3月31日のこのブログで、ポーランドのエスペランチストがネパールのマオイストに誘拐されたらしいというニュースについて書いた。最近、その当事者のレポートが公表された。一つ強調されているのは、「誘拐」されたわけではない、ということである。
4人のポーランド人が一緒に旅行していたが、そのうちの2人はエスペランチストではない。それぞれ2人ずつ別々に行動していたが、ネパールで合流した。
普通ジリまでは飛行機で行く観光客が多いが、彼らは静かな旅が安くできると、10時間のバス旅行と4日間の徒歩旅行を選ぶ。ポーターも雇わず、彼らだけで歩いた。マオイストがいることは分かっていたが、彼らは観光客には危害を与えないし、1000ルピー(15ドル)の「税金」を払えばいいと聞いていた。
ところが、マオイストは5000ルピー(70ドル)を要求した。マオイストは通過していく荷物運びの人たちにも同じ金額を要求していた。分かっていたら、飛行機(90ドル)で行くんだった!
マオイストが言った「近いうちにロケットを買って飛行機を打ち落とすから、この道を歩く方が安全になるだろう」
いったん来た道を戻って別な道を行こうかと思ったが、武装した4人の男と弾薬の入った袋を担いだ15歳くらいの男の子がついてくるという。恐ろしくなって、結局4人分280ドルを払って歩くことにした。ここでカトマンズのエスペランチスト、ラゼンまたはムクンダに電話して、もし4日後に次の街ルクラから電話しなかったら、大使館に状況を知らせてくれるよう頼むことにした。エスペランチストはつかまらなかったが、ある少年に英語で話し、彼はムクンダに伝えることを約束してくれた。
280ドルと引き替えに「領収書」を受け取る。これが6か月有効の通行証になる。途中、この通行証が必要になることもなく、順調にルクラに到着。ここで助かった捕虜として警察隊に迎えられ、新聞社、大使館、人権擁護団体などからの電話インタビューを受ける。「誘拐されたわけではない」と言っても誰も受け付けてくれない。
警察隊が「すべてのヘリコプターを動員して我々を捜した」というのには驚いた。ヘリコプターなど見なかったからだ。もし本当に誘拐されていたとしても、実際には誰も助けに来なかっただろう。
ルクラからナムチェまではマオイストもいないし、外国人観光客でいっぱいなのに、兵士たちが我々を守ってくれた。ナムチェで取り調べを受け、マオイストの領収証を軍に取り上げられてしまった。山から帰ったあと、安全に帰れなくなるではないか。飛行機で帰るお金はもう無い。抗議すると、隊長はジリかカトマンズまでは無料で安全に送ると約束してくれた。
さて、エベレスト周辺の旅行からナムチェに戻り、軍を訪れて約束を果たすよう要求した。ここでの宿泊代と食費は軍が払ってくれた。しかし、隊長はルクラまでは歩いていけという。そこでヘリコプターを待てと。
ルクラに着くと、誰もそんなことは知らないという。ナムチェの隊長に連絡しろと言うと、電話も無線も壊れているという。マオイストの領収書を返せと言っても無視である。いいかげん怒りがこみ上げてきて、「2時間以内に領収書を渡すか、飛行機を飛ばす準備をしろ。さもないとすべてを大使館とマスコミに話すぞ」と言い渡す。
彼らの態度はすぐに変わった。しかし、実際に助けてくれたのは、航空会社にネパール人並みの料金(外国人の3分の1)で飛行機を飛ばすように頼んでくれた旅行会社の人と、その航空会社の
支配人だった。
小さな飛行機は乗客4人だけを乗せて飛び立った。午後の首都への便は空っぽのことが多いので、我々をカトマンズまで届けるのはたやすいことではあった。
写真はアメリカ西海岸、小さな町の古い住宅
4人のポーランド人が一緒に旅行していたが、そのうちの2人はエスペランチストではない。それぞれ2人ずつ別々に行動していたが、ネパールで合流した。
普通ジリまでは飛行機で行く観光客が多いが、彼らは静かな旅が安くできると、10時間のバス旅行と4日間の徒歩旅行を選ぶ。ポーターも雇わず、彼らだけで歩いた。マオイストがいることは分かっていたが、彼らは観光客には危害を与えないし、1000ルピー(15ドル)の「税金」を払えばいいと聞いていた。
ところが、マオイストは5000ルピー(70ドル)を要求した。マオイストは通過していく荷物運びの人たちにも同じ金額を要求していた。分かっていたら、飛行機(90ドル)で行くんだった!
マオイストが言った「近いうちにロケットを買って飛行機を打ち落とすから、この道を歩く方が安全になるだろう」
いったん来た道を戻って別な道を行こうかと思ったが、武装した4人の男と弾薬の入った袋を担いだ15歳くらいの男の子がついてくるという。恐ろしくなって、結局4人分280ドルを払って歩くことにした。ここでカトマンズのエスペランチスト、ラゼンまたはムクンダに電話して、もし4日後に次の街ルクラから電話しなかったら、大使館に状況を知らせてくれるよう頼むことにした。エスペランチストはつかまらなかったが、ある少年に英語で話し、彼はムクンダに伝えることを約束してくれた。
280ドルと引き替えに「領収書」を受け取る。これが6か月有効の通行証になる。途中、この通行証が必要になることもなく、順調にルクラに到着。ここで助かった捕虜として警察隊に迎えられ、新聞社、大使館、人権擁護団体などからの電話インタビューを受ける。「誘拐されたわけではない」と言っても誰も受け付けてくれない。
警察隊が「すべてのヘリコプターを動員して我々を捜した」というのには驚いた。ヘリコプターなど見なかったからだ。もし本当に誘拐されていたとしても、実際には誰も助けに来なかっただろう。
ルクラからナムチェまではマオイストもいないし、外国人観光客でいっぱいなのに、兵士たちが我々を守ってくれた。ナムチェで取り調べを受け、マオイストの領収証を軍に取り上げられてしまった。山から帰ったあと、安全に帰れなくなるではないか。飛行機で帰るお金はもう無い。抗議すると、隊長はジリかカトマンズまでは無料で安全に送ると約束してくれた。
さて、エベレスト周辺の旅行からナムチェに戻り、軍を訪れて約束を果たすよう要求した。ここでの宿泊代と食費は軍が払ってくれた。しかし、隊長はルクラまでは歩いていけという。そこでヘリコプターを待てと。
ルクラに着くと、誰もそんなことは知らないという。ナムチェの隊長に連絡しろと言うと、電話も無線も壊れているという。マオイストの領収書を返せと言っても無視である。いいかげん怒りがこみ上げてきて、「2時間以内に領収書を渡すか、飛行機を飛ばす準備をしろ。さもないとすべてを大使館とマスコミに話すぞ」と言い渡す。
彼らの態度はすぐに変わった。しかし、実際に助けてくれたのは、航空会社にネパール人並みの料金(外国人の3分の1)で飛行機を飛ばすように頼んでくれた旅行会社の人と、その航空会社の
支配人だった。
小さな飛行機は乗客4人だけを乗せて飛び立った。午後の首都への便は空っぽのことが多いので、我々をカトマンズまで届けるのはたやすいことではあった。
写真はアメリカ西海岸、小さな町の古い住宅
まあ、とにかく無事で何よりです。
ここに詳細な情報が出ています。(あ、もしかしてこれを見て書いたのでしょうか) 長いので全部読んでいません。
http://www.naszawyprawa.com/relacje_es.asp?ID=272&autor=Marzena&op=wyswietl
外務省の海外安全ホームページにも「通行税」の情報が載っています。
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/info4.asp?id=010#header
(4)マオイストとの遭遇時の注意事項
トレッキングルートでマオイストに遭遇し、通行税名目で金品を要求された場合は自分で対処しようとせず、同伴ガイドなどに交渉させてください。交渉後、やむを得ず通行税を支払う場合は、領収書を受領して他の場所でマオイストに遭遇した場合に提示してください(重複徴収の防止)。また、日本大使館にもその旨お知らせください。
一般的なニュースは、ネット上のニュース記事を見ています。
他に、Razenoさんのブログも。http://razeno.blog.com/
最初の行き違いは、ポーランド人が電話をしたとき、子供が出たこと、子供からの伝聞で「誘拐」と判断したことらしい。
問題は、ネパールエスペラント会が問題解決に走り回ったことに2人のレポートでは全く触れられていないことにあるのかもしれない。