の前に現れたのは、彼の絵のモデルをしながら稼いだお金を、恋人にマリー(コレット・マルシャン)という女性でした。
 しばらくは一緒に住んだ彼女が出て行った後で知り合ったのが、ミリアム(シュザンヌ・フロン)という女性でした。優しい彼の気性に彼女も次第に惹かれていくのですが…
 映画では気ままで奔放なマリーと、落ち着いた清楚な感じのミリアム、この二人の対照的な性格の女性像をくっきりと描いています。
 飲み代は只…という約束で描いた店のポスターが、それに評判を呼んでお客が増えて、それに伴いお客も高級化して行き、庶民的な雰囲気もだんだん消えていき、やがて彼の居場所もなくなってきます。
 そしてミリアムから貰った最後の手紙を、何度も飽きることなく読み返しながら、涙と酒に明け暮れる日々を送るのです。
 最終章で彼が臨終を迎えたとき、彼がこよなく愛したというこの酒場の踊り子たちが夢の中に現れて、彼女たちが見送る中を安らかに天国へ旅立っていく様子が、幻想的な雰囲気で描かれています。
 この映画の中で流れる主題曲の「ムーラン・ルージュ」の歌は、若い頃にはかなりヒットした、とても綺麗なワルツ調の曲ですが、手元のおなじみの英語歌詞のCDや、フランス語歌詞の古い譜面などが残っています。
 映画の中にも素敵な日本語歌詞がありましたが、シャンソンの和訳歌詞というのは、いつ聴いても、しみじみと身に沁みこむようで、いつまで立ってもいいものですね。
 レンタル・ショップには近年になって製作された、新版「ムーラン・ルージュ」もありましたが、私は今見たばかりの旧作の方の感触を大事に残しておきたいとも思いますので、今回はあえてレンタルしませんでしたが、いずれは観て見たいと思っています。

 冒頭で触れたように「赤い風車」は6月21日のブログで触れています。
また、7月17日のこのブログ「フレンチ・カンカン」で、この「ムーラン・ルージュ」について書いていますのでご覧ください